土屋 淳一 院長の独自取材記事
センター北 消化器・内視鏡Jクリニック
(横浜市都筑区/センター北駅)
最終更新日:2026/01/14
センター北駅から徒歩1分、2025年12月に開業した「センター北 消化器・内視鏡Jクリニック」。オフホワイトと木目調を基調とした院内は、クリニックというよりカフェのようにくつろげる空間だ。院長の土屋淳一先生は、聖マリアンナ医科大学卒業後、外科医師として15年間手術に携わってきた。進行したがんの患者を診るたび「もう少し早くに検査を受けていれば」という思いが募り、予防医療の観点から同クリニックを開業。外科の経験を生かし食道から肛門まで一貫して診られることが強みで、「消化器の不安があれば、何でも気軽にご相談ください」と穏やかに語る。話しやすい雰囲気と苦痛に配慮した内視鏡検査に自信を持つ土屋院長に、診療への思いを聞いた。
(取材日2025年12月18日)
外科の経験を生かし、早期発見に貢献したい
まずは開業の経緯についてお聞かせください。

もともと私は外科医師として15年間、さまざまな手術に携わってきました。手術を終えた患者さんの経過を見届けることにやりがいを感じていた一方で、かなり進行した状態で見つかる患者さんを診る度に、「もう少し早く検査を受けていれば、ここまで進まなかったのではないか」という思いが募っていきました。そうした経験を重ねるうちに、予防医療の観点から内視鏡検査で早期にがんやそのもととなるポリープを見つけ、取り除いていきたいと考えるようになりました。開業にあたっては、駅から近くて通いやすい場所であることを重視しました。センター北駅周辺は多くの方が暮らしており、駅前には複数の商業施設が立ち並び、人の往来も活発です。こうした利便性の高い立地を生かし、内視鏡検査を少しでも受けやすくする環境を整えたいと考えました。
先生のこれまでの歩みを教えていただけますか?
聖マリアンナ医科大学を卒業後、同大学病院で2年間の臨床研修を経て消化器一般外科に進みました。大学病院には10年間在籍し、その後は複数の医療機関で研鑽を積んできました。外科医師として心がけていたのは、手術を丁寧に、そして早く終えること、何より合併症を起こさないことを目標に取り組んできました。同時に内視鏡検査にも従事していたのですが、専門の施設へ勉強に行くなどして、いかに苦痛を与えずに検査を受けていただけるかという技術を磨いてきました。胃内視鏡検査も大腸内視鏡検査も、やはりつらい検査というイメージがありますので、その負担を少しでも軽減できるよう努めてきた15年間だったと思います。
外科医師としてのご経験は、現在の診療にどう生きていますか?

一番の強みは、食道から肛門まで一貫して診られることだと考えています。大腸の内視鏡検査を行うと、痔などお尻の病気が見つかることも少なくありません。消化器内科の先生ですと処置が難しいケースも多いのですが、当院では肛門外科も標榜していますので、必要に応じて手術まで対応できます。また、外科医師として進行した病変を数多く見てきた経験から、これは様子を見て良いものかどうかという見極めには自信があります。手術が必要になりそうなものとそうでないものの判断は、やはり外科の経験がなければ難しい部分もあるかと思います。検査でポリープを見つけたらその場で切除を図り、一回の来院で検査と治療を完結させることも当院のこだわりの一つです。
苦痛に配慮した検査と、通いやすい環境へのこだわり
内視鏡検査ではどのようなことを心がけていますか?

私自身も内視鏡検査を受けたことがありますが、やはりつらいんですよね。だからこそ「気づかないうちにもう終わっている」ような検査をめざしています。鎮静剤を使用することで、眠っている間に検査が終わるようにしていますし、鎮静剤を使えない事情がある方でも、当院では細い径の胃カメラを使用していますので苦痛を最小限に減らして検査ができます。機器についても先進の物を導入しており、以前は画質が粗いとされていた経鼻内視鏡も、今では普通の胃カメラとほぼ変わらない精度で検査が可能です。また、早期のがんはわかりづらいものですから、私は「絶対に病変がある」と思って毎回検査に臨んでいます。油断せず丁寧に診ることで、見逃しを防ぎたいという思いからです。
クリニックの環境や設備についてお聞かせください。
患者さんにとってつらいことの一つに待ち時間があると思います。待合室にはプライバシーに配慮した仕切りを設け、インターネット接続環境も整えることで、ゆったりとお過ごしいただけるよう工夫しました。ウェブ予約とウェブ問診票を導入していますので、来院してから問診票を書く手間が省け、待ち時間の短縮にもつながっています。検査後にお休みいただくリカバリールームは、カーテン仕切りではなく一部を壁で区切った半個室としています。カーテンだけだと隣にいる方との距離が近いと感じてしまうこともあると思い、壁を設けてプライベート感を大切にしました。診療時間についても、働き盛りの方が多い地域ですから、月1回の日曜診療の日をほか、毎週木曜午前に内視鏡検査に重点を置く日を設けたり、毎週金曜は19時まで診療をしたりと、通いやすさを意識した体制を整えました。
患者さんとの向き合い方で大切にされていることはありますか?

まず、患者さんのお話をしっかり伺うことを大切にしています。不安に感じていることは必ずあるはずですから、それを遮らず最後までお聞きしたいと考えています。お話を丁寧に伺い、不安を少しでも和らげることも、治療の重要な一部だと思っています。診察中はどうしてもカルテに意識が向きがちですが、画面ばかり見ていると「聞いてもらえているのかな」と不安になりますよね。ですから、なるべく患者さんの顔を見ながらお話しするようにしています。症状をうまく伝えられないという方もいらっしゃいますし、仕方なく通っているという状況はなくしたいんです。話しやすい雰囲気の中で、何でも相談していただける関係を築いていきたいと思っています。
消化器の悩みは、気軽に相談してほしい
受診をためらっている方もいらっしゃると思いますが、その方々にどんな対応を心がけていますか?

過去には「もっと早く受診していただけたら」と感じる患者さんを診たこともあります。当院では、症状を長く抱えてようやく受診された方には、まず「つらかったですね」と声をかけ、その気持ちに寄り添うことを大切にしています。そして、焦らず一歩ずつ治療を進めていきましょうという姿勢でサポートしていきたいと考えています。病院で手術をしていると、なぜこんなに放っておいたのかなという患者さんがたくさんいらっしゃいました。そういう方を一人でも減らしたいというのが、開業の原点でもあります。また、病名がはっきりしない漠然とした症状であっても、来院いただければ治療を始めることができます。「こんなことで行って良いのかな」と迷っている方をなくしたいんです。消化器の領域でなければ、適切な科目の先生をご紹介することもできますので、まずはご相談いただければと思います。
スタッフの方々についてお聞かせください。
受付も看護師も隔たりなくコミュニケーションを取ることが大切だと考えています。チームワークがうまくいっていないと、それは患者さんにも間接的に伝わってしまうものです。私が若い頃、先輩から「患者さんを自分の家族だと思って接しなさい」と教わりました。その言葉を今でも大切にしており、スタッフにも同じ姿勢で患者さんに向き合ってほしいと伝えています。冷たい態度を取られると、もう来たくないなと感じてしまいますよね。丁寧な対応と温かい雰囲気づくりを、まずは私自身が率先して行うことを心がけています。また、スタッフを採用する際も、人と接する姿勢や人柄を重視してきました。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

もし患者さんのニーズが高まれば、将来的には二人体制で診察・検査を同時に行えるよう準備していきたいと考えています。私自身も技術のアップデートを怠らず、より多くの方に質の高い検査を提供していきたいですね。胃がんや大腸がんで亡くなる時代ではないと思っていますので、早期発見・早期治療を通じてこの地域の方々の健康に貢献できればうれしいです。胃や大腸のご不安があれば、どんな小さなことでも一度ご相談いただきたいと思います。迷っているようであれば、どんなことでもいいのでお話しください。「検査がつらいのでは」という不安を少しでも減らせるよう努めていますので、安心して受けていただければと思います。

