岩本 拓也 院長の独自取材記事
たく歯科・口腔外科クリニック
(佐倉市/志津駅)
最終更新日:2026/01/07
京成本線・志津駅から徒歩9分の「たく歯科・口腔外科クリニック」。“心の負担にならない歯科医院”をめざし、2025年11月に開業した。院長の岩本拓也先生は明海大学を卒業後、大学病院や埼玉の歯科医院で20年にわたり口腔外科を専門に研鑽。「歯科医院が苦手な方でも安心して来てほしい」という思いを込め、保育士でもある妻が穏やかなイメージの羊をモチーフにマスコットキャラクターを考案。診療室をあえて開放的にし、歯科医師や歯科衛生士の作業スペースをオープンにすることで清潔な環境を可視化。土日診療や15台の駐車場完備など、患者目線の工夫が随所に見られる。「どんな些細なことでも相談してほしい」と穏やかに語る岩本院長に、開業への思いや診療方針について聞いた。
(取材日2025年12月3日)
草原をイメージした内観で「ほっ」とできる歯科医院
鮮やかなライトグリーンの羊のマスコットキャラクターや、清潔感あふれる内装が印象的ですね。

羊は攻撃性がない動物のイメージがあるので、患者さんに「怖くない歯科医院」として安心して来てほしいという思いから選びました。緑色は人にリラックス効果を与えてくれる色であり、羊が住む草原のイメージにもぴったりだと思い、待合室の床などに採用しました。待合室だけでなく、診療室も安心・リラックスしていただける空間を意識し、診療室全体をオープンスペースにして中央に消毒や作業スペースを配置しました。一般的な歯科医院のバックヤードは通常見えないですよね。そこをあえて見せることで、「しっかり器具を清潔にしているんだな」と安心してもらえたらうれしいですね。キッズスペースには3つのドアをつけて、子どもが遊びながらも常に診療室が見えるようになっています。親御さんが治療を受けている姿が見えれば、お子さんも安心できますし、親御さんもお子さんの様子を見ながら治療を受けられるよう工夫しました。
先生が歯科医師を志した経緯と、これまでのご経歴を教えてください。
幼少期、親戚が経営する小児歯科が実家のすぐ横にあったので、歯科医師はとても身近な存在でした。実は子どもの頃、甘いものが大好きで虫歯だらけになり痛い思いをたくさんしたんです。幼いながらに、歯の健康の大切さを身をもって実感しましたね。私も虫歯で苦労した経験があったからこそ、歯科医院に対する苦手意識が生まれないよう、なるべくストレスフリーな環境をつくりたいと思うようになりました。大学を卒業後は、大学病院の口腔外科で、全身状態を考慮した歯科・口腔外科診療を学び、その後、埼玉の歯科医院で20年間勤務医として歯科医療に従事しておりました。口腔外科での経験が今の私の武器になっていて、親知らずの抜歯や口腔外科の対象となる疾患が得意分野になりました。
開業先にこの地域を選ばれたのはなぜですか?

大学時代からずっと埼玉県に住み、20年間県内の医療機関に従事していましたが、結婚を機に千葉へ移り住むことになりました。これをきっかけに、あらためて自分のやりたいことを考えた結果、「心の負担にならない歯科医院」をつくりたいという思いに至ったんです。千葉はなじみがなかったので、物件探しは1年半かけて何十件も見て歩き、理想的だと思ったのがこの土地でした。土地選びで重要視していた点の一つが、広い駐車場スペースです。千葉は車文化だと聞き、受診しやすい場所にするためには余裕をもって止めやすい駐車場が必要だと考え、15台分のスペースを確保できるこのテナントに決めました。まだこの地域に来て日が浅いので、これから少しずつ地域の方々にとって身近な歯科医院になっていきたいと考えています。
患者のバックグラウンドを大切にした対話と指導を
診療をする際に大切にしていることは何ですか?

当院では、患者さんが来院されるまでの背景を理解するため、対話を何よりも大切にしています。初診時にご記入いただく問診票は、生活状況やこれまでの経緯を把握するため、やや詳しい内容になっています。私は診療前に必ず目を通し、「長い間お困りでしたね」といった声かけが自然にできるよう心がけています。介護や子育て、仕事などで口腔ケアまで手が回らない方も多く、そうした事情を踏まえずに指導しても行動にはつながりません。当院では、患者さんの生活に寄り添い、無理なく続けられる方法を一緒に考えることで、日々の行動変容が口の健康につながる診療をめざしています。
咀嚼力や舌の筋肉の検査にも注力されているそうですね。
今は虫歯や歯周病を治すだけではなく、口腔機能全体を管理する時代になっています。例えば、インプラント治療や入れ歯で失った歯を補っても、咀嚼する力がなければ上手に食べることはできません。虫歯や歯周病など口の中の疾患を治療しても、口の周りの筋肉や舌の力まで健康でないと、本当の意味で口の健康は成り立たないと考えています。そこで当院では、舌圧検査で舌の力を調べたり、グミを使った咀嚼能力検査で噛む力を測定することが可能です。舌の力が弱いと飲み込む力が弱くなり、むせや誤嚥性肺炎につながることがあります。子どもの場合、「口腔機能発達不全症」と呼ばれる状態が見られることがあり、口の周りの筋肉が十分に発達していないため、風船を膨らませることが難しいお子さんも珍しくありません。口腔機能が弱いと診断した場合は、舌や筋肉を鍛えるためのトレーニングなど患者さんの実情に適した指導を行います。
歯科医師として働く中で、どのような瞬間にやりがいを感じますか?

歯科医師になりたての頃は、虫歯を治療したり、義歯を入れたりする技術的な面に達成感を感じていました。ですが経験を重ねるうち、患者さんが虫歯などの健康リスクを知り、口腔に対しての健康意識自体を高めない限りは何度でも同じ症状を繰り返すことに気づいてからは、技術的な面だけでなく、患者さんとの対話を大切にするようになりました。患者さんの中で歯への健康意識が変わって、虫歯でボロボロだった方が頑張って歯科医院に通って治療を受け、その後定期メンテナンスをしながら健康のためにどうしたらいいのか考えてくれる。そんな姿を見ることが歯科医師としての大きなやりがいです。
いつでも誰でも気軽に相談できる地域のかかりつけ医へ
患者さんに寄り添った診療方針になったのは、奥さまの助力が大きいとか。

そう感じています。医療従事者ではない妻からは、20年間歯科医師として働いている私にとって、「はっ」とするような意見をもらっています。患者さんの目線でズバッと指摘してくれるので、とてもありがたいですね。実はゆとりのある駐車場や羊のマスコットキャラクター、リラックスできる内装、ご家族連れで安心して来院できる体制づくりなど、さまざまな場面に彼女のアドバイスを取り入れています。休日に楽しんでいる山登りも、妻から教えてもらいました。今は山に登るのが何より気持ちいいですね。最近は忙しくてなかなか登れていませんが、いつか妻と一緒に富士山に登頂するのが夢なんです。
今後の展望について伺います。
将来的には、口腔の健康を起点として、全身の健康につながる歯科医療を提供できる歯科医院をめざしています。歯科医院として、まず患者さん一人ひとりのお口の中の健康を整えることが大前提ですが、その先には食事や栄養、生活習慣といった全身の健康に関わる要素があると考えています。口は栄養を取り入れる入り口であり、全身の状態とも深く関係しています。今後は医科とも連携しながら、食生活や栄養に関する助言など、歯科の立場からできる支援を少しずつ広げていきたいと考えています。また、自分と同じ思いを持って患者さんに接してくれる人材の育成にも取り組みたいです。20年の経験で学んだことを、歯科衛生士や歯科医師に伝えていくことで、地域医療の活性化に貢献したいと考えています。
読者へのメッセージをお願いします。

当院はちょっとした症状からどうしようもなく痛くて困っている方まで、誰でも安心して相談できる歯科医院です。特に治療や検診の予定がない時でも立ち寄っていただき、「元気にしているよ」と声をかけてくださるだけでもうれしいです。来れば誰かと会って話せるような、地域のコミュニケーションの場になれたらいいなと願っています。歯科医院は行きたくない場所と思われがちですが、私たちは「心の負担にならない歯科医院」として、いつでも誰でもリラックスした環境で相談できる場所でありたいと思っています。気軽に当院をご利用ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~、成人矯正/88万円程度

