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向井 俊平 院長の独自取材記事

三保町むかいクリニック

(横浜市緑区/中山駅)

最終更新日:2025/09/01

向井俊平院長 三保町むかいクリニック main

「三保町向井クリニック」は、2025年7月、JR横浜線中山駅を最寄り駅とし、神奈川中央交通・薬師谷戸停留所より徒歩1分の場所にオープンした。向井俊平院長は、「患者さんとしっかり向き合いたい」と、住宅地を開院場所として選んだ理由を説明している。14台分の駐車場を完備し、ゆったりとした診療スペースを設ける同院では、消化器内科、内科、生活習慣病、発熱などの幅広い症状に加え、胃の内視鏡検査などにも注力している。消化器系の一般外科や心臓血管外科、内科、救急科などでの幅広い経験を生かし、「今後はジェネラリストとして地域のホームドクターをめざしたいです」と、語る向井院長に、診療理念やクリニックの詳細について聞いた。

(取材日2025年7月28日)

外科を中心に幅広い分野を経験し開業へ

これまでのご経歴について教えてください。

向井俊平院長 三保町むかいクリニック1

幼少期の私は体が弱く病気がちで、肺炎や髄膜炎などで入院したこともあります。幼い頃の私は「先生たちに助けてもらった」という思いがとても強く、「自分も医師になりたい」という志を自然と抱くようになりました。徳島大学を卒業後は、徳島大学病院第二外科、高知赤十字病院心臓血管外来、昭和医科大学横浜市北部病院消化器センターなどで研鑽を積みました。消化器系の一般外科や心臓血管外科、内科、救急科など、経験した分野もかなり幅広いです。

先生はなぜ幅広い分野で経験を積む道を選択されたのですか?

私が徳島県の出身であり、地元で医師としてのキャリアをスタートさせたという事情が大きいかもしれません。地方は東京などの大都市と比較すると専門の医師や医師の数自体が多くないのが実情です。それでも、目の前で悩む患者さんを放ってはおけません。一人でも多くの患者さんを診ようとする過程で、結果として幅広い分野を経験することになりました。

こちらではどのような診療を受けられますか?

向井俊平院長 三保町むかいクリニック2

私は地域のホームドクター、あるいはジェネラリストになりたいという思いで当院を開院しました。そのため、内科疾患や生活習慣病、発熱など、基本的にどのような症状でも診させていただきたいと考えています。専門は消化器系ですが、胃腸以外の悩みや不安がある方の診療にも幅広く対応しております。開院したばかりのクリニックであり、私自身もさらに知識や経験を深めていきたいと考えています。もちろん、患者さんにとって必要であれば外部医療機関への紹介も行うようにしています。

クリニックの診療方針をお聞かせください。

医師が診察時に専門用語ばかりを使って話すと、患者さんは理解できないことが多く、コミュニケーションに難を感じて不安になってしまいます。そのような状況を回避するために、患者さんと会話する際は、できるだけわかりやすい言葉で説明するように心がけています。また、患者さんの負担になるような必要のない検査を避け、本当に必要な検査だけを行うこともこだわりの一つです。そして何より、「どのような患者さんでも決して断らないこと」を当院のモットーに掲げています。

「早期発見・早期治療」で体と生活の質を守る

「早期発見・早期治療」に特に力を入れていると伺っています。

向井俊平院長 三保町むかいクリニック3

はい。さまざまな現場を経験する中で、病気を早く見つけて治療することが患者さんにとって大きなメリットであると確信するようになりました。見逃して病状の進行につながることは絶対に避けたいですし、そのためにも慎重に診るようにしています。当院では胸部エックス線検査と胃の内視鏡検査にAI診断支援装置を導入しています。エックス線画像や内視鏡画像をAIが解析して異常を通知してくれる仕組みです。保険点数が追加加算されることはありませんが、患者さんのためになると考え、積極的に活用しています。なお、血液検査に関しては多くは外部の検査機関に依頼していますが、緊急性があれば院内で基本的な検査を行う体制も整えています。

早期発見・早期治療に力を入れる理由を教えてください。

早期発見・早期治療の大切さを最も痛切に痛感したのは、勤務医の頃に経験した40代男性の事例です。その方は、来院された時にすでに転移のあるステージ4の大腸がんを患っていました。手術や抗がん剤治療でも助けることができず、医師として非常に無念な思いを経験しました。仮に2~3年前に病気を見つけ、適切な治療ができていれば、また違った結果になっていたかもしれません。早期発見・早期治療は、がんに限りません。例えば、糖尿病では失明や透析を避けることにもつながります。患者さんが豊かな人生を送るためにも、健康寿命の延伸に今後も力を入れていきたいです。

「見逃さない診断」を実現するために意識されていることはありますか?

向井俊平院長 三保町むかいクリニック4

疾患を見逃さないためには、片っ端から検査を行えば良いと思われるかもしれません。ただ、余計な検査は患者さんにとって身体的、精神的、時間的、金銭的に負担が多く、現実的ではないと私を考えています。そのため、まずは患者さん個々のリスク要因を特定することを心がけています。患者さん特有の生活習慣やリスク要因を踏まえることで、結果として症状を見逃さずに発見できることがあります。例えば、タバコを吸う方であれば呼吸器や循環器を注意深く診察します。また、お酒を飲む方であれば、肝臓や膵臓の状態も重点的にチェックします。他にも、遺伝的要因と関わる疾患もあるので、ご家族内にどのような病気の方がいらっしゃるのかなども確認しながら診察をしています。患者さんにとってどのような検査が必要か見極めて適切に提案すること。それが「見逃さない診断」を実現する上で意識していることですね。

「検査が怖い」と感じる人ほど積極的に検診を

広い駐車場やゆったりとした院内のスペースが印象的です。

向井俊平院長 三保町むかいクリニック5

駅前はクリニックが多く、開院したとしても患者さんの取り合いになってしまいます。個人的には悩んでいる患者さんと向き合いたいという思いが強く、経営的な過当競争で神経を使うことに不安がありました。そこで、開院にあたっては駅前から少し離れた住宅地を選ぶことにしました。とはいえ、バス停がすぐそばにあるのでアクセスはとても便利です。また、周辺は坂道が多く、車移動する地域住民の方々が多いので、駐車場を14台分用意することにしました。

勤務医としての経験から学んだことを教えてください。また、開業後に心境の変化はありましたか?

勤務医の時に診療の基本を体にたたき込んだことは大きな財産になったと感じています。聴診器と簡易検査用の設備しかないクリニックに勤めていたこともありますが、そこでは患者さんの話にしっかりと耳を傾け、触診や基本的な検査でしっかり診断する重要性を学びました。昨今ではCTやエコーなど検査機器の性能も向上しています。しかし、機械の性能ばかりに頼ってしまうことは個人的に危ういと感じています。患者さんの症状を見逃さないためには、何より医師としての経験や勘が重要になると勤務医時代の経験から学んだからです。勤務医の頃と現在の最も大きな違いは、自分の判断で診療を進められることです。以前は検査一つにしても許可を取る必要があり、院内のスケジュールを調整するのに時間がかかっていました。今は仮に検査が必要だと判断すれば即日検査することが可能ですし、そのための体制も整えています。

こちらでは胃の内視鏡検査にも対応されていますね。

向井俊平院長 三保町むかいクリニック6

自治体などのガイドラインでは、大腸がん検診は40歳以上、胃がん検診は50歳以上から奨励されています。ただ、若い方でも何かしらの疾患を患うケースもあります。私の経験では、26歳で胃がんが発見された患者さんもいらっしゃいました。検診には年齢的な基準が一定程度ありますが、ご自身の体に違和感があったり、何らかの症状が疑われたりする場合には積極的に受診されることをお勧めします。

読者へメッセージをお願いします。

勤務医の時に患者さんとお話をしていると、「病気が見つかるのが怖いから検査を受けたくない」と、おっしゃる方が少なくありませんでした。その気持ちはとても理解できます。ただ、検査を避けても病気が治ることはありませんし、体の状態のみならず生活の質全体が悪化するリスクもあります。怖いと思う方ほど、早期発見・早期治療のために積極的に受診してほしいです。それが幅広い現場で患者さんと接してきた私が伝えたい想いです。当院では、患者さんの痛みや負担を可能な限り減らす検査を心がけています。地域のホームドクターをめざして邁進しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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