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宇治田 直也 院長の独自取材記事

三宮駅前こころのクリニック

(神戸市中央区/三ノ宮駅)

最終更新日:2026/02/13

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック main

JR神戸線・三ノ宮駅から徒歩4分。ビルの3階に、2025年開院の「三宮駅前こころのクリニック」がある。木目調と暖色系で仕上げた院内は隠れ家のような落ち着いた雰囲気。待合室には人目を気にせず過ごせるカウンターブースも備える。精神科・心療内科を掲げる同院の宇治田直也院長は、かつて産婦人科医として研鑽し、精神科へと転向。自身も心身に不調を来した経験から、同じ経験をした人に希望を届けたいという思いで開業を決意した。「つらくなった時にいつでも気軽に相談できる場所を提供したい」と穏やかに語る宇治田院長に、精神科医としての思いや診療姿勢を聞いた。

(取材日2026年1月26日)

精神科医として患者に希望を届けたい

まずは先生が医師をめざしたきっかけについて教えてください。

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック1

もともと機械が好きで、高校3年の秋まで工学部に進むつもりでいました。ところが、塾の講師に「やりたいことをやる人生なのか、人に影響を与えていく人生なのか。そう考えると選択肢が広がって見えるよ」と言われたのです。その言葉がきっかけで、10月頃に突然、医師という道が浮かびました。大変だとは思いましたが、挑戦する価値があると感じて医学部をめざすことにしたのです。卒業後は外科系に進みたいと考えていて、外科、麻酔科、産婦人科、耳鼻咽喉科で悩みました。当時の私は「できるだけ自分の知らない分野に飛び込んでみたい」という思いが強かったのですね。実習で産科の現場を見た時、命の誕生という神秘的な瞬間に心を打たれ、一番大変そうだけれど、一番やりがいを持てるのではないかと産婦人科を選びました。

どのような経緯で産婦人科から精神科に転向されたのでしょうか。

産婦人科医として働いていた頃、激務が続く中で心身がパンクしてしまったのです。仕事に行けなくなり、どうしたらいいかわからない状態に陥ってしまい……。その時初めて精神科を受診し、休職することになりました。最初は誰とも連絡を取りたくなく、動けずにいましたが、改善に向かう中で自然と「仕事は社会との接点であり、自分にとって必要なものだ」と思えるようになっていったのです。復帰を考えた時、この経験を次に生かしたいとも強く思いまして。迷いつつも精神科の病院で面接を受けた際、「そういう経験があるからこそ」と言ってもらえたことが転機となり、自分と同じ思いをした方にも希望を届けられるのならばと精神科の道に進んだのです。

開業を決意された背景についてお聞かせください。

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック2

東京の精神科病院で医局長や診療部長を務めながら、埼玉県戸田市のいじめ対策委員会にも約5年間携わりました。学校に足を運び、先生や生徒それぞれから話を聞いて、見えている景色の違いを丁寧にすり合わせていく作業はとても興味深いものでした。同時に、こうした予防的な関わりを通じて、「一般の方に向けた精神科医療を提供したい」という思いが芽生えていったのです。入院病棟のある病院では重症の方を支える役割を担いますが、困っている方が気軽に相談できる場所かというと、そうではないと感じていました。医療と生活の間にあるような、ちょっと困った時に相談できる場所が必要だと考え、それを実現するには開業しかないと決意しました。こうして2025年、地元である神戸の三宮にクリニックを開くことになったのです。

気軽に相談できる場所で、その人らしい日常を支える

改めて、クリニックのコンセプトについてお聞かせください。

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック3

「つらくなった時にいつでも気軽に相談できる場所を提供したい」というのが一番のコンセプトです。日本の医療では、私生活の延長で困った時に相談できる窓口がなかなかありません。薬や診断書をもらうわけでなく、まずは話を聞いてもらえる場所があれば、精神科を受診するハードルはぐっと下がるのではないでしょうか。そのために、院内の雰囲気にもこだわりました。緊張せずに来られるよう、木目調と暖色系の、ちょっとした隠れ家のような空間に仕上げています。待合室には、天井を低く設計したカウンターブースも。人目が気になる方でも、自分だけの空間で緊張せずに過ごしていただけるようになっています。生活の延長上で、少しでもくつろげる場所でありたいと考えています。

どのような患者さんが来院されていますか。

20代から40代の働き盛りの方が一番多いですが、10代の学生さんから70代の方まで幅広くおられます。主な相談内容は、仕事や学校、家庭に関する悩みが多く、気分の浮き沈みや身体疾患に伴う精神的な症状でお困りの方もおられます。また、ご本人やご家族が認知症を心配されて相談にいらっしゃるケースもありますね。私自身は気分障害から認知症、発達障害まで全般的に診ていきたいと考えて勉強してきましたので、どのような症状の方が来られても対応いたします。心理カウンセリングや心理検査も順次拡充しており、現在は1時間じっくり話せるカウンセリングの他、知能検査や発達検査なども実施できるようになりました。

治療はどのように進めるのでしょう。

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック4

まず身体的なリズムを取り戻すことをめざすことから始め、次に心の安定を図り、最終的に社会的な活動へとつなげていくという3段階を意識しています。必要であれば薬を処方しますが、そうでなければできるだけその方の特性を生かしたアドバイスをしながら、一緒に歩んでいくような関わり方を大切にしています。診療で心がけているのは、患者さんが話しやすい雰囲気をつくることです。私たちの役割は、患者さんの言葉にならない思いを言語化していくことだと考えていますので、私の言葉で枠組みをつくってしまわないよう、患者さんが自分の言葉で状態を伝えられるまで待つようにしています。無理にご本人の特性を変えようとしたり、自分でない何者かになることを求めたりはしません。その人だからこそ体現できる穏やかな日常を、少しでも支えられたらと思っています。

信頼できる仲間と地域に根差して心のケアを

副院長の近藤先生についてもお聞かせいただけますか。

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック5

近藤先生は、実は中学・高校からの同級生なんです。お互いまったく違う道を志していたのですが、回り回って同じ精神科医になっていました。開業を考えた時、東京か関西かで迷ったのですが、いつでも受診できる体制を信頼できる人と一緒につくりたいと考えていました。そこで気心の知れた近藤先生に声をかけたのです。2人の医師がいることで、患者さんは曜日を選ばず来院しやすくなりますし、私自身も無理のない働き方ができます。近藤先生は私より心にゆとりがある方で、私が計画を立てて突き進もうとする時にストッパーになってくれるような存在。正反対の性格だからこそ良いコンビになれていると感じますし、時にはけんかもしますが、それも気心が知れているからこそですね。

今後、クリニックをどのような場所にしていきたいですか。

精神科医療に関わる私たち自身も、心の余裕を持つことが大切だと考えています。医師だけでなく看護師や受付スタッフも含め、持続可能な形で無理をせずに働ける体制をつくりたいですね。学びの機会も積極的に提供していきたいと思っています。そうした余裕を持った体制づくりを通じて、少しでも長くこの地域になじんでいけたらというのが今の目標です。安定した医療を継続的に届けていくことが、地域の方々への一番の貢献になると信じています。そのためには、私自身が健康でいることが欠かせませんから、中学時代から続けているテニスでリフレッシュし、患者さんと向き合うエネルギーをキープしているんですよ。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

宇治田直也院長 三宮駅前こころのクリニック6

精神科医療というと、どうしても日常と切り離された特別な空間というイメージがあるかもしれません。でも今の時代、心を病んでしまったり、何か抱えてしまったりしても、いつでも相談できる場所があるべきだと思うのです。当院は、そのための場所でありたいと開院しました。何を聞いたらいいか、どういう時に受診したらいいかわからないという方も多いと思います。そういう段階でも構いませんので、気軽にご相談ください。無理にご本人の意向と異なる治療の進め方をすることはありません。皆さんの意見を聞きながら、一緒にこのクリニックのあり方をつくっていけたらと考えています。医療と生活の懸け橋として、どんな小さなことでも困ったときに頼れる場所でありたい。その思いを大切に、日々の診療に臨んでまいります。

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