内分泌疾患にも着目し
広い見地から生活習慣病を治療
しみず内科・糖尿病・甲状腺クリニック
(川崎市高津区/二子新地駅)
最終更新日:2026/03/13
- 保険診療
糖尿病に代表される生活習慣病は心筋梗塞や脳卒中などの合併症をもたらす。患者の健康寿命を延ばし生活の質(QOL)を上げるためには合併症を未然に防ぐことが重要だ。川崎市高津区にある「しみず内科・糖尿病・甲状腺クリニック」の清水浩一郎院長は、生活習慣病とホルモンに関わる内分泌疾患が専門。糖尿病、肥満症、高血圧などの生活習慣病を内分泌疾患の視点からも検証することで疾患を取りこぼさない診療を行う。治療の内容は、食事や運動の指導のほか、内臓脂肪型肥満に焦点をあてた薬物治療。「生活習慣病は症状が出た時には合併症を発症しているため、健康診断で異常値が出たらクリニックの受診が必要です」と語る清水院長に、病気との付き合い方など詳しく話を聞いた。
(取材日2026年3月3日)
目次
生活習慣病とそれに絡む内分泌疾患の治療で不調に対処し、健康寿命の延伸とQOLの向上をめざす
- Q生活習慣病や健康管理にはどのように対応していますか?
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A
▲生活背景に合わせたさまざまなアプローチを提案
当院の治療の目標は患者さんの健康寿命を延ばしQOLを高めることです。生活習慣病には糖尿病などさまざまな疾患がありますが、QOL向上のために重要なのは、これら基礎疾患から起こる心筋梗塞などの合併症を防ぐことです。合併症には複数の基礎疾患が絡んでいることが多く、例えば糖尿病性腎症は、血圧が高いと腎臓の血管を痛めつけ腎機能が悪化するため、血糖値の値だけ見て治療しても防げません。糖尿病、肥満症、高血圧症、脂質異常症といった主な生活習慣病は内臓脂肪型肥満がベースにあるため、そこに照準をあてた治療が必要です。具体的には、患者さんの健康状態や生活背景に合わせた食事や運動の指導、投薬治療を行います。
- Q内分泌疾患と生活習慣病は関連があるそうですね。
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A
▲隠れたホルモン疾患を見逃さないために尽力
生活習慣病のかげに内分泌疾患が隠れていることは多く、その場合はホルモンに照準をあてた治療が必要となります。ホルモン過剰の病気で代表的な原発性アルドステロン症の人は肥満傾向にあり、糖尿病や高血圧症を持ち、同じくクッシング症候群の人も肥満症や高脂血症を持っています。これらの疾患の場合、ホルモンの異常にアプローチして糖尿病や肥満症などの基礎疾患の改善を図ります。治療法は、手術による下垂体や副腎にできた腫瘍の切除が基本となります。ホルモン不足が原因の甲状腺機能低下症は、糖尿病や脂質異常症の基礎疾患を持つ人が多いのですが、ホルモン補充療法を行うことで、甲状腺機能低下症と基礎疾患の改善をめざします。
- Qこちらのクリニックではどんな検査と治療が受けられますか?
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A
▲負担を減らした治療方針を追求
まずは患者さんに持病や自覚症状を尋ね、身体所見も鑑みた上で検査内容を決定します。生活習慣病、内分泌疾患とも診断の中心となるのは血液検査ですね。初回は幅広い項目を調べ、2回目以降は必要な項目に絞っていきます。結果がすぐにわかるため、心筋梗塞などの緊急性の高い疾患にも迅速に対応可能です。心不全や肺気腫などの発見にはエックス線検査が有用です。投薬は患者さん一人ひとりの症状に合わせて選択します。また、投薬治療と併せて食事や運動の指導といった生活習慣の見直しも同時に行い、主となる薬以外はできるだけ減らしていく方針で治療を進めています。
- Qクリニックを受診する目安を教えてください。
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A
▲だるさや不眠の裏にはホルモン異常が隠れていることも
健康診断で異常値が出たらクリニックの受診が必要です。血液検査、電解質検査、リン・カリウム検査で異常が見つかるケースが多いですね。糖尿病は症状が出た時にはすでに合併症が出ているので、生活習慣病は症状が出る前の受診が重要です。喉が渇く、尿量が多い、体重が減るなど、年齢のせいと思われる症状の陰に生活習慣病があったり、だるさや不眠などの症状の裏にホルモンの病気が隠れていたりすることがあります。そのほかにも、発汗や便秘や下痢、声のかすれや脱毛、体毛が濃くなるといった症状は、ホルモンの病気である可能性があるため、内分泌の検査をお勧めします。
- Q患者さんが長期通院するために工夫をしていることは何ですか?
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A
▲長期治療を継続できる環境づくりを
糖尿病など生活習慣病の治療は継続が欠かせないため、通院は長期にわたります。そのため当院では、患者さんの通院のモチベーションを上げるため、診療の度に改善策を提案。薬の調整はもちろん、生活習慣の改善についてもその方の体力や持病、性格や生活背景を踏まえ、持続可能なものを提案しています。そして次の診察時に経過を尋ね、必要に応じて薬を変えたりしながら治療の道筋を示します。そうすることで患者さんの通院への意欲を維持しようと努めています。また、患者さんにはご自宅で血圧を測定していただき、インスリン使用中の方には血糖値の記録もお願いしています。これらのデータを診療にしっかりと役立てています。

