末松 友樹 院長の独自取材記事
立川外科クリニック
(立川市/立川北駅)
最終更新日:2026/04/07
立川駅から程近い立地にある「立川外科クリニック」は、2026年4月開院。消化器外科を専門とする末松友樹先生が院長を務める同院は、鼠径ヘルニアや胆石、胆嚢ポリープ、虫垂炎といった疾患の日帰り手術を診療のメインに掲げる。これら良性疾患の手術を大学病院や総合病院で受けると待機時間が長くなりがちだが、クリニックの利便性をフル活用しスムーズな実施に注力。末松院長は「負担の少ない手術を多くの人に受けてもらいたい」「日帰り手術が当たり前の選択肢となるように認知を広げていきたい」と話す。自身の地元であり、「西の新宿」と呼ばれるターミナル駅である立川で日帰り手術の普及・浸透をめざす末松院長に、クリニック開院の経緯や、初診から手術への流れ、日帰り手術に特化したクリニックの重要性などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2026年2月5日/情報更新日2026年4月7日)
鼠径ヘルニアや胆石にこだわりの日帰り手術を提供
クリニックの特徴をお聞かせください。

鼠径ヘルニアや胆嚢、虫垂炎の日帰り手術をメインとしたクリニックです。鼠径ヘルニアは中高年男性に多く、胆石などは女性に多く見られる疾患ですが、ビジネスパーソンや小さな子どもを育てている方など、なかなか休みを取ることが難しい方も多いと思います。また、受験期で勉強に集中しなければいけない学生の方が虫垂炎に罹患することが多いです。そうした方々が無理なく治療を受けられるよう、日帰り手術に特化し、かつ「傷や痛みを少なく」することにこだわりをもった専門性の高いクリニックとして開院しました。立川は子育て世代やビジネスパーソンが多く行き交う街であり、私の地元でもあり選びました。駅近にあり、最大の特徴は、負担が少ない、確かな安心した治療を身近で受けてもらえることです。
どのような診療をご専門にされてきたのでしょうか?
消化器外科を専門にしていますので、食道から肛門までの消化器の手術、それに消化器系の臓器の中では一番難しいとされる肝胆膵(肝臓、胆道、膵臓)の手術や診療を15年ほど行ってきました。専門分野の学びを深めている間に、腹腔鏡手術の技術を教えてくださる恩師に巡り合ったこともあり、早期から腹腔鏡手術を主体に研鑽を積むことができました。いかに傷を小さく手術するかのこだわりの腹腔鏡手術の原点です。その後は、肝胆膵の悪性腫瘍を専門とし、ロボット手術や高難度手術など大学病院などでしか行えない手術をメインに担当していました。当初は開業することまでは頭になく、そうした大きな病院に勤務していくのだろうと考えていました。
開院に至った背景を教えてください。

大きな病院では命に関わる悪性腫瘍などの治療が優先されるため、胆石や胆嚢ポリープなど緊急度が比較的低い疾患は、手術まで長くお待たせしてしまうことがあります。冒頭で述べた患者さんの日常生活を止められない、すぐに入院できないという都合ですぐに治療をされないこともあります。しかし、胆嚢ポリープは放置すればがん化する可能性があり、胆石も胆嚢炎や胆管炎へ進行すれば命に関わることがあります。ヘルニアも悪化すると腸閉塞となり、大きな手術が必要になることがあります。このようなことも少なからず見てきました。こうした「すぐ命に関わるわけではないが放置すると深刻化する疾患」を持つ方々に、負担の少ない日帰り手術を提供し、必要な時に手術を受けられる場所をつくりたい、と考え開業を決めました。大学病院と役割分担しながら、地域に日帰り手術に特化したクリニックが存在することには、大きな社会的意義があると感じています。
ホスピタリティーを意識した安らげるクリニックに
初診から手術までの流れを教えてください。

患者さんの負担を小さくするためにも、できる限り受診回数を減らすことは大切だと考えています。初診時に採血やエックス線撮影などは当院で完結させ、CTやMRIは必要に応じて外部の医療機関で撮っていただきます。それらをもとに手術の説明をさせていただいて、ご納得いただければ次回に手術という流れで、初診から1週間くらいを目安に手術が行えればと考えています。お忙しかったり、なかなか複数回来られない方に対しては、なるべく受診回数を減らしたり、オンライン診療を併用などして対応しますので、ご相談していただけたらと思います。一般的な症例の場合、手術時間は1時間ほど、その後リカバリーの時間を取って終了となります。リカバリー時間は、患者さんに応じて麻酔科の医師や看護師との判断になりますが、通常1時間から1時間半ほどでご帰宅いただけると思います。
クリニックの内装のこだわりを教えてください。
中身の手術においては、大きな病院と遜色なく、あるいはそれ以上のものを提供することをめざす上で、それに内装なども見合ったものではいけないと考えました。まだクリニックでの手術は一般的ではないですし、やはり病院で手術が安心と思われる方も中にはいるので、そのようなことのないようにしたいと思いました。まず手術室は2部屋とし、医療機関向けエアコンを導入することで総合病院と同等の清潔度を確保しています。また、術後の動線がスムーズになるよう4つのリカバリールームを設けました。そもそも手術というとやはり怖さや不安もあるかと思いますので、よくある冷徹なオペ室の雰囲気をなくし、ホスピタリティーを意識した温かみのある内装とし、安心して過ごせる空間づくりを大切にしました。さらに、リカバリールームはカーテン仕切りではなく個室とし、隣室とは壁で区切ることでプライバシーにも十分配慮しています。
患者さんと接する時に意識されることはありますか?

これまで病院に勤務していた時は、患者さんへ説明をする医師と実際に手術を担当する医師が異なる場面も少なくありませんでした。しかし当院では、私を頼って来てくださった患者さんに対して、私自身が責任を持って手術まで担当します。そのため、患者さんとの距離も自然と近くなり、より信頼関係を築けるのではないかと感じています。手術には、合併症の可能性など不安に思われる点もあると思いますので、術後のフォローを含めどんな小さなことでも丁寧に説明し、安心して臨んでいただけるようなコミュニケーションを心がけています。会話のトーンや表情一つでも、患者さんの安心感は大きく変わると思っていますので、いつでも気兼ねなく質問していただける雰囲気づくりを大切にしています。
日帰り手術を当たり前にする「街の手術室」
クリニックとしての今後の展望もお聞かせください。

新規開院のクリニックですが、今後は手術の枠も増やしていきながら、「街の手術室」のような感覚で活用してもらえる場所になればと思います。がんなどの手術は大学病院や総合病院、こちらは良性疾患の日帰り手術を請け負う、といったように役割分担をして、日帰り手術が多くの人にとって当たり前のものになるようにしていきたいですね。そんな未来を実現するために、近隣に当院と同じタイプのクリニックがもっと増えていってもよいと考えています。今後、消化器外科医師の数自体が減少していく見込みがある中で、できる限りスムーズに手術を受けられる場所があることが認知されていってほしいですね。また、長期的な夢になりますが、合併症のリスク軽減などを念頭に置いた、短期入院も可能な有床のクリニックを持てたらということも考えています。
先生は余暇の時間には何をして過ごされていますか?
ここ数年はまとまった休みが取りにくいのですが、もともとアウトドアが好きで、時間があればバーベキューやキャンプ、登山を楽しんでいました。今は子どもが小さいため、休みは子どもと過ごす時間を最優先にしています。遠出は減り、最近は近くのショッピングモールを歩いたり、散歩をしたりと、身近な場所でゆったり過ごすことが中心です。特別なことをしなくても、成長をそばで感じられる時間が今の一番の楽しみです。
読者へのメッセージをお願いします。

手術というと、日々の忙しさもあっていつ受ければよいのか、なかなか考えられないという方も多いと思います。そうした時にぜひ、日帰り手術という選択肢があることを知っていただければうれしいです。手術するかは置いておいて、適応も含めて一緒にお話しできますので、手術と言われ不安があれば気軽に一度相談しに来てほしいです。また、私自身はがんの手術も多く担当してきましたから、セカンドオピニオンとして活用していただくのも歓迎ですし、もちろん必要に応じて近隣の病院やクリニックへのご紹介も適宜行っていきます。ぜひお気軽にご相談ください。

