高橋 良直 院長の独自取材記事
大宮ライズデンタルクリニック
(さいたま市大宮区/大宮駅)
最終更新日:2025/10/03

大宮駅西口から徒歩2分の「大宮ライズデンタルクリニック」。サロンのような落ち着いた空間で、歯科が苦手な人への診療に力を注ぐ高橋良直院長。都内での勤務時代、地方から通う患者の「通いやすい場所にあると便利」という声を聞き、交通の要衝である大宮での開業を決意した。静脈内鎮静法とCAD/CAMシステムを駆使し、恐怖心を持つ患者の治療や、忙しい人に向けた短期間で質の高い補綴物を作製できる治療などを提供。「きっかけがあると意識は変わる」と語る高橋院長は、トラウマを抱える患者一人ひとりの理由に耳を傾け、再治療にならないよう長期的な視点で診療にあたる。「人の見ていないところでも努力しなさい」という恩師の教えを実践し続ける院長に、歯科恐怖症への対応など取り組みについて聞いた。
(取材日2025年9月4日)
歯医者が苦手な人や一気に治療を勧めたい人の力に
大宮駅近くという立地で開業されたきっかけを教えてください。

新宿の歯科医院に勤務していた時、遠方地方から来る患者さんが多かったんです。その中で「もう少し通いやすい場所にあったらいいのに」という声を何度も聞きました。大宮は在来線だけでなく新幹線も止まる交通の要衝。駅から徒歩2分という立地なら、近隣の方はもちろん、遠方の方も通いやすいと思い、この場所を選びました。サロンのような内装にこだわったのも、若い人から高齢の方まで、誰もが入りやすい雰囲気を作りたかったからです。診療室も広めに設計し、完全個室と半個室でプライバシーに配慮しながら、スタッフの動きがスムーズになるよう十分な広さのある環境を整えました。
歯科医師をめざしたきっかけと、特に力を入れている分野について教えてください。
実家がみんな医療系だったこともあり、医療は身近な存在でした。加えて、小さい頃から手先が器用で工作が好きだったんです。高校生の時に進路を決める際、歯科医師は削って詰めたり、外科処置をしたり、口の中でいろいろなことができる。普通の医師だと専門分野が限られますが、歯科医師はオールラウンドに全部できることに魅力を感じました。研修医時代の恩師から「人の見ていないところでも努力しなさい」という教えを受け、今でも診療の合間を縫ってセミナーに参加し、技術のアップデートを続けています。歯科技術の進化は本当に速いので、常に学び続けることが大切だと考えています。
これまでの経験で得た、現在の診療に生かされている技術はありますか?

新宿では静脈内鎮静法を使って一気にまとめて治療する手法を学びました。これは今の診療の大きな柱になっています。また、セラミックなどの詰め物・かぶせ物の技術も大きく向上しました。今回導入しているCAD/CAMシステムは、まだ導入されている歯科医院が少ない先進のシステムです。従来の機械では削れなかったものも作製できるようになったのが強みですね。ワンデートリートメントといって、削ったその日に詰め物をつけて帰れて、かつ質の高い治療を実現するために導入しました。口腔内スキャナーも導入し、型採りの負担も軽減。設備面では妥協せず、患者さんにとって適した治療を提供できるよう環境を整えています。
歯科恐怖症と向き合う歯科治療
「歯医者が苦手な方の力になる」という理念について詳しく教えてください。

私自身は、子どもの頃から歯科の治療に対してネガティブな感情を抱くことがなかったのですが、実際に歯科医師になってみると、歯科に対して苦手意識を持つ方が多かったことに驚きました。なぜ歯科が苦手なのかその理由を聞くと、過去に「叱られた」「押さえつけられて無理やり治療された」といったトラウマを抱えている方が多いです。その結果、何年も歯科に通えず、歯がボロボロになってしまった患者さんもいらっしゃいます。ですが、一度きちんと治療すると苦手意識よりも「歯を大切にしよう」という意識に変わってくることも経験しました。そこで当院ではまず「なぜ怖くなったのか」をきちんと聞いて、その原因を探り、問題解決しながら一緒に慣れていってもらいます。患者さんが「こうしてほしい」という要望を言いやすい雰囲気を大切にしています。要望をしっかりヒアリングできるからこそ、満足できる治療につながると考えているからです。
静脈内沈静法とCAD/CAMシステムについて、患者さんへのメリットを教えてください。
静脈内沈静法は、うたた寝をしているような状態で治療を受けられる方法です。歯科恐怖症の方や、器具を奥まで入れると嘔吐反射が出てしまう方に向いています。麻酔を専門とする歯科医師と協力し、生体モニターなど万一の際の機材も完備して安全性に配慮し治療を行います。親知らずの抜歯が怖い方も静脈内沈静法で対応可能です。一方、CAD/CAMシステムは、従来の型採りで仮歯を入れる方法だと汚れや臭いがついてしまうことがありました。臭いのもとは雑菌で、虫歯のリスクを高めます。CAD/CAMなら削った面が汚れる前に、きれいな状態で詰め物をつけられるので、スピードだけでなく虫歯のリスク軽減も期待できます。また、「1回で終わってほしい」という忙しい方のニーズにも応えられるような治療法です。
金属を使わないセラミック治療に注力する理由を教えてください。

金属の詰め物は数年たつと劣化し、その隙間から虫歯になることを多く見てきました。金属を歯につけるセメントは劣化しやすく、目に見えない隙間ができてしまうのです。私がめざしているのは「なるべく再治療しない状態」。せっかく治療したなら、10年やそれ以上に長い経過がいいものにしたい。セラミックなら接着力も高く、金属アレルギーの方にも使えます。ただし、保険診療はルールが厳しくて、できることや診療時間が限られてしまいます。自由診療なら長く時間を確保し、一気にまとめて治療することも可能です。費用はかかりますが、それを上回るメリットがたくさんあると考えています。患者さんの要望により近い治療を提供できるのが、保険診療と自由診療の両方を手がけている当院の強みだと考えています。
スタッフ連携で実現する理想の診療
スタッフとの連携で大切にしていることを教えてください。

報連相を徹底しています。臨機応変に対応しなければならないことがたくさんあるので、全員で情報を共有することが大切です。朝礼と終礼を行い、振り返りと伝達事項の確認をしています。メモを残すなどの工夫も重ねていますね。当院の歯科衛生士は意識が高く、拡大鏡を使って細部まで確認しながら処置を行っています。実は歯科衛生士自身が「拡大鏡じゃないと見えない」と言うほど、精密な作業にこだわっているんです。患者さんに合わせた歯ブラシの選び方やホワイトニングなど、質問があれば何でも答えられる体制を整えています。
今後どのような歯科クリニックをめざしていきたいですか?
近隣の方から遠方の方まで、定期的に通ってもらえるクリニックが理想です。駅から近いという立地の強みを生かしながら、当院の診療方針に合う方なら誰でも来ていただきたいです。技術面では、どんどんデジタル化が進んでいるので、そういった技術も積極的に学んでいきたいですね。これまでも診療がない日にはセミナーに参加したり、診療の合間に練習したりと、技術向上に努めてきました。歯科に苦手意識を持っている方が安心して通えるクリニックであり続けたいです。
歯科が苦手で悩んでいる読者へメッセージをお願いします。

まずは一回、勇気を出して来てください。なるべく近い日程で予約をお受けするようにしています。静脈内沈静法やワンデートリートメント、一気にまとめて治療することも可能です。保険診療だけでなく自由診療も含めて、患者さんの要望に合わせた選択肢を用意しています。歯科治療を諦めてしまった方も、ぜひ一度相談にいらしてください。何か困ったことや気になる症状があれば、気軽に電話していただければと思います。大宮駅に近いので、近隣の方だけでなく遠方の方も通いやすい歯科クリニックです。歯を大切にする意識は、きっかけがあれば変わります。そのきっかけを当院で見つけていただけたら幸いです。
自由診療費用の目安
自由診療とは自費の詰め物(ワンデートリートメント)/5万5000円~、ホームホワイトニング/2万2000円~、オフィスホワイトニング/3万3000円~、静脈内鎮静法/7万7000円~