石田 智子 院長の独自取材記事
アイエスデンタルクリニック
(港区/表参道駅)
最終更新日:2024/11/15
表参道駅A3出口からすぐの好立地にある「アイエスデンタルクリニック」。院長の石田智子先生は、口の中を良い状態に保つことが全身の健康につながるという考えのもと、歯の治療を通して患者の美と健康をサポートしている。口元のしわやたるみにも配慮して噛み合わせを調整することや、肌の色に合わせた自然なホワイトニングなど、審美面に配慮した診療が特徴で、長年通う患者も少なくない。専門とする歯周病や噛み合わせはもちろんのこと、インプラント治療やマウスピース型装置を用いた矯正も含め、すべての治療を経験豊富な石田先生が一人で行う。「口はすべての始まり。口の中をしっかりケアすることが輝く人生につながります」と、語る石田先生に、開院20周年を迎えた同クリニックでの診療や歯科医療にかける思いを聞いた。
(取材日2024年9月2日)
インプラント治療やマウスピース型装置を用いた矯正も
今年20年目を迎えられたそうですね。
はい。2005年4月のオープン当時はそもそも審美歯科という言葉が世間に浸透していなかったこともあり、虫歯や歯周病治療のために来院される患者さんが多かったように思います。壁をピンクにしたり、待合室の椅子を赤にしたりする歯科クリニックもあまりなかったので、内装を含めたクリニック内の雰囲気も斬新だとよく言われました。その後、徐々にホワイトニングなどの認知度が上がり、審美面に配慮した治療が身近なものになった今は、歯の治療を通してきれいになりたい希望される人がたくさん来てくださっています。患者さんは女性中心と思われがちですが、実は患者さんの4割は男性なのです。この割合は開院当初から変わっていません。
開院当時から変わったところはありますか?
開院当初は、専門とする歯周病と噛み合わせをベースに診療する中で、歯列矯正やインプラント治療が必要な時は、それぞれを専門とする歯科医師を紹介して治療を進めてきました。けれど、噛み合わせは複数院で治療するとなるとバランスが取りにくく、自律神経にも関係しているため不調の原因にもなり得ます。すべて自分が診れるようになれば過程の微妙な噛み合わせのバランスまで責任を持ってしっかりケアできるようになるので、2007年ごろからマウスピース型装置を用いた矯正やインプラントのセミナーをたくさん受けるなどして経験を積み重ねて、現在では特殊なケースではない限り、幅広い治療をワンストップでできるようになりました。こうして治療の選択肢が増えたことは、長年通ってくださっている方たちにも喜ばれているのではないかと思いますし、特にマウスピース型装置を用いた矯正は患者さんにとっても大きなメリットがあると感じています。
歯周病と噛み合わせの専門家から見た、マウスピース型装置を用いた矯正の利点を教えてください。
歯科医師の手技にもよって異なるものの、ワイヤーを使った歯列矯正では一般的に一方向に力がかかりやすいため、矯正力が強すぎて歯肉が下がってしまう場合もあります。これに対して、マウスピース型装置を用いた矯正は力のかかり具合が上下左右にバランス良く分散されることが多いので、歯肉が下がるリスクが圧倒的に少ないと感じます。また、装着している時の目立ちにくさや食事をする時に簡単に外せる点も、患者さんの心理的負担を軽減し虫歯予防・歯周病予防の観点でもメリットが大きいです。歯並びが原因で歯周病が進んでしまったり、歯周病が原因で歯並びが乱れてしまうこともあるので、そのようなケースではマウスピース型装置を用いた矯正でお手入れのしやすい歯並びに整えることをお勧めすることもあります。
将来を見据えた治療計画の提案
審美歯科を掲げる歯科クリニックは増えましたが、先生の強みはどのようなところですか?
どの治療をする際にも、将来を見越して、ずっときれいな状態を維持できることを考慮した治療方法をご提案しているところかと思います。例えば、前歯の出っ歯の治療を希望される20代の患者さんがいたとします。治療の際に歯をひっこめ過ぎてしまうと、4、50代になった頃には唇の上に縦じわができてしまう可能性があるんです。また、奥歯の虫歯を治療する際、保険適応の金属の詰め物は、時間の経過とともにすり減ってくることが多いです。すり減りとともに噛み合わせが徐々に低くなっていくので、口角が下がってほうれい線ができやすくなります。このように、治療後すぐには現れない影響も考慮して説明するようにしています。歯や歯並びなどの見た目をただ単にきれいに整えるだけでなく、何十年先もずっと美しく輝いていただきたいですから、女性ならではの視点で治療方法を選ぶことも、大きな強みだと考えています。
ご家族やご親戚に医療関係者がたくさんいらっしゃるそうですが、一番影響を受けたのはどなたですか?
内科の医師をしていた父ですね。父が患者さんにきちんと向き合う姿勢を見ながら育ってきました。父の病院には小児科・耳鼻科・歯科もあったのですが、私は子どもの頃から歯が弱くて歯科にお世話になることが多く、その経験から小学生の頃にはすでに歯科医になることを決めていました。当クリニックを開業する際に父がかけてくれた「神は細部に宿る」という言葉は今も忘れることはありません。私がチャリティーに力を入れるようになったのも、両親の影響です。
現在、どのようなチャリティー活動をなさっていますか?
趣味でジャズボーカルをしているのですが、ライブのチケット料金の一部を寄付金として設定し、立川にある児童養護施設に寄付しています。友人の鍼灸師がこちらでボランティアをしていたご縁で、私もこの施設に関わるようになったのですが、寄付の他にも定期的に口腔ケアのセミナーや虫歯チェックなども行っています。私には子どもがいないため、子どもたちのために何かできることはないかと思い、始めた活動です。子どもは世界の宝ですから、子どもの成長を少しでも手助けできることがあれば本望です。
口の中をしっかりケアすることが、輝く人生につながる
歯科医師になって良かったと感じるのは、どのような時ですか?
やはり、患者さんに笑顔でお帰りいただくときです。新型コロナウイルス感染症流行以降、マスクをするようになって、より口元への意識の高まりを感じています。目元はメイクできれいに見せることができても、マスクを外した時の美しい笑顔は、歯科治療で歯や歯並び・噛み合わせを整えていくことで実現をめざすものだと思います。口元に悩みを持って来院された患者さんが、当院で治療をして自信のある笑顔になってお帰りいただけたらうれしいですし、その姿を目にできたら、歯科医師になった喜びを心から感じられます。私の著書に2014年に出した「あなたの美しさは顔下1/3で決まる!」が、マスク生活の中で改めて注目されるようになり、2022年に改訂版を出しました。
これからやりたいこと、挑戦してみたいことはありますか?
子どもたちや若い女性向けに歯に関するセミナーを、もっとたくさん開催したいと思っています。若いうちから歯の大切さや口元のケアの方法を学ぶことで、より良い将来が待っていると思うのです。また、7・8年前から、子ども向けに虫歯予防や歯の治療に関して楽しみながら知ってもらえるような歯磨きアプリを作って、学校に無料で配布できないかと計画を練っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
全身の健康の源である呼吸すること・食べること・話すことは歯や口元から始まります。若いうちから歯周病にかかったり、噛み合わせのバランスが崩れてしまうと、その後の人生のQOLに直接的に影響を及ぼしてしまいます。特に、若い女性が歯周病にかかってしまうと歯周病菌の影響で排卵周期が乱れ、妊娠しづらくなると考えられていますし、出産の際には低体重児が生まれやすくなってしまいます。2017年から国際的なミス・コンテストのサポートをしてミスコン出場者の皆さんに歯に関する講義を行っていますが、彼女たちが若い女性のオピニオンリーダーとなって、歯のケアの大切さをどんどん発信してもらいたいと願っています。すべての方に健康で美しく生きていただくため、これからも歯や口元の大切さを伝え続けていきたいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万7000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/44万円~、ホワイトニング/4万4000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。