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三宅 啓史 院長の独自取材記事

三宅医院

(横浜市戸塚区/踊場駅)

最終更新日:2022/12/27

三宅啓史院長 三宅医院 main

1969年に開業してから、ブルーライン踊場駅の近くで診療を続けている「三宅医院」。内科・外科・小児科をはじめ、消化器疾患や循環器・呼吸器疾患の診療、内視鏡検査を含むがん検診など、町のかかりつけ医として幅広く対応している。先代院長である父から医院を継承し、現在2代目院長を務めているのが三宅啓史先生。大学病院では消化器外科を専門に数々の手術に携わり、救命救急センターでの勤務経験も併せ持つ。総合病院の内科の診療も務めていた、経験豊富なドクターだ。「診療スタイルなど、父から受け継いだものを大切にしながら、これからも地域医療に貢献していこうと思います」と優しい笑顔で話す三宅院長に、同院の特徴や今後の展望、尊敬する父のことなどを詳しく語ってもらった。

(取材日2012年2月23日/更新日2022年12月22日)

長きにわたり地域のかかりつけ医として地域医療に貢献

開業されてから50年以上たちますが、こちらではどのような診療を行ってきたのですか?

三宅啓史院長 三宅医院1

この町で診療を続けて50年以上、私が引き継いでからも20年以上、一般内科と外科はもちろん、消化器や循環器系の専門的な治療も承ってきました。他にも各種健康診断や、小児から成人まで多くの予防接種、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の治療、健康維持・増進のための提案なども行ってきました。画像が鮮明な先進のデジタル内視鏡を用いた、がん検診にも積極的に取り組んでいるんですよ。さらに、当院は横浜市の特定健康診査実施機関として、特定健康診断、通称「メタボ健診」にも対応。「体のことなら三宅医院に相談すれば何とかなる」と、地域の方々に頼っていただけたらうれしいですね。

どのような疾患の患者さんが来院されるのでしょう?

一番多く来院されるのは、糖尿病や高血圧、高脂血症など、いわゆる生活習慣病に悩む患者さんです。ですから、おのずと中高年の方が多く、患者さんの年齢層は高めになりますね。当院は住宅街の中にあるので、風邪のシーズンには近隣に住む小さなお子さんや若い方も大勢いらっしゃいます。また、父の代から通ってくださっている患者さんや、おじいちゃん、おばあちゃんとその子ども夫婦、そしてお孫さんの3世代で来てくださるご家族の方もいらっしゃるのです。こうして患者さんたちと長いお付き合いができるのも、父のおかげだとありがたく思っています。

診療の際、心がけていることは何でしょう?

三宅啓史院長 三宅医院2

「対話と説明を大切に、患者さんとともに進む、患者さん主体の医療を」をポリシーに、患者さんとの密なコミュニケーションと、段階を踏んだわかりやすい説明を心がけています。医師の前に出ると「こんなこと聞いてもいいのだろうか?」とためらってしまい、言いたいことが言えなくなってしまう方は少なくありません。ですがそれは、患者さんと医師、お互いにとって無駄な遠慮であり、医療にとって必要のないものだと私は思っています。わからないことがあれば気軽に尋ねていただきたい、思っていることがあればぜひお聞きしたいです。大事なのは最初の一歩。その一歩を踏み出しやすい、そんな雰囲気の医院でありたいですね。診察室を出たら、「あれ、どういうことだっけ?」となってしまった場合も、すぐに診察室に戻ってきたり、受付のスタッフに尋ねたりしてください。ご理解・ご納得していただけるまで、何度でも丁寧にお話しさせていただきます。

外科と内科、両方の研鑽を積み総合診療ができる医師に

お父さまと同じく医師の道に進むと決めたのはいつ頃でしたか?

三宅啓史院長 三宅医院3

正直に言うと、小さい頃は医師になりたいという気持ちはありませんでした。なぜなら、父はわたしにとって大きすぎる存在だったからです。父は医師の息子ではなく、貧しい学生生活の中で奨学金をもらいながら医学を学び医師になりました。そして、九州の大分から上京し、勤務医として何年か研鑽を積んだ後、この地に開業。ゼロからのスタートで、この医院を作り上げたのです。そんな父と同じ医師に果たして自分はなれるのだろうか、いやなっていいものだろうか……。ずっと迷いがあり医師をめざすのをためらっていました。その一方、無意識ながら父の後を追いかけたいという気持ちも、心のどこかにずっとありました。その気持ちは少しずつ大きくなり、大学受検の頃には医学部へ進むことを決心するほどになっていたのです。

お父さまと同じ内科ではなく、外科を専攻された理由は何ですか?

実際に自分の手を動かし、切って・つなげて・縫うという外科の仕事に惹かれ、外科を専攻しました。また、外科には手術をして、患者さんが回復し、治療して退院、という明確な流れがあり、自分の性に合っていると感じたことも決め手に。もちろん、将来のことも考えていましたよ。内科から外科へは難しくても、外科から内科に移ることは可能だと思っていました。当時は父も元気でしたから、しばらくは私のやりたいように外科を、当院を継ぐ時期になったら内科にシフトする形でやらせてもらったのです。そもそも、内科と外科はかっちりと分けられるものではないと思っています。私が尊敬する外科医時代の先輩は、「より良い医療を提供するためには、切れる内科医にならなくてはだめだ」とよく話していましたね。

「切れる内科医」とは、どんな医師でしょうか?

三宅啓史院長 三宅医院4

外科医はただ手術をするのではなく、内科の知識もしっかりと身につけておく必要があると考えています。手術には全身管理が必要ですからね。例えば、手術によって患部が無事に取り除けたとしても、血圧の管理を怠り、状態が悪くなってしまったら元も子もありません。実際、私が尊敬する外科医の先生たちは、内科医と遜色ないくらいの内科の知識を持っておられます。外科医時代には、手術をするにも、治療をするにも、患部だけではなく全身を診ることの重要性を学んできました。地域のかかりつけ医になった今、これまでに培ってきた知識や経験が、さまざまな症状を抱える患者さんを診療するのにしっかりと生かせていると思います。

地域医療の交通整理、それがかかりつけ医の大切な役割

三宅医院がめざす地域のかかりつけ医、その役割は何だとお考えでしょうか?

三宅啓史院長 三宅医院5

大型病院や他の医院と連携を取り、どこの診療科目を受診したらいいかわからない方や、より専門的な診療が必要な方のために、交通整理をしてあげることが地域のかかりつけ医の役割だと考えています。原因はわからないけれど何となく不調を感じるとき、ぜひ窓口として当院のようなかかりつけ医を利用してほしいですね。院内で対応できるものなら対応し、より専門性が求められる際には「〇〇科に行き、こういう検査を受けてきてください」のように、しかるべき医療施設をご紹介させていただきます。

今後の展望を教えてください。

病気にならないための予防医療は、これからより一層求められるようになるでしょう。それに併せて、私たちのように幅広く診療して交通整理をする役割を持つかかりつけ医のニーズも、さらに高まってくると思います。ですから、健康診断や各種検診といったものをシステム化して、患者さんの健康をしっかりと管理できるような体制づくりを進めていきたいです。医療施設が病気になってから行く場所ではなくて、毎日の健康管理の段階から医師が携われる場所になるのが理想ですね。患者さん一人ひとりを予防や健康管理の観点からずっと見守っていけるシステムができたら、地域のかかりつけ医としての役割をよりまっとうできるのではないでしょうか。

では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三宅啓史院長 三宅医院6

当院は専門性を持ちつつも、一つの分野に限定されない総合的な医療の提供に努めています。風邪や腹痛、嘔吐など日々の健康問題から、生活習慣病をはじめとする内科疾患全般、認知症やご家族の介護対応、エイジングケアなどの健康維持の相談まで対応しています。ですから、明らかに病気のときだけではなく、些細な体調不調があるときや、体に関する悩みがあるときも、気軽に相談しに来てください。疾患と併せて、患者さんの考えや生活背景まで寄り添いながら診療させていただきます。

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