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虫歯で神経を抜くとどうなる?
抜かない治療「歯髄温存療法」とは

芦屋もみじ歯科

(芦屋市/芦屋駅)

最終更新日:2026/04/13

芦屋もみじ歯科 虫歯で神経を抜くとどうなる? 抜かない治療「歯髄温存療法」とは 芦屋もみじ歯科 虫歯で神経を抜くとどうなる? 抜かない治療「歯髄温存療法」とは
  • 自由診療

虫歯が進行している場合、「神経を取る必要があります」と告げられたことがある人は少なくないだろう。従来、虫歯が進行して神経まで到達している場合、神経を取る「根管治療」が必要とされた。しかし、神経を取ってしまった歯は、耐久性が落ちてしまい寿命が短くなってしまいやすい。大切な歯を1本でも長く残したいなら、抜髄はできれば避けたい選択肢の一つだ。そこで最近注目されているのが、歯の寿命を引き延ばすために神経を保存しながら治療を進める「歯髄温存療法」だ。適応条件があり、また専門的な技術が必要とされる。芦屋市にある「芦屋もみじ歯科」の定兼啓倫(さだかね・ひろみち)院長は、豊富な経験を生かし、同院でも歯髄温存療法に注力している。今回は歯髄温存療法とはどういうものなのか、詳しく話を聞いた。

(取材日2025年10月8日/再取材日2026年3月13日)

歯の寿命を長く延ばすため、感染した部分のみを削っていく歯髄温存療法を提供

Q虫歯で神経を抜く必要があると言われたことがあります。
A
芦屋もみじ歯科 不安に思うことがある場合は気軽に相談してほしいと話す院長

▲不安に思うことがある場合は気軽に相談してほしいと話す院長

「虫歯で神経を抜く必要がある」と言われると、ショックを受ける方も多いでしょう。多くの場合、虫歯が歯の内部まで進み、神経つまり歯髄に近いところまで達している状態です。例えば、冷たい飲み物で強い痛みが出る、虫歯が象牙質の3分の2程度まで広がっていると判断される場合などは、神経の治療が必要と判断されることがあります。ただ近年は、虫歯に侵された部分だけを取り、MTAセメントなどの薬剤を用いて神経を取らずに治療する歯髄温存療法という方法もあります。神経を残すことが望めるものの、すべての症例で良い結果が見込めるわけではないことや処置に手間がかかることから、対応するクリニックはまだ多くないのが現状です。

Q歯の神経である歯髄を残すメリットについて教えてください。
A
芦屋もみじ歯科 精密な治療をする時に役立つマイクロスコープ

▲精密な治療をする時に役立つマイクロスコープ

一般的に1本の歯を治療できるのは、最初に削った時から割れて抜歯に至るまでおよそ5~6回とされています。その過程で根管治療を行うと、根管の歯質を内側から削らざるを得ないため、歯そのものの強度が弱まり寿命を縮めてしまいます。一方、歯の神経を残す歯髄温存療法は歯質を削る量が少なく、歯が割れるリスクも減らしやすいです。噛む感覚に影響が出にくいこともメリットですね。根っこの先の神経と噛んだ感覚を司る神経は、同じ所から枝分かれしているのでほぼ一緒。そのため神経を取った場合、噛む感覚に違和感を覚えることがあるのですが、歯髄温存療法では上のほうだけの処理にとどめられるため、噛む感覚に変化が起こりづらいです。

Q歯髄温存療法とは、どのような治療法なのでしょうか?
A
芦屋もみじ歯科 痛みがある場合はすぐに受診することが大事

▲痛みがある場合はすぐに受診することが大事

歯髄温存療法は、歯の根の治療である根管治療と混同されがちですが、違いは「神経を残すかどうか」です。根管治療では虫歯をすべて削った結果、神経が露出した場合に抜髄を行い、歯の内部の神経を取り除きます。一方、歯髄温存療法では、虫歯によって炎症や細菌感染が起きている部分の歯髄のみを取り、残せる神経はできるだけ保存します。その上でMTAセメントなどの材料で覆い、神経を保護します。ただしすべてのケースに適応できるわけではありません。何もしなくても痛む自発痛がある場合は、すでに歯髄の感染が広がっている可能性が高く、適応外となることが多いです。また、歯の残存量が極端に少ない場合も、この治療は難しくなります。

Q治療の流れについて教えてください。
A
芦屋もみじ歯科 検査で現状を確認し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てる

▲検査で現状を確認し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てる

カウンセリング後エックス線撮影などを行い、虫歯の範囲や段階を確認。歯の中の神経が生きているかを診る精密検査は、初診の段階で行う場合もあります。その後、歯髄温存療法のメリット・デメリット、費用や治療期間についてご説明します。治療を希望される場合は、次回の予約をお取りいただき治療に進みます。治療は約3回。麻酔をし歯の表面の汚れを取り除いた後、唾液の進入など感染源をできる限り除去するためにラバーダムを装着して虫歯を取ります。その後、虫歯が近接していた歯髄は部分的に除去を図り、止血を確認し消毒します。上からセメントで覆い、仮ぶたを二重にして終了。2回目は型採りを行い、3回目にかぶせ物の治療を行います。

Qこちらで行っている歯髄温存療法の特徴を教えてください。
A
芦屋もみじ歯科 患者が治療内容を理解できるよう、丁寧に説明をする

▲患者が治療内容を理解できるよう、丁寧に説明をする

私は勤務医時代から歯髄温存療法の経験を多く積んできました。自分が行ってきた症例は画像・動画も含めて全部残しており、これからも自己分析を繰り返しながら精度を高めていきたいと思っています。また、根管治療や歯髄温存療法は、いかに細菌の感染源を排除するかが重要となります。唾液の侵入や虫歯の取り残しをなくし根管内の感染源をできる限り除去するために、ラバーダムを使用するなどガイドラインにのっとって行い、安全性に配慮した治療に努めています。マイクロスコープとつながる大きなモニターも導入し、患者さんに丁寧に説明できるよう、治療中の様子や術後の状態の見える化も心がけています。

ドクターからのメッセージ

定兼 啓倫院長

現在、医療分野では「低侵襲治療」、つまりできるだけ体を傷つけない治療が重視されています。歯髄温存療法も注目されている方法の一つで、術者の経験や繊細な技術、適切な治療環境が求められます。当院ではそうした体制を整え、神経をできるだけ残す治療に取り組んでいます。生きている神経には免疫力があり、残せる可能性があるなら検討する価値は十分あると考えています。「神経を取ると言われたけれど本当に必要か」「自分は適応できるのか」と迷われた際は、セカンドオピニオンとしても気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

根管治療/7万7000円~、歯髄温存療法/5万5000円~、かぶせ物/11万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。