歯の詰め物にハイブリッドセラミック
最近の虫歯治療法の魅力とは
宮下歯科室
(品川区/戸越公園駅)
最終更新日:2021/10/12


虫歯を削った箇所に白いペースト状のハイブリッドセラミックを詰めて、口内で直接歯の詰め物を作成していく「ハイブリッドダイレクトボンディング」。型取りの手間がない上に歯を削る量をミニマムに抑えることができる画期的な治療だが、近年はさらに進化した「ハイブリッドボンディング」なる虫歯の治療方法が登場している。この最新技術がアメリカから導入されて以来、いち早く治療に取り組んできた「宮下歯科室」の宮下 乾三院長に、その治療の詳細や具体的なパフォーマンスについてお聞きした。
(取材日2013年9月24日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qハイブリッドボンディングとはどのような治療方法なのか詳しく教えてください。
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A
ペースト状のハイブリッドセラミックを削った箇所に詰めて、直接口の中で詰め物を作りあげるのが「ダイレクトボンディング」と呼ばれる治療法です。従来のハイブリッドセラミックは型をとり、技工士が作成していました。そのため、時間がかかってしまい、時間の経過と共に接着力が弱くなってしまうが、ハイブリッドダイレクトボンディングは、セラミックと合成樹脂のペーストを削った歯に直接つめ、口の中で形を作り上げる。そのため、従来より時間をかけずに強い接着力で制作ができます。
- Q従来のセラミック治療と比較して、主にどのようなメリットがありますか?
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A
詰め物を作るための型取り作業が不要なので治療が短時間で終了しますし、金額も比較的リーズナブルというのが大きな魅力です。また、歯を削る量が必要最低限で済みますので、自分の歯に負担をかけずに美しい歯を手に入れることができます。金属の詰め物よりも接着力強く、耐久性も抜群です。仕上がりは非常に自然で、治療した形跡がほとんど分からないくらいです。
- Qセラミックと合成樹脂のハイブリッドの材料を使う理由は何でしょうか?
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A
セラミックのみで治療を行う場合、セラミックは非常に硬いので、ある程度詰め物に厚みが必要になってきます。そうすると、必然的に歯を削る量が多くなってしまうのです。セラミックと合成樹脂のミックス素材はセラミック単独の物よりもしなりがあり、より薄い詰め物で済みますから、自分の歯を最大限に残すことが可能なのです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1一日で完結する短時間治療。まずは麻酔注射からスタート
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「金属の詰め物を白くしたいけれど、なるべく歯を削りたくない」という人に最適なハイブリッドボンディング。型取りが不要なので、一日で治療が完結するため忙しいビジネスマンにも人気。「患者さんの歯のコンディションによっては、通常のセラミック治療の方が適している場合もあります」
- 2古い金属の詰め物や虫歯箇所をしっかり除去
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虫歯がある場合は隅々までしっかりと削って、ハイブリッドボンディングの下準備を行う。過去に装着した金属の詰め物が変色して、様々なトラブルを引き起こしているケースも増えているという。トラブルの元となる古くなった金属の詰め物も、すべて削り取ってすっきり。
- 3ここでゴムマスクを着用。口内の水分をシャットアウトすることで接着力を強化
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次の作業に進む前に、「ラバーダム」と呼ばれるゴム状のマスクを着用。このマスクを使用することによって、患者が長時間口を空けている苦痛を緩和したり、口の中に唾液がふれないようにします。ハイブリッドボンディングは、削った歯がぬれると接着力が落ちるため、ラバーダムは必須です。
- 4「詰める、整える、研磨する」この工程を繰り返すことで強く美しい詰め物が完成
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歯を削った箇所にペースト上のハイブリッド素材を詰めて、ブラシで丁寧に表面をならしたら、特殊な光線をあててペーストを硬化させる。そして専用ブラシで表面を研磨したら一つの層が完成。この工程を繰り返し、何層も重ねることで強く美しい詰め物が作られていく。「多数の種類の中から、患者さんの歯に最適な材料をセレクトするのもドクターの腕の見せどころです」と語る宮下院長は頼もしい!
- 5自然で美しい仕上がりに大満足!
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詰め物がしっかり固まったら、最後に噛み合わせの状態を細かくチェッする。麻酔から約1時間程度で治療は全て完了。治療後は特別なホームケア等は必要なく、普段どおりの生活でOK。光沢感を長く保つためには、クリニックで定期的にメンテナンスを行うのがベター。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。