伊藤 慎一郎 院長の独自取材記事
市川おとなこども歯科口腔外科・矯正歯科
(市川市/市川駅)
最終更新日:2025/09/10

市川駅すぐ近くのビル内にあり、土日祝日も診療という通いやすさも魅力の「市川おとなこども歯科口腔外科・矯正歯科」。2016年に東京歯科大学を卒業後、東京都立墨東病院歯科口腔外科や東京歯科大学大学院口腔顎顔面外科学講座などで、研究・臨床・教育に携わってきた伊藤慎一郎院長が2025年7月に開業。大学病院でないと対応が難しいといわれた親知らずの抜歯や骨造成を取り入れたインプラント治療などにも対応する、専門性の高い口腔外科診療を強みとするクリニックだ。一方で、子どもから大人まで通える親しみやすさを備えているのも同院の特色。「歯科医療を通じて患者さんを笑顔にするという信念は、ずっと大切にしていきます」と話す伊藤院長に、歯科医療に対する考えやこれまでのキャリアなど、さまざまな話を聞いた。
(取材日2025年7月28日)
口腔外科の研究や臨床経験を生かした専門性の高い診療
市川駅北口を出てすぐのビル内という、通いやすい場所にありますね。

開業にあたって、患者さんが通いやすい駅の近くという点にはこだわりました。私は東京歯科大学出身で、同大学の付属病院である市川総合病院の先生方と以前から面識がありました。そうした先生方の近くで開業させていただけるのは心強いと思い、市川という場所を選びました。学生時代も市川には研修などでよく足を運んでいたので、慣れ親しんだ街でもあります。市川は都会的な印象もありつつ、ファミリー層が多いアットホームな雰囲気もある良い街だと思います。
口腔外科を専門に研究や臨床に取り組んできたそうですが、これまでの経歴を聞かせてください。
基本的に歯科医師の研修期間は1年ですが、私はあえて2年間研修ができる墨東病院を選び、歯科口腔外科を専門とした研修を受けました。その中で口腔外科に対する興味は日に日に高まり、研究にも携わりたいと考えるようになったのです。そして東京歯科大学に戻り、同大学大学院の口腔顎顔面外科学講座で4年間、研究と臨床、教育に携わりました。以前から社会貢献にも興味があったので、自分の研究が世の中の役に立てばと考え、その後は薬理学の方へ進みました。東京歯科大学薬理学講座の助教かつ研究者を務めながら、口腔外科での診療もこなす日々を過ごしました。その間に、ご縁があった仙台や北関東の医療法人でも、勉強のために診療に携わらせていただきました。3年間ほどその生活を送り、一念発起して開業することにしたのです。現在は前述した仙台や北関東の医療法人と提携し、サポートも得ながら当院を運営しています。
こちらのクリニックの特徴はどんなところでしょう?

大きな特徴は口腔外科を専門としていて、身近なクリニックでありながら専門的な口腔外科診療を提供できることです。虫歯、歯周病、予防歯科などの一般診療にも対応しています。一般的な歯科診療だけでなく、親知らずの抜歯をはじめ、顎関節症、口内炎や粘膜の疾患、小さなできものの外科処置などに対応可能です。また、開業医の口腔外科診療は、地域の皆さんの口腔の健康を支える役割を担っていると考えていますので、口腔がんの早期発見・診断につながる診療も提供していきたいと考えています。
難易度の高い症例にも対応するインプラント治療も強み
口腔外科の中でもどのような領域を研究していたのですか?

わかりやすく言うと、口腔外科には口腔がんや腫瘍などさまざまな疾患がありますが、なぜその病気が起こってしまうのかという根本的な原因を細胞レベルで解明する研究です。具体的には骨再生に特化した研究を行い、臨床と研究の橋渡しを行えるよう努めていました。的確な治療を行うためには、まず根本原因を追求する必要があります。その研究理念は、今のクリニック運営の礎にもなっていると思います。痛いから痛み止めでなんとかするという対症療法ではなく、カウンセリングや検査により、しっかり原因を追究した上で治療を行うという診療方針につながっています。
先生が得意とする、インプラント治療についても教えてください。
先進のCTを用いた精密な検査で顎の骨の状態や神経の位置を確認した上で、患者さんの口腔内の状態や生活スタイルに合わせた治療計画を立案します。線密なシミュレーションによる、リスクの軽減にも努めています。私はこれまでに幹細胞の研究も経験しており、再生医療の分野にも知見があります。そこで得た科学的な根拠を踏まえながら診療ができるのも、当院の強みだと考えています。年齢を重ねると骨が少なくなるため、インプラント治療が難しいと言われてしまうケースがありますが、当院では骨造成を取り入れたインプラント治療のご提案が可能です。
他に注力されていることはありますか?

矯正ですね。矯正は、提携している仙台の医療機関の先生と一緒に行っています。私一人でも対応は可能ですが、複数の医師のバックアップを得ることで、より安心できる治療が提供できると考えているからです。成人の場合は、マウスピース型装置を用いた矯正を行っています。市川駅周辺にはワイヤー矯正を得意とする先輩方がいらっしゃるので、ワイヤー矯正を希望する方にはその先生方をご紹介するようにしています。また、小児の場合は口腔筋機能療法を行っています。
院内設計にもこだわりはあるのでしょうか。
歯科用CT完備の完全個室で、インプラントなどの処置を行うことができます。カウンセリングルームにも歯科用CTがあり、撮影した画像を見ながらゆっくりお話をすることも可能です。「怖くない歯医者さん」をめざしているので、ウッド調や私が好きな青を取り入れ、リラックスできる空間をめざしました。ロゴマークもポップな印象にして、親しみやすさを演出できるようにしています。キッズルームは空模様の壁紙を用いて、楽しく過ごしていただけるような雰囲気にしているんですよ。最近は親子で来院してくださる方も増えており、親御さんが診療している間にお子さんがキッズスペースで遊んで待っていただくこともできますので、活用してほしいですね。また、バリアフリーかつ個室の診療室を完備しているため、ベビーカー連れや車いすの患者さんにも通いやすい環境を提供しています。
みんなに笑顔で通ってもらえるクリニックに
先生の診療方針を聞かせてください。

開業時から決めている理念は「一人でも多くの人に歯科医療を提供し、笑顔を届けること」です。実は私自身が小さい頃から歯科医院が怖くて嫌いだったんです(笑)。その経験があったからこそ、当院に来る人には同じ思いをさせず、笑顔で帰っていただけるクリニックにしようと考えました。そのために診療時で心がけているのは、患者さんと相談しながら治療すること。歯を削ったり抜歯したりする必要がある場合は、患者さんに説明して、納得いただいた上で行います。「歯医者さんに行ったら歯を抜かれてしまうのでは」という不安があると、患者さんを歯科クリニックから遠ざけてしまうし、笑顔にできませんよね。あとは、麻酔を用いる際には表面麻酔を用いた後に通常の麻酔を細い針で行うなど、なるべく痛みの少ない治療も心がけています。
今後の展望はありますか?
当院の特色は大切にしていきたいと思っています。私の一番の強みは口腔外科やインプラント治療ですから、それを通じて患者さんの歯を健康にすること。そして噛める喜び、食べる喜び、話す喜びを知っていただき、患者さんを笑顔にすることが歯科医療のゴールではないかと思います。口腔外科の大きな手術も経験してきたため、口の中の解剖学の知見もあります。神経や血管の状態をCTで見る際に、学術的な知識をもとに判断し、その診断をベースとした口腔外科治療やインプラント治療ができることも強みになると思います。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

私が子どもの頃は、歯医者さんが嫌いで行くのを避けていたんです。そういう経験が根底にあるからこそ、「歯科医院を嫌いになってほしくない。笑顔があふれる歯科医院をつくりたい」という思いはずっと大切にしていきたいと思います。長年の口腔外科での研究と臨床経験に基づいた専門性の高い診療を提供しつつ、笑顔あふれる親しみやすいクリニックでありたいと思っていますので、これからよろしくお願いします。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万円~、骨造成治療/5万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/40万円~