木村 太郎 院長の独自取材記事
町田木曽整形外科リハビリテーションクリニック
(町田市/古淵駅)
最終更新日:2025/11/13
2025年9月、木曽バス停留所から徒歩1分の大通り沿いに開業した「町田木曽整形外科リハビリテーションクリニック」。院長を務める木村太郎先生は、大学病院での経験から初期治療の重要性を痛感。「放っておけば治るだろうと思ってはいけません。数十年後も健康でいるために、働き世代の皆さんにももっと気軽に整形外科を利用してほしいです」と力を込める。一人ひとりの生活背景まで考慮した、多種職のチーム診療を実践。予約不要で土日祝日も診療するなど、いつでも相談できる体制を整える。医師のほかに理学療法士、柔道整復師が在籍。開業間もないが、すでに高齢者から子どもまで幅広い世代が訪れている同院の診療方針や今後の展望について話を聞いた。
(取材日2025年10月29日)
初期治療の重要性を実感し、地域医療の前線へ
以前から、初期治療の重要性に着目されていたそうですね。

はい。昭和大学藤が丘病院(現・昭和医科大学藤が丘病院)やその関連病院で多くの患者さんに接する中で、初期治療の重要性を強く感じるようになりました。さまざまな病院を転々とした後に症状が改善せず、たどり着く患者さんが多くいました。詳しく話を伺うと、前医とのコミュニュケーションに不安を感じる方や症状が改善せず相談ができないという方がいらっしゃいました。医療の入り口である、クリニックの段階で適切な説明を受け、治療をしていれば改善を見込める患者さんが大勢いらっしゃいます。当院では、クリニックでできる範囲での最大限の治療をめざし、手術や専門的な治療が必要な場合は、連携病院に速やかに紹介していきます。また当院では整形外科手術後のリハビリも可能です。痛みがあっても無理して働き続けて悪化させてしまう方が多いので、早めにしっかりと説明を受け、なぜ安静が必要かを納得していただくことが大切だと考えています。
リハビリ環境が充実しているようですが、詳しく教えてください。
当院の大きな特徴は、2つのリハビリ室を設けていることです。1階では物理療法をメインに、電気治療や干渉波治療に加えてストレッチ指導も行います。電気を当てるだけでなく、必ずストレッチ指導も組み合わせているのがポイントですね。2階ではマンツーマンで関節可動域訓練などを行い、血流改善をめざして医療機器も活用します。投薬治療だけでは整形外科の治療としては不十分なことも少なくありませんが、当院では診察したその日のうちにリハビリにつなげられることも多く、患者さんにも前向きな思いになっていただければうれしいですね。多職種が意見を出し合いながら、それぞれの専門知識を持ち寄って一人ひとりに合った治療計画を立てているんです。
どのような患者さんが来院されていますか?

開業当初は腰や膝の痛みに悩む高齢の方が中心でしたが、家族や友人を紹介してくださり、今では幅広い年代の方が来院されています。お子さんだと学校でのケガや野球肩、ドッジボールでの骨折など、急性外傷で駆け込まれることが多いですね。この地域はスポーツが盛んなので、競技復帰というゴールに向けて一緒に頑張っています。働き世代では腰痛の相談が圧倒的に多い印象です。デスクワークや運動不足の影響もあるでしょうし、体を伸ばしたり動かす習慣がないと筋肉が硬くなってきます。パソコンやスマートフォンと長時間向き合うことで首にも負担がかかっている方も増えていますね。幅広い世代の患者さんが来てくださるということは、それだけ地域の皆さんに必要とされているということ。やりがいを感じながら日々の診療にあたっています。
数十年後の健康を見据えた予防医療を推進
働き世代にもっと整形外科を活用してほしいとお考えだそうですね。

働き世代、特にデスクワークの方は慢性的に運動不足になりがちです。このような場合、薬は痛みを和らげるために最小限だけ使い、あとはリハビリで改善をめざすことも多いんです。腰痛はさまざまな要因から生じ、早めに治療しないと慢性化したり悪化してしまう恐れがあります。「放っておけば治るだろう」と思ってはいけません。実は腰痛の陰には過去の骨折が隠れていたり、30〜40代で無理をすると数十年後に大きな問題になることもあるんです。ある程度進行を予防するために、若い段階で適切に治療につながることが大切。数十年後にも健康でいるために、働き世代の皆さんにももっと気軽に整形外科を利用してほしいと思います。一度エックス線画像を撮って全体的なバランスを見ておくだけでも、今後の仕事の見直しや生活改善につながるかと思います。
骨粗しょう症の治療にも力を入れているそうですね。
特に女性の方は閉経後に骨密度が下がりやすく、骨粗しょう症のリスクが高まります。自覚症状がなくても、60歳を過ぎたら定期的に骨密度を測る習慣をつけましょう。当院では骨密度測定の標準とされるDEXA法による検査装置を備え、股関節と腰椎の2ヵ所で精密な測定が可能です。閉経が早かった方、ステロイド薬を長期使用されている方、慢性疾患のある方、過去に手首などを骨折したことがある方は、40代になったら少し「骨」に意識を向けると良いかもしれません。普段から自分の骨の状態を知っておけば、いざというときに迅速に治療を開始できて、骨密度の減少スピードの緩和もめざせます。今は注射療法など有用な治療法もありますので、改善に向けた取り組みが可能です。検査だけでも構いませんので、気になる方はお気軽にご相談ください。
診療で特に大切にしていることを教えてください。

患者さんの生活背景まで詳しく伺うことですね。家族構成や何階に住んでいるか、エレベーターの有無などを問診することもあります。また、「伝える」だけでなく「伝わったか」の確認も重要視していて、診察に同席する看護師に患者さんの表情を見てもらったり、医師には言いにくいことを後から聞いてもらったりしています。診察時はクラークが問診内容を記録してくれるので、私は患者さんにしっかり向き合ってお話を伺うことができます。特にご高齢の方の痛みをゼロにするのは難しいのですが、薬とリハビリで「日常生活に困らない程度をめざす」という現実的な目標を共有し、生活に寄り添った診療を心がけています。
地域に根差した、いつでも相談できる整形外科へ
チーム医療の実践について詳しく教えてください。

チームで意見を出し合いながら治療方針を決めています。専門的な知識を柔道整復師や理学療法士から提供してもらい、それを診察にフィードバックしているんです。リハビリのスタッフは、知識も経験も豊富なベテランも多いです。仕事や家事の際の姿勢や体の動かし方、自宅でできるストレッチなど、日常に取り入れやすいアドバイスも行い、その方に合ったメニュー表を作成してお渡ししています。受付スタッフも含めて全員が心を込めて患者さんをお迎えし、困り事があればすぐにサポートできるよう気を配っています。痛くてつらい思いで来院された患者さんが笑顔になれるように、チーム一丸となって医療に取り組んでいます。
設備面などについても教えてください。
患者さんがつらいときにいつでも相談いただけるよう、予約制にはしていません。痛みで困っているのに「予約が取れるのは数週間先」では意味がないですから。土日祝日も診療を行っていますので、平日は仕事で来られない方にも便利かと思います。検査体制も充実させ、骨の状態を映し出すレントゲン検査や、筋肉など軟部組織の状態を確認するエコー検査も可能。MRI検査などが必要な場合はグループ院へ速やかにつなげます。また、自動精算機を設置してお会計までをスムーズにしていますし、駐車場も39台分用意しています。バス停も目の前なので、車でも公共交通機関でもアクセスしやすい立地です。グループ全体で患者さんの利便性を第一に考えた受診環境を整えています。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

まずは皆さんに当院の存在を知っていただき、気軽に利用していただきたいです。そうして少しずつ地域に根差し、住民の方が安心して通える整形外科へと成長していければと思います。整形外科は、少し腰が痛い、膝が痛いといった日常生活の困り事、生活の中の違和感の解決をお手伝いするための場所です。軽い症状でも大丈夫。気になることは遠慮なくご相談ください。検診や体のバランスチェックという意味でも、エックス線画像を一度撮っておくことをお勧めします。ここに来て少しでも気持ちが楽になったと思ってもらえるよう、スタッフ一同頑張っていきます。

