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井澤 晋也 院長の独自取材記事

井澤内科クリニック

(名古屋市南区/笠寺駅)

最終更新日:2025/10/06

井澤晋也院長 井澤内科クリニック main

笠寺駅から徒歩5分の「井澤内科クリニック」。2025年8月、前クリニックの場所を引き継いで開業した井澤晋也院長は、「地域の人から、話を聞いてくださる先生と言われることが一番うれしい」と穏やかにほほ笑む。愛知医科大学病院で食道アカラシアの治療に携わり、消化器内科のエキスパートとして研鑽を積んできた。「小学生の頃から医師はヒーローのような存在でした」と語る井澤院長。その憧れを胸に歩み続け、現在は鎮静下での内視鏡検査で患者の不安軽減に努めながら、一人ひとりの話をじっくり聞く診療スタイルを大切にしている。開業の経緯や地域医療への思い、スタッフとのチームワークについて詳しく聞いた。

(取材日2025年9月16日)

憧れを胸に地域医療の道へ

こちらに開業された経緯を教えてください。

井澤晋也院長 井澤内科クリニック1

知り合いの方から、こちらの場所をご紹介いただいたのがきっかけです。以前、こちらには違う内科さんがあったのですが、この場所は高速道路からも近く、駅からのアクセスも良い立地に魅力を感じ、ここで開業することにしました。内覧会には多くの方が来てくださり、前のクリニックに通われていた患者さんからも「誰か早くやってくれないかなと待っていた」という温かい声をいただきました。地域のお祭りに参加してみると、明るく温かい方ばかり。この地域の皆さんの期待に応えたい、頼られる存在になりたいという思いが、より一層強くなりました。

医師を志したきっかけは何でしたか?

小学生の頃から漠然と医師はヒーローのような存在だと感じていました。特別なできごとがあったわけではないんですが、その憧れをずっと抱き続けて、中学、高校でも気持ちは変わりませんでした。最初は産婦人科に入局したんです。でも研修医時代、一宮の病院で消化器内科の先生方と出会いました。1年目から胃の内視鏡を持たせてくださり、どんどん検査に携わる機会をくれて、雰囲気もすごく良かったんです。「ここだ!」と感じて、消化器内科への転向を決意。産婦人科の先生には申し訳なかったのですが、自分の進むべき道が見えた瞬間でしたね。

大学病院時代のご専門について教えてください。

井澤晋也院長 井澤内科クリニック2

食道アカラシアという病気の内視鏡治療を専門にしていました。食道のつなぎ目の筋肉が開かなくなる病気で、十万人に1人が罹患する病気といわれています。東京へ国内留学して専門的な技術を学び、愛知医科大学に持ち帰って治療を行いました。実際はこの病気、もっと多くの患者さんがいるのではと思っています。しかし見つかりにくい病気のため、つかえ感があっても内視鏡検査では異常なしと言われてしまうケースがあります。しかしながら、問診でしっかりお話を聞いていくと、アカラシアだったというケースが意外と多いです。今年3月に教授が退官されるタイミングで、後輩に引き継ぎました。大学病院での経験を生かして、今度は地域医療の現場で、患者さん一人ひとりとじっくり向き合っていきたいです。

患者の不安に寄り添う検査と診療

内視鏡検査の特徴を教えてください。

井澤晋也院長 井澤内科クリニック3

鎮静下で行う内視鏡検査を心がけています。「以前受けた検査が苦しかった」「大腸内視鏡検査は痛いと聞いていて怖い」という方が本当に多いです。中には、健康診断で異常が見つかって、重い腰を上げて医療機関を受診される方もいます。そういう方のために、まず、以前の検査ではどこで痛い思いをしたか詳しく伺い、喉が苦しかったのか、おなかが痛かったのか。一つ一つ確認した上で、喉が苦しければ麻酔をしっかりする、鼻からの胃内視鏡検査を提案するといったように対応を変えています。それでも不安に感じる方がいるかもしれませんが、鎮静剤も使用できますよと丁寧にご説明すると、皆さん安心してくださいます。

診療で大切にしていることは何ですか?

患者さんとの会話を何より大切にしています。大学病院では時間の制限があり、患者さんとじっくりお話しする時間が取れないこともありました。そのため、ここでは患者さんが何を求めているかしっかりとお伺いするようにしています。患者さんによって、安心できることが大事なのか、十分に治療してほしいと思っているのかそれぞれ求めていることが違うのでそこにしっかりお応えしていけたらと思っています。中には、「話を聞いてくれるだけでもありがたい」と言ってくださる方もいらっしゃいます。消化器の症状は、実はメンタルが原因のケースもあるんです。お仕事のプレゼンテーションの前に胃が痛くなったり、電車に乗る前におなかが痛くなったりした経験がある方も多いのではないでしょうか。脳と腸は密接に関係しています。だからお話をじっくり聞いて、その人の生活背景まで理解することが、適切な診療につながると考えています。

感染症対策やAI技術について教えてください。

井澤晋也院長 井澤内科クリニック4

感染症対策として、天井に大型の空気清浄機を3台設置しました。隔離室もあるので、発熱症状のある方も安心してご受診ください。前クリニックの院長先生がつくられた部屋を活用しながら、新たに必要な機器を導入しました。エックス線検査装置にはAIの診断支援システムを取り入れました。自分の目で見て、AIでも確認するダブルチェック体制です。それによって、肺の小さな影も見逃さないように心がけています。地域の皆さんに安心して検査を受けていただける環境づくりを、地道に進めているところです。

スタッフとともに築く理想の医療

スタッフさんについて教えてください。

井澤晋也院長 井澤内科クリニック5

2025年9月現在、事務スタッフ4人、看護師3人、臨床検査技師1人の計8人のスタッフが在籍しています。本当に恵まれていて、皆さん積極的にクリニックづくりに関わってくれています。すごく勉強熱心な方ばかりで、同意書なども自分たちで作ってくれたり、情報発信の提案もしてくれたりと、いつも感謝ばかりです。大切なのは、スタッフが「ここで長く働きたい」と思える環境づくりです。内側の雰囲気が良ければ、それは必ず患者さんにも伝わる。チーム一丸となって、温かいクリニックをつくっていきたいと思っています。

今後の展望について教えてください。

待合室に置いているパンフレットがどれくらい減るかで、患者さんのニーズが少しずつですがわかってきました。前の院長先生は糖尿病が専門だったので、糖尿病の患者さんも多くいらっしゃいます。将来的には健康講座を開きたいと考えています。便秘の話、胃がん・大腸がんの話、高血圧症なら循環器の先生を大学から呼んでお話しいただきたいなと構想中です。地域の皆さんが知りたい情報を発信していきたいなと。理想は、近くの喫茶店でサンドイッチなどを買ってきてみんなで待合室で食事をしながらのんびりとした雰囲気で行う勉強会です。この地域で長く、皆さんと一緒に何ができるか考えていきたいと願っています。

地域の皆さんへメッセージをお願いします。

井澤晋也院長 井澤内科クリニック6

地域の皆さんと会話をしていると、何を希望されているか徐々にわかってきます。こちらからも情報発信しますが、一方通行では駄目だと考えます。皆さんからの声も聞きながら進んでいきたいのです。前のクリニックに通われていた方も、新しく来られる方も、どなたでも安心して受診していただきたく思っています。スタッフと一緒に「ここに来て良かった」と感じていただけるクリニックをつくってまいります。開業して間もないですが、皆さんとの出会いを大切にしながら、この地域に根を張っていきたい。長くお付き合いさせていただければうれしいです。一緒に地域の健康について考えていきたいですね。

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