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山下 希江 院長の独自取材記事

道後画像クリニック

(松山市/平和通一丁目駅)

最終更新日:2025/12/29

山下希江院長 道後画像クリニック main

2025年11月、松山市平和通沿いで新たにスタートした「道後画像クリニック」。約70年前に山下希江院長の祖父が開院した「末光耳鼻咽喉科」をルーツに、地域に根差してきた医療の場が、3代目である山下院長によって画像診断専門クリニックとして生まれ変わった。大学病院や基幹病院で放射線科を専門に研鑽を積んできた経験をもとに、3テスラMRIと64列CTという機器を備え、診断の遅れや長い待ち時間といった医療業界の課題に真正面から向き合う。キャッチコピーは「診る力を、もっと身近に」。地域のクリニックや病院と連携しながら、症状のある人も健康な人も、画像診断を通して自分の体と向き合えるような場所をめざしているという。 今回は、山下院長に開院への経緯や診療への思いを聞いた。

(取材日2025年11月24日)

地域に開かれた画像診断の新しい窓口に

クリニックづくりでこだわったポイントはどこでしょうか?

山下希江院長 道後画像クリニック1

一番こだわったのは「患者さんもスタッフも動きやすい動線」と「安心して検査を受けられる環境」です。もともとの耳鼻咽喉科の建物を取り壊し、敷地を少し広げて新築するところからスタートしました。MRIは機器自体が大きく、搬入経路や将来の入れ替えまで見据えた設計が必要になります。その条件を満たしつつ、患者さんの動線とスタッフの動線が無駄なく交わるように、建築士さんと何度も図面をやりとりしました。以前は駐車場に車を止めにくいというお声もあったので、スペースをしっかり確保し、車で来てもらいやすいようにしたのもポイントです。建物全体としては、「検査に来た」という緊張を少しでも和らげられるよう、温かみのある雰囲気づくりを意識しています。

ロゴマークやクリニック名にはどんな思いを込めましたか?

ロゴは、ぱっと見ではみかんに見えると思いますが、実はMRIやCTの筒の中と寝台をイメージしたデザインなんです。円の中に一本線が通っているのは、検査の際に患者さんが横になって入っていく寝台を表現しています。道後という土地柄と愛媛のみかんのイメージを重ねつつ、「画像診断のクリニック」であることも感じてもらえるように考えました。クリニック名に「画像」を入れたのは、まだまだ「画像クリニック」が何をするところかという認知が十分ではないと思ったからです。病院の中の放射線科というイメージが強いと思いますが、「ここではMRI・CTを中心とした検査と、それに基づく画像診断を専門としています」というメッセージを、名前からも伝えたいと考えました。

地域の中でどのような役割を果たしていきたいですか?

山下希江院長 道後画像クリニック2

大きくは2つあると思っています。1つは、大学病院などの基幹病院の「待ち時間の長さ」を少しでも軽減する役割です。これまで勤務していた中で、MRI検査が2〜3ヵ月待ちという状況をたくさん見てきました。本来は早く診断したほうがいい方が、検査待ちで治療のスタートが遅れてしまうこともあります。そういった方を、かかりつけの先生からこちらに紹介していただくことで、スムーズに検査が受けられるようにしたいと考えています。もう1つは、地域のクリニックの先生方の画像診断パートナーになることです。MRIやCTを持たれていないクリニックも多いので、「大規模病院に紹介しないと撮れない」ではなく、「道後画像クリニックなら気軽にオーダーできる」と思ってもらえる存在になりたいですね。

画像診断が専門の医師として、「見逃さない」姿勢を

医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

山下希江院長 道後画像クリニック3

きっかけは、実はとても自然な流れでした。祖父の代からこの場所で耳鼻咽喉科をしていて、父も同じく耳鼻咽喉科の医師として地域の皆さんを診ていました。私はこの平和通りで生まれ育ち、小さい頃から診療する父の姿を毎日のように見てきました。ですから、「医師になりなさい」と言われたことはありませんが、自分の中ではごく当たり前の選択肢として医師の道がありました。医師としてのスタートは大きな病院でしたが、そこで多くの診療科や患者さんと関わるうちに、治療だけでなく「正しく診断すること」の重要性を強く感じるようになりました。祖父や父の築いてきた場所を、今度は自分の得意分野である画像診断を行う場所として受け継ぎたい、という思いも少しずつ膨らんでいきました。

数ある診療科の中から、放射線科を選んだ理由は何ですか?

最初は、父と同じ耳鼻咽喉科も考えました。ただ、研修医としていろいろな診療科を回る中で、自分には外科的な手術よりも、画像やデータをもとにじっくり診断していくスタイルのほうが向いていると感じるようになりました。放射線科の魅力は、頭からつま先まで、全身のさまざまな病気と関わることができる点です。CTやMRIだけでなく、マンモグラフィやPET-CTなど、多様なモダリティーを通して毎日何十件、何百件という症例を診ていきます。その中で「画像からここまでわかるのか」という驚きと、「一枚の画像がその人の未来を左右するかもしれない」という責任感の両方を感じます。自分の性格や興味を考えたときに、一番しっくりきたのが放射線科でした。

これまでの診療で大切にしてきたことはどんなことですか?

山下希江院長 道後画像クリニック4

放射線科の医師として何より大切にしているのは、「見逃さないこと」です。例えば、おなかのCTを撮るときには、撮影範囲に胸の一部が入ることがあります。その胸の部分に、主治医の先生が想定していなかった肺がんらしい影が写っていることもあります。そういったときは、レポートに書くだけでなく、必ず主治医の先生に電話をして、「ここにこういう所見があります」と直接お伝えするようにしてきました。臨床の先生方は非常に忙しいので、思いがけず見つかった重要な所見については、こちらから一歩踏み込んでコミュニケーションを取ることが大切だと感じています。その積み重ねが、患者さんの命を守ることにつながると信じて、日々読影に向き合っています。

「診る力」を味方に、これからの健康を守りたい

導入されているMRI・CTにはどんな特徴がありますか?

山下希江院長 道後画像クリニック5

当院のMRIは、3テスラという高磁場の機種を導入しています。基幹病院と同等の機器をクリニックに備えることで、画像の質に妥協せずに診断ができるようにしました。また、装置の内部にはAI技術が組み込まれていて、従来よりも短い時間で、よりきれいな画像を撮ることができます。閉所恐怖症のある方にとって、検査時間の短縮は大きな安心材料ですし、筒の中の開口を広くしたり、映像を投影するシステムを使ったりして、心理的負担を少しでも減らす工夫をしています。CTは64列の装置で、特に検診に適した低被ばく撮影が可能です。胸部エックス線に近いレベルの被ばく量で撮影できる設定もあり、「できるだけ体への負担を少なく、必要な情報をしっかり得る」ことを大切にしています。

人間ドックや「画像による健康診断」にはどのように取り組んでいますか?

症状のある方への検査はもちろんですが、今後さらに力を入れていきたいのが「画像診断による人間ドック」です。例えば乳がん検診では、マンモグラフィの痛みや被ばくを気にされる方もいらっしゃいます。そういった方には、MRIによる乳がん検診という選択肢もあることをお伝えしたいと思っています。また、見つかったときにはすでに進行していることが多い膵がんなど、早期発見が難しい病気に対しても、MRIが役立つ場合があります。症状が出る前の段階で、小さな変化をキャッチできる可能性があるのが画像診断の強みです。病気の方だけでなく、健康な方が自分の体の状態を知る「きっかけ」として、画像診断を活用してもらえたらうれしいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

山下希江院長 道後画像クリニック6

「画像の検査=大きな病院で、特別な人が受けるもの」と思われている方も多いかもしれません。でも、本当はもっと身近であって良いと感じています。頭痛が続く、腰がつらい、家族にがんの方がいて不安……そんなときの選択肢の一つが、道後画像クリニックであってほしいです。かかりつけの先生からのご紹介はもちろん、かかりつけがない方も画像診断のクリニックとして受診していただけます。検査した結果、「大きな異常はありません」とお伝えできることも大事な役割だと思っています。画像は、今の自分の状態を客観的に知るための一つのツールです。耳鼻咽喉科として長年通ってくださっていた方々にも、そして新しく道後画像クリニックを知ってくださった方々にも、「ここに来て良かった」と思っていただける場所をめざしていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

CTによる人間ドック/1万円~、MRIによる人間ドック/2万5000円~、人間ドック(乳がんMRI検査コース)/4万5000円

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