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新井 悠一 院長の独自取材記事

悠クリニック

(富士見市/鶴瀬駅)

最終更新日:2025/11/19

新井悠一院長 悠クリニック main

鶴瀬駅から徒歩7分の静かな住宅街に、2025年10月に開院した「悠クリニック」。院長を務めるのは、防衛医科大学校卒業後、海上自衛隊医官として9年もの間勤務した新井悠一先生だ。近くに医療機関がほぼない環境の中、隊員の健康を支えた経験を持つ。「土日しか来られない患者さんや夜遅くしか来られない患者さんの役に立ちたい」と開業を決意し、泌尿器科と内科の診療を通じて地域医療に貢献している。白とオレンジを基調とした院内、19台分の駐車場、バリアフリー設計など、あらゆる患者が通いやすいよう環境を整備。CT完備で当日検査も可能な体制を構築し、大規模病院を支える役割も担う。海上自衛隊での総合診療経験をどのように地域医療に生かしているのか、開業への思いや診療で大切にしていることについて話を聞いた。

(取材日2025年10月21日)

艦船での医療経験が築いた総合診療の基盤

海上自衛隊医官として、どのような経験を積まれたのでしょうか?

新井悠一院長 悠クリニック1

防衛医科大学校を卒業後、9年間海上自衛隊に勤務しました。艦船上では隊員の健康管理全般を担当し、風邪から生活習慣病まで幅広く診療していました。海上自衛隊医官は、近くに医療機関が限られる環境で、隊員の健康を守らなければなりません。どこまで船で診られるのか、後遺症を残さないためにはどうすべきか、その判断を慎重に行う必要がありました。通常の臨床だけでなく、隊員の健康管理という予防医学的な視点も身につけることができました。他の医師と比べて、風邪や生活習慣病などの総合的な診療経験が多く積めたのは、今思えば貴重な経験でしたね。

泌尿器科を専門に選ばれた理由を教えてください。

泌尿器科は性病などのイメージがあって、ハードルを感じやすい診療科かもしれません。でも実は、腎臓という生命維持に欠かせない臓器を扱い、同時にQOL(生活の質)にも深く関わる重要な分野なんです。トイレの回数が増えたり、尿漏れがあったりすると、日常生活に大きな支障を来しますよね。防衛医大の教授と話す中で、「命も守りつつQOLも守ること」をめざせる科だと気づいたんです。それが泌尿器科を志望した大きな理由です。海上自衛隊での経験を通じて、健康管理の大切さを実感していたので、患者さんの生活全体を見据えた診療ができる泌尿器科は、自分に合っていると感じました。

開業を決意されたきっかけは何だったのでしょうか?

新井悠一院長 悠クリニック2

自衛隊退官後、一般病院で手術などを経験する中で、土日しか来られない患者さんや夜遅くしか来られない患者さんが多いことに気づきました。そういう方々の役に立ちたいという思いが強くなったんです。また、私は患者さんとお話しするのが好きなので、じっくり向き合える環境を作りたいと考えました。所沢のクリニックで働かせていただいた時、そのクリニックの先生の姿を見て「開業医もかっこいいな」と思ったのも大きなきっかけです。この鶴瀬を選んだのは、所沢にいた頃から、こちら方面の患者さんが防衛医大まで受診に来ていたのを見ていたからです。泌尿器科が少ない地域でもあったので、お役に立てればと思い、ここに決めました。

地域住民に寄り添う検査・診療体制

CT設備など、検査体制について教えてください。

新井悠一院長 悠クリニック3

当院では、その日しか来られない患者さんでも適切な検査を受けられるよう、CTや尿検査機器を導入しています。CTは主に尿管結石の診断に使用していますが、将来的には造影検査も行い、腫瘍などもしっかり診られる体制を整える予定です。尿検査も当日中に結果が出るので、時間がない患者さんにも対応できます。検査結果をすぐに確認できることで、適切な治療をその場で開始できるのは大きなメリットですね。大規模病院だと検査予約や結果待ちで何度も通院が必要になりますが、当院なら一度の来院で検査から治療方針の決定まで可能です。忙しい方々の負担を少しでも軽減したいという思いで、設備投資には力を入れました。

どのような症状の患者さんが多いですか?

膀胱炎、過活動膀胱、前立腺肥大症の患者さんが多いですね。軽い排尿時の痛みがある場合や、血尿が1回出ただけという場合でも、がんなどの大きな病気が隠れていることもあるんです。軽微な症状でも来ていただいたほうがいいと思っています。膀胱炎の方には「2、3日たって良くならなかったらすぐ来てくださいね」と必ずお伝えしています。時間がたっても改善しない場合は、別の病気の可能性もありますから。早期発見・早期治療は本当に大切です。症状を我慢して1、2週間たってから来院される方も多いのですが、もっと早く来ていただければ、治療期間も短くて済むんです。

診療で大切にされていることは何ですか?

新井悠一院長 悠クリニック4

診察の最後に必ず「何か質問はありませんか?」「何か言っておきたいことはないですか?」と確認するようにしています。患者さんの中には、話したいことがあってもなかなか言い出せない方もいらっしゃいます。最初だけでなく最後にも聞くことで、診察中に思い浮かんだ疑問にも答えられるようにしているんです。スタッフにも、一人ひとりの患者さんに丁寧に向き合うよう心がけてもらっています。また、内装も工夫しました。天井を高くして開放感を出し、オレンジ色を基調にすることで、泌尿器科のネガティブなイメージを払拭したかったんです。少し小児科のような雰囲気になりましたが、親しみやすく落ち着ける雰囲気になっていると思います。

地域の健康を支える身近な存在へ

内科の診療も行っている理由を教えてください。

新井悠一院長 悠クリニック5

泌尿器科は一度通い始めると、長期的に通院が必要になることが多いんです。特に高齢の患者さんは、泌尿器科も行って内科も行ってとなると、とても大変です。できる範囲で内科も診ることで、患者さんが行く病院を少なくできればと考えました。自衛隊での総合診療の経験を少しでも生かせればという思いもあります。血圧の管理や風邪の診療など、泌尿器科の患者さんが内科的な問題を抱えた時に、わざわざ別の医療機関に行かなくても済むようにしたいですね。

今後の展望について教えてください。

この地域には大規模病院が2つありますが、どうしてもすぐいっぱいになって待ち時間が長くなってしまいます。その補助になれるようなクリニックをめざしていきたいですね。検査機器については、機能が充実したものをそろえられるよう努めているので、精密検査が必要な方の受け皿になれればと思います。まだ開院したばかりですが、富士見市だけでなく、ふじみ野市やさいたま市など、近隣の市からも気軽に来ていただけるよう、広い範囲での地域貢献ができればと考えています。19台分の駐車場を用意したのも、遠方から車で来られる方のためです。駐車が苦手な私でも止められるよう、スペースは広めに取ってあります。駅からも近いので、会社帰りの方にも対応できる体制を整えています。

最後に、メッセージをお願いします。

新井悠一院長 悠クリニック6

時間帯や場所の制約で受診を諦めていた方も、ぜひ気軽にいらしてください。土日診療に加え、平日の夜は19時まで診療を行っているので、お仕事で平日に時間が取りにくい方も大丈夫です。ちょっとしたことでも、悩んでいてなかなか来られないような方も遠慮なくご相談ください。泌尿器科は恥ずかしいと感じる方もいらっしゃると思いますが、大通りから一歩入った場所にあるので、人目を気にせず来院できます。地域の皆さまが少しでも健康で快適な生活を送れるよう、精いっぱいサポートさせていただきます。

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