小沼 俊一 院長の独自取材記事
【2025年12月開院予定】勝どき駅前ネネクリニック
(中央区/勝どき駅)
最終更新日:2025/10/31
【2025年12月開院予定】※開院前の情報につき、掲載情報が変更になる場合があります。
勝どき駅から徒歩2分のビル5階に2025年12月、「勝どき駅前ネネクリニック」がオープンする。小児科と専門的な発達障害、美容皮膚科の診療で、「赤ちゃんからママまで。家族の健康ときれいを支えるクリニック」を目標にしている同院。20年以上の豊富なキャリアを持つ小沼俊一院長は、発熱やアレルギー疾患をはじめとする小児の幅広い病気に対応。発達障害には、臨床心理士や児童発達支援管理責任者とも連携しながら、子ども一人ひとりの問題に焦点を当てた診療をめざしている。さらに、悩みや不安を抱える保護者も含め「家族全体を育てていければ良いなと思っています」と語る小沼院長に、クリニックの特徴や小児医療への思いを聞いた。
(取材日2025年10月16日)
親子の心と体の健やかさを支えることをめざす
最初にクリニックを紹介していただけますか?
勝どき駅からすぐの場所にあるビル5階で2025年12月1日、「勝どき駅前ネネクリニック」をオープンすることになりました。小児科と専門的な発達障害、美容皮膚科の診療を通じて、「子どもから大人までの心と体の健やかさを支える医療の提供」をめざしています。私は小児科を専門としており、25年以上小児科医療に携わってきまして。現代は、生きづらさを抱える子どもが多く、少子化が進んでいるにもかかわらず不登校の子どもが増えているという現実があります。当院は発達や子育て心の健康に対して気軽に相談できる安心の場を提供していきます。日常の中の小さな不安やお悩みの段階でお気軽にご相談いただけるようにしております。より多くの子どもやそのご家族をサポートしたいと考えております。
小児科と美容皮膚科の組み合わせは珍しいですね。
親御さんの心の安定も欠かせません。 親の笑顔や安心感は、子どもにとって最も身近な“心の栄養”です。そこで当院では、小児科や発達の外来に加えてお母さんのための美容皮膚科を併設しています。 美容は見た目を整えるだけでなく、「自分を大切にする時間」を取り戻し、 前向きな気持ちを生み出すための“心のメンテナンス”です。 子どもの笑顔は、親の笑顔から生まれる。家族が心から笑顔でいられるように、 医療と美容の両面からサポートしていきます。しみ・しわ・たるみ・お肌の悩みもお気軽にご相談くださいね。
小児科の診療について詳しく教えてください。

私は子どもを総合的に診ることができるのが、小児科が専門の医師だと考えています。当院でも、発熱や感染症から、アレルギー疾患、心の問題、予防接種に至るまで、0歳からの成長や発達をトータルでサポートすることをめざしています。その中でも力を入れていることの一つがアレルギー疾患です。予防接種の普及により感染症は減少している一方で、アレルギー疾患は増加傾向にあります。また、アレルギー予防に関する新しいエビデンスも次々と発表されています。例えば、食物アレルギーへの対処法は、かつては完全除去といって食べさせないことが常識でしたが、現在では食べられる範囲・量を見極め、完全除去はしない方向へと変化しました。まさに10年前の非常識が、今の常識となっているのです。こうした新しい知見を広く啓発し、少しでもアレルギーを予防できればと考えています。
アレルギー疾患や発達障害の診療に力を入れる
具体的には、どのようにしてアレルギー疾患を予防するのですか?
将来のアレルギー疾患の予防において重要なのがスキンケアです。アレルギー疾患は、皮膚から侵入した異物を免疫が敵と見なす「経皮感作」と呼ばれる仕組みによって始まります。そして、皮膚がかさついたり、荒れたりしていると異物が入りやすくなるため、赤ちゃんの頃から保湿剤をしっかり塗って肌のバリア機能を保つことが、将来的なアレルギー性鼻炎や食物アレルギーなどの予防につながります。さらに、赤ちゃんのスキンケアはマッサージを通じた親子の触れ合いにもなり、アタッチメント(愛着形成)を深める効果も期待できます。毎日、お風呂上がりに体に優しく触れてあげることで、赤ちゃんは喜び、お母さんも「かわいいな」と感じられるでしょう。赤ちゃんの笑顔と親の愛情を育むためにも、日々の肌の保湿とスキンシップが大切です。
発達障害の診療についても教えてください。
発達障害のある子どもは失敗の経験が多く、叱られてばかりいることで、うつ状態のようになってしまうことがあります。そうした二次障害・三次障害に進んでしまうと治療がさらに難しくなるため、早期に介入し、その子が少しでも生きやすく、人生を楽しく過ごせるよう支援していきたいと考えています。当院には、臨床心理士と児童発達支援管理責任者が在籍しています。臨床心理士による心理検査とアセスメントを行い、その結果をもとに児童発達支援管理責任者が支援計画を作成します。そして、放課後等デイサービスなどでの支援開始につなげ、必要に応じて薬物療法も行ったり、定期的に再評価を実施したりするなど、診断から支援まで一貫して提供していきたいですね。
診療の際に心がけていることは何ですか?

子どもは小さな大人ではなく、発達・発育の過程にある存在です。その成長段階に応じて、その子の5年後、10年後、15年後を見据えながら、支えていくこと。同時に「家族を育てること」も重要です。現代は核家族が多く、子育ての方法がわからず悩む親も少なくありません。それを責めるのではなく、正しい知識や関わり方を伝え、お母さん自身が成長できるよう支援することが大切だと考えています。例えば、子どもが病気から回復したときに「病院に行ったから治ったのではなく、熱心に看病したから良くなったのですよ」と伝えると、お母さんに自信が生まれます。また、世の中には誤った情報も多いため、正しい知識を届けることも必要です。このように、子どもだけでなく家族全体を育てていくことを心がけています。
家族全員が生きやすく、楽しく過ごせるよう応援したい
診療時の工夫などはありますか?
診察を重ねて慣れてきた子には「このカルテを受付の看護師さんにお願いしますと渡してきてね」と頼むことがあります。子どもは言われたとおりに行動し、受付で褒められると、とてもうれしそうにしますよね。その経験から、人に何かを渡すときは「お願いします」と言えばいいと学びますし、親御さんも「お手伝いをさせて褒めてあげれば良いのだ」と気づくことができます。人は知らないことはできませんから、やり方を教え、できたらしっかり褒めてあげること。それは子どもだけでなく、「よくできていますね」と親御さんも褒めてあげることで、親子双方の自己肯定感を高めることにつながると考えています。保護者の方には、心配や、不安、迷いに寄り添い安心して帰ってもらえるような診療を心がけています。
話は変わりますが、先生はなぜ小児科を専門に選んだのですか?

単純に子どもがかわいいからですね。「これからの未来をつくっていくのは子どもたち」だと強く感じています。だからこそ、その子どもたちが心も体も健やかに成長できるように、その小さな一歩を支える仕事をしたいと思い、小児科を選びました。子どもたちが安心して成長し、自分の力で幸せをつかめるように、そのお手伝いができることが、私にとっての小児科医の喜びです。そして、それぞれの子どもが自分らしく生きていける社会が広がれば、きっとこの世界は少しずつ優しく、穏やかに変わっていく。そう信じています。子どもの健やかな成長を支えることは、一人の未来を守るだけでなく、社会の未来をつくること。私はその一端を担える小児科という仕事に、誇りと使命を感じています。
今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。
当院は、「何でも気軽に相談できる窓口」でありたいと考えています。これからの小児医療には、子どもや家族がより生きやすくなるための支援が求められます。加えて核家族化が進み、抱っこの仕方すらわからず悩む親も少なくありません。家族全体を支え、子育てのヒントを伝えることも小児医療の大切な役割です。病気の治療にとどまらず、そうした「ちょっとしたこと」も気軽に相談でき、正しい知識をお伝えできる場をめざしています。地域に必要とされる存在として、風邪のような身近な病気から、美容を通じた親御さんの笑顔づくりまで幅広くサポートします。将来的には保護者向けの勉強会も開催したいと考えています。地域の子どもと家族が、楽しく過ごせるよう応援していきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみのケア/9800円~

