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増山宏明 院長の独自取材記事

横浜こどもクリニック

(横浜市西区/平沼橋駅)

最終更新日:2019/08/28

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「西区に病児保育室がなく、お母さんたちが困っていることを知り、ここで育ってきた自分としては、このままではいけないと思って自分で作っちゃったんですよ」。根っからの浜っ子で、親しみやすい笑顔とざっくばらんな語り口が魅力的な「横浜こどもクリニック」の増山宏明院長。もともと大学病院の外科、小児外科で胆道閉鎖症の生体肝移植など専門的な医療を手がけてきた。その経験から、特におなかの病気や小児泌尿器科の診療が得意なドクターだ。ホームページを見て小児外科医に診てほしいと、遠方から来院する患者家族も少なくない。「お母さんたちに助かりましたと感謝されると、医者になってよかった、生まれてきてよかったと思う」という熱血ドクター。確かな診療技術に加えて、子どもや家族をサポートしたいという医師としての熱い信念が感じられる。多くの子どもや母親たちに慕われることが納得できる、頼もしい小児科ドクターに地域のかかりつけ医としての思いをうかがった。
(取材日2014年7月9日)

専門は小児外科。ざっくばらんな人柄も魅力の浜っ子ドクター

医師を志した理由や開業までの経緯をお聞かせください。

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ちょっと格好よすぎて恥ずかしいのですが(笑)、人の役に立つ仕事がしたいと考えるようになり、医師を志したのです。医学部に進み、大学卒業後は大学病院に入局しました。手を動かすのが好きなので外科を志していたのですが、たまたまアイスホッケー部の先輩に「最先端医療を見せてやる」と誘われて、肝臓移植の動物実験などを手伝うようになりました。ちょうど生体肝移植が始まった頃で、みんな熱心に暇さえあれば実験していましたね。慶應大学病院での生体肝移植の立ち上げに関わり、主治医として様々な患者さんを担当しました。その後、恩師が金沢医科大学の教授として移植手術を手がけることになったので、そのサポートをするために私も金沢医科大学に移りました。金沢はのんびりとした住みやすいところでしたが、予想以上に雪が多いのには苦労しましたね。

開業のきっかけを教えてください。

肝臓移植システムも確立し、金沢での診療生活も10年の節目を迎えました。恩師の教授が退官し、横浜の両親も高齢になったので、そろそろ横浜に戻る節目かなと考えていたところ、この場所と巡り合ったのです。私はこの西区出身で実家にも近く、土地勘はありますし、300台以上の無料駐車場があり、バリアフリー設計で小児科に必要な条件も揃っていたので開業を決めました。ここが一番来やすいと遠くから通ってくださる方もいらっしゃって、嬉しく思っています。

開業の際、こだわられたところは?

「子どもに優しく家族に優しく」をコンセプトに、こだわりました。当院は、看護師のほかに管理栄養士と助産師が常駐していて、授乳や離乳、子どもの食事、乳腺炎など、お母さんが気になることがあれば相談できる体制を整えています。採血の時も注射が嫌いなお子さんが多いので、指先から2滴だけで検査可能な機器も完備しています。痛くないし短時間で済むので、子どもも嫌がらずに採血させてくれます。また、子ども用の吸引器・吸入器があり、特に鼻の吸引はお母さん方が喜んでくれていますし、吸入器は貸し出しも行っていて好評です。感度が高く、発熱後4時間で診断できるインフルエンザ測定器も複数台用意し、早期発見・早期治療につとめています。消毒薬はノロやインフルエンザにも有効で手指にやさしく、子どもが誤飲してしまっても無害なものを使っています。待合室は、子どもが楽しく安全に遊べるように、椅子の配置やキッズコーナーのクッションや壁の仕掛けにも工夫を施しました。また、トイレも大人用の隣に子どもサイズのものを用意しオムツ交換台やベビーキープ、オムツ処理ポットも設置しました。ぞうさんのトイレットペーパーホルダーは子ども達にも人気で、こだわってよかったなと思っています。

横浜のジオラマが魅力的ですね。

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子どもは動いているものがあると喜んでくれるので、横浜のジオラマを作ったんです。私は横浜が大好きなので、観覧車やベイブリッジ、氷川丸にマリンタワーと横浜らしいものを全部入れてほしいと頼んだら、制作者の方もこだわって、はしけや昔の高島町駅まで作ってくれました。本当は、子どもの頃遊んだ掃部山公園の井伊直弼像も入れたかったですが(笑)。子どもにも人気ですが、お父さん達の方が喜んでくれたりするんですよね。外からも見えるので一般の方も楽しんでくださっています。「電車の病院に行こう」というと、いやがらずに来てくれる子どもさんもいるそうです。毎日掃除して、メンテナンスは大変なんですけどね(笑)。

子どもにも家族にも優しくをモットーに、病児保育室も開設

クリニックの特徴はどういったところですか。

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特徴は、小児外科のメリットを最大限に生かした小児科だという事だと思います。当初は小児科専門医ではないので不安もあったのですが、下痢や便秘、でべそ、脱腸、盲腸などおなかまわりが得意な小児科ドクターは意外と少なく、私を頼りにしてくださる親御さんも多いので、私のような小児科医がいてもいいのかなと思うようになりました。ほかの小児科の先生があまり使わない腹部超音波(エコー)は痛くない上に手軽かつ、得られる情報も多いため多用しています。患者さんは近隣の方が中心ですが、ホームページをみて、小児外科医の診療を受けたいと鎌倉や伊勢原などから来られる方もいらっしゃいます。ひどい便秘や手術を伴う疾病の相談が多いですね。小児漢方にも力を入れていますが、苦くて飲めない子が多いんですよ。

先生の診療方針についてお聞かせください。

クリニックのモットーは「子どもに優しく家族に優しく」ということです。何よりも子どもを大切にしつつ、親御さんの不安や負担を軽減することに力を入れています。待ち時間をなくすために、スマートフォンやパソコンで予約もキャンセルも簡単にできる予約システムを導入していますし、問診表はiPadで入力してもらったデータが電子カルテに送信されるようになっています。デジタルスコープでのどの状態をパソコン画面に表示して本人やお母さんに一緒に見てもらったり、皮膚の症状を写真に撮り、電子カルテ内で経過が確認できるように工夫しています。フルデジタル化して、診療を効率的かつ効果的にしつつ、待ち時間を少しでも減らすことをめざしています。また予防接種の種類が増えてお母さん方が大変なので、ご都合やご希望に合わせたスケジュールを無料で作ってお渡ししています。ホームページの予防接種についての説明のページを充実させ、同時接種も積極的に導入しています。常に全てのワクチンが置いてあり、事前予約不要です。予防接種を受けたいと思ったその日に受けられるので、驚かれるお母さんもいるんですよ。

病児保育室もスタートされたのですね。

そうです。4月から病児保育室を近くにオープンしました。クリニックをはじめてから、病児保育用の診断書(4号様式)を依頼されることが多く、「これを持ってどこの病児保育室をご利用ですか?」と聞くと、戸塚や上大岡、港北区など遠方の病児保育室に行く方が多く、近くになくて困っていると言われたのです。西区で育った私としては、このままではいけない、西区にも病児保育室があれば、地域の役に立てるかもしれないという思いで始めました。ちょうど大学の先輩にあたる小児科の先生が戸塚区で病児保育室を手がけられているので、いろいろ教えてもらうことができました。

親御さんたちからはどんな反応がありましたか。

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始めてみて病児保育室のニーズが大きいことは実感しましたね。たいして宣伝もしていないのに近隣区はもちろん、磯子区や港北区、市外からも利用があります。働くお母さんたちはみんな困っているんですよね。子育てにかかわる重要な問題ですから、市や区のレベルだけではなく、開業医としても取り組むべき問題だと思います。私ができることはささやかですが、少しでも子育てしながら仕事を続けたいという意欲のあるお母さんたちのお役に立てれば、と思っています。今は定員に満たない日もあるのですが、冬季にはインフルエンザなどで利用が増えることも予想されますので、スタッフを増やして定員を増やすことも考えています。いつかはキャンセル待ちなくみんなが来られる、そのくらいの規模にしたいです。嬉しいのは、お母さん方に「助かります」「近くてありがたいです」などと言われること。大変だけれど頑張ろうという思いが強くなりますね。

「来てよかった」と思ってもらえる小児科をめざして

印象的な患者さんとのエピソードがありますか。

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金沢で移植手術を手がけた患者さんの一人が、無事に大きくなって社会人になり、東京で働いているんです。私が横浜で開業したと知って、わざわざ免疫抑制剤の薬を取りに、こちらに来てくれたのは嬉しかったですね。成長した姿を見て、金沢でも役に立てていたのだなという思いでした。日常の診療でも、お父さんやお母さんに感謝されると、人として生まれてよかったと、医師になってよかったと思います。

ところでお休みの日はどのように過ごされていますか。

自分の趣味はパソコンをいじるぐらいですね。初期からのMacユーザーなんですよ。子どもが4人いて、いちばん下はまだ幼稚園生なので、休みの日は一緒に遊ぶことが多いですね。自分の子育て経験は診療にも役立っていますね。子どものことがよくわかるようになりましたし、うちの子はこうだったと経験を交えて話すと、お母さん方も共感したり、安心されるようですね。

小児科医として気になることはありますか。

子育てもマニュアルに頼る親御さんが増えていることが気になりますね。子どもには個人差があるのに、育児書通り、離乳食を与えなければならないと思い込んだり、発育も順調なのに他の子と比べて遅れていると悩んだりする方がいらっしゃるんです。マニュアル本やインターネットなどの情報には、正しくない情報もありますから、うのみにしないでほしいですね。また「こんなことで来てスミマセン」という親御さんもいらっしゃいますが、ちょっとしたことでもお母さんが不安ならば躊躇せず診察に来てほしい。話に来るだけでもいいんです。そのために小児科医がいるんだからと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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とにかく「来てよかった」と言ってもらえるように、少しでも役に立てたらいいなと思っています。子どもは、体調が急変しますから、気になるときは早めに来ていただきたいですね。「鼻水が出ている」「夜になると熱が出そうな気がする」「いつもとちょっと違う」など、お母さんが心配だと思ったときが小児科に連れてくる時だと思ってください。また病児保育室をどんどん活用してください。限られた定員ですが、スタッフも志の高いメンバーが揃っていますので、安心して利用してください。それと、クリニックに来てくれる子どもさんへ「電車を壊さないで」とお願いしたいですね(笑)。

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