山崎 裕太 院長の独自取材記事
やまざきデンタルクリニック
(新潟市中央区/越後石山駅)
最終更新日:2025/10/03

2025年8月5日に新規開業したばかりの「やまざきデンタルクリニック」。新潟市中央区姥ケ山の住宅地にあり、国道49号からもアクセスしやすい好立地だ。埼玉生まれの山崎裕太院長は、大学から新潟に進み、大学卒業後は新潟大学医歯学総合病院で約10年間歯科医師としてのキャリアを重ね、開業に至った。標榜科目は一般歯科、小児歯科、歯科口腔外科、矯正歯科と幅広い。「虫歯や歯周病の予防に力を入れ、歯を失った場合は入れ歯やブリッジ、インプラント治療などを提案しながら、しっかりと噛めるお口づくりをサポートします」と話す山崎院長は、地域に根差し、親しまれる歯科医院をめざしている。気さくで話しやすい印象の山崎院長に、クリニックの特徴や今後の展望などについて詳しく聞いた。
(取材日2025年8月27日)
親しみやすくアットホームな歯科医院に
どのようなクリニックをめざして開業されたのか教えてください。

親しみやすい歯科医院をめざしています。僕自身もそうでしたが、歯科医院ってどうしても怖いイメージがあるんですよね。治療の時は目を閉じた状態で、口の中で何をされているかわからないので、恐怖心から緊張してしまう方も多いと思います。だからこそ、怖さを少しでも取り除いて、立ち寄りやすい歯科医院にしたいんですよね。僕自身のキャラクターも、いわゆる「THE歯科医師」というような威厳があるタイプではなく、アットホームで親しみやすいほうだと思うので、それを逆に強みにして、患者さんが安心できる雰囲気をつくりたいですね。もちろん、治療自体はできるだけ質の高いものを提供し、状況説明もしっかりさせていただきたいと思っています。
院内の造りなどで、こだわった部分はありますか?
めざしたのは、アットホームな雰囲気ですね。木のぬくもりが感じられる、やわらかい空間をつくりたくて。患者さんからもよく「歯科医院っぽくないですね」って言われるんですよ。歯科医院は、どうしてもクールで冷たいイメージがあると思うんです。だから、壁紙は家の中にあるような物を選んだり、床や家具も木を基調にしたりして、緊張感がほぐれるような空間づくりを心がけました。照明の色味にもこだわっていて、待合室はよりリラックスしてもらえるように、白と黄色の中間くらいの温白色という色を使っています。また、当院のロゴマークはうちで飼っているミニチュアシュナウザーがモデルなんです。輪郭は歯の形にして。ここから患者さんとの会話が広がることもあって、お気に入りのロゴです。
なぜ、この地に開業されたのでしょうか?

いずれ開業したいと思っていたんです。僕自身出身は埼玉なのですが大学進学で新潟に来て、大学、研修医、そして大学病院で10年以上勤務してきました。娘の子育て環境もあり、新潟で暮らしていこうと決めました。インプラント治療と顎関節症の専門性を高めるために大学病院に残っていて、3年前にそのめどが立ち、開業準備を始めました。土地探しには時間がかかりましたね。駐車場を十分に確保でき、大学病院の患者さんも通いやすい場所を条件に、複数のエリアを検討していましたが、能登半島地震が起き、そこからハザードマップを調べ直し、見つけたのが現在の土地です。当初の想定より広かったのですが、周辺には眼科や内科、皮膚科が並ぶエリアで、理想的だなと感じてここに決めました。
患者と二人三脚で口腔内と全身の健康を守る
対象とする患者さんは、どんな方々をイメージされていますか?

特定の年齢層などを決めてはいません。0歳からご高齢の方まで幅広く来ていただきたいと考えています。ただ、近隣の歯科医院は小児歯科に力を入れている所が結構多かったりするので、僕の中のイメージとしては成年期からが多くなるのかなと想定もしています。この地域は、新興地の若い人と昔から住んでいる人という幅広い年齢層が暮らしているエリアで、ご高齢の方も多いので、親身に対応していきたいなと思っています。
ホームページの「患者さまと二人三脚でお口と全身の健康を守ります」について、意図をお聞かせください。
よくいわれるのが、歯周病と糖尿病の関係、そして咀嚼能力と認知症の関係です。大学病院勤務時代、インプラント治療を専門にしていたのですが、患者さんの主な訴えは「うまく噛めない」でした。噛めないから、食べ物を丸飲みしてしまうと。すると、人間ドックなどで嚥下機能の低下や消化不良に関連する指摘を受けることも少なくないんです。「しっかり噛める口」を維持することはとても大切だと強く感じています。また、歯周病と糖尿病には深い関係があります。糖尿病の方は歯周病にもなりやすく、片方だけ治療しても改善しないので、両面からのケアをしていくことが重要です。さらに、噛むことは脳への血流を促すため、認知症予防にもつながります。噛める状態を保つことは、口腔内だけでなく全身の健康維持にも直結すると思います。そうした面からも、患者さん自身が「健康な口で、健康な人生を送れるように」二人三脚でサポートしていきたいと考えています。
診療や院内設備においての、こだわりを教えてください。

院内は、患者さんが緊張せずに過ごせる空間にするため、動線分離に気を配りました。患者さんとスタッフの動くエリアを分けることで、お互いにストレスなく過ごせるようにしています。また、各診療室は個室で、入るとすぐに診療台があり、周囲が気にならない設計にしました。機材に関しては、一般的な歯科医院と大きくは変わりませんが、僕が大切にしている「状況をしっかり説明する」という考えを反映しています。例えば、口腔内スキャナーを導入して患者さんのお口の中を撮影し、すぐにモニターでお見せしながら説明するなどです。できるだけ一人ひとりの時間をしっかり確保し、納得いただいた上で治療を進めるように心がけています。インプラント治療では、術前にシミュレーションを行い、「サージカルガイド」という装置を作るのですが、これを院内で作製できる体制を整えています。
現状を正直に説明し、納得した上での治療スタートを
患者さんとの向き合い方で、どんなことを意識されていますか?

一番大事にしているのは、まずは現状をしっかりお伝えすることです。良いことばかりを言っても仕方がないので、「この歯は残せません」「かなり状態が悪くなっています」といったことも、正直にお伝えします。その上で、治療イメージや選択肢まで、きちんと理解していただいてから治療を始めたいと思っています。「わからないことは全部聞いてくださいね」というスタンスで診療しています。説明の仕方も、ただ「ここが虫歯です」と言うだけではわかりにくいですよね。なので、口腔内スキャナーで撮影した画像を使って説明するようにしています。目で見て理解してもらうことで、納得した上で治療を進めていければと思っています。
歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。
埼玉の春日部にあった実家は、歯科医院と直結した自宅だったんです。今では珍しくなりましたが、扉を一つ開けるとすぐに診療室という造りで、幼い頃からずっと父の診療風景を横で見て育ちました。そんな環境だったので、「歯科医師以外の仕事をしたい」という気持ちが芽生えることはなかったんです。理系だったので数学教師やパイロットも良いなと思ったことや、思い切って医学部もいいかなと考えたこともありました。ただ、自分自身が健康体で病院に行く機会も少なく、医師の仕事を具体的に知らずイメージがわかなかったんですよね。結局、幼少期から身近に見てきたのは歯科医院の風景で。「自分は将来、歯科医師になって治療するんだろうな」という、自然な流れで進んできたという感覚です。
今後の展望についてお聞かせください。

基本的な考え方は変えるつもりはありません。例えば、患者さんが増えたから一人ひとりの時間を縮小しますよとか、そういうことはする気はまったくないです。必要ならばユニットを増築し、人を増やして、場所を増やして、やっていこうかなと考えています。今はまだ地域の方に知ってもらう段階なので、志をともにできる人材を集めて、満足度の高い治療を提供することを、積み重ねていくところからかなと思っています。「行って良かったからあなたも行ってみたらどう?」と、言ってくれる人が増えていき、家族間でも「おばあちゃんが行っているから私も」みたいな感じで、横と縦のつながりでどんどん増えていってくれるといいなと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療1歯埋入手術費/22万円~、矯正治療/38万5000円~、セラミック治療/5万5000~8万8000円/1歯
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。