武田 洋一 院長の独自取材記事
めぐりデンタルクリニック
(新潟市中央区/新潟駅)
最終更新日:2025/08/22

新潟市中央区の住宅街に2025年に開院した「めぐりデンタルクリニック」。院長の武田洋一先生は、数々の歯科医院で経験を積んだ後、山形県で30年近く予防歯科を中心に診療にあたってきたベテランの歯科医師だ。「審美と予防から笑顔を広げたい」という思いから66歳にして、新天地である新潟県で「めぐりデンタルクリニック」を開院した。院名の「めぐり」には、人と人とのつながりや地域との循環を大切にする想いが込められている。ホワイトニングや歯周病治療など、審美歯科と予防歯科を中心としたニーズに応える同院。丁寧なカウンセリングで患者の生活を知ることを重視し診療に取り組んでいる武田院長に、これまでの歩みや歯科医院の特徴、今後の展望を聞いた。
(取材日2025年7月15日)
笑顔創造をめざして患者の人生を支える
開院おめでとうございます。現在のご心境はいかがでしょうか。

私はこれまで30年間にわたって山形県にて歯科医院を続けてまいりました。審美歯科と予防歯科を融合した観点をもっと広げたいという思いから、歯科医院を新たに開院しました。66歳にして新天地で開院することは、大きな挑戦ですね。身の引き締まる思いと同時に、大きなワクワク感があります。若手のスタッフも含めて、歯科衛生士をどのように育て、ともにチームをつくっていけるかは重要なテーマです。地域の方がどんな方々なのか、どんな貢献ができるのか、新しいさまざまな出会いに期待しています。
新潟での開院を決意された理由を教えてください。
実は以前から新潟にはご縁があったんです。山形から東京へ向かう途中で立ち寄ったり研修で訪れたりと、楽しい思い出のある土地でした。気候も似ていて親しみを感じていましたね。新潟市女池はさまざまなクリニックがあり、若い人も多く暮らす地域です。また健康への意識も高まっていると感じており、この地域で自身の経験を生かしたいと思いました。
めざしているクリニック像を教えてください。

理念として掲げているのは「笑顔創造」です。当院ではホワイトニングを中心に診療を行っていますが、それは、ただ白く、美しい歯をめざすことが目的ではありません。何よりも患者さんの人生に、心からの笑顔を増やすことが目的です。ホワイトニングをきっかけに、歯のケアや口内の健康についての関心が高まり、虫歯や歯周病の予防につながればと考えています。加えて、審美歯科と予防歯科の両方の観点から診療を行うスタイルを取り入れました。予防を土台にした丁寧なカウンセリングから診療を進め、生活習慣や気持ちに寄り添うことも大切にしています。
院内のこだわりを教えてください。
歯科医院がリラックスできる場所になることをめざして、内装はリゾートホテルをイメージしました。施術室は完全個室で、五感を癒やすための音楽やアロマ、ユニットの椅子の座り心地までこだわっています。クリーニングは1時間程度かけて施術するため、落ち着く空間にしたかったんです。癒やされて、眠くなってしまうようなクリニックが理想ですね。また完全予約制にすることで、待ち時間がないようにしています。予約はSNSツールを利用するので手軽に行えます。設備も先進の機器を備え、技工室も備えているため、技工士との細かい調整が可能となっています。
審美と予防を融合し、生活から診る歯科医院
院長が大切にされている診療スタイルについてお聞かせください。

私が研鑽を積んだ歯科医院の院長である恩師の「歯だけを見るな、生活を見よ」という言葉を大切にし、診療にあたっています。これは私の根幹にある考えです。歯科疾患の多くは生活習慣に原因があるので、歯に現れる症状は結果でしかないんです。その根本の原因から考えないと、結局は同じ繰り返しになってしまいます。だからこそ、患者さん一人ひとりの生活背景に目を向け、根本からの改善をめざす診療が重要だと考えています。
予防歯科へのこだわりについて、背景を教えてください。
30年前に山形で開業した当初は予防歯科という考え方は多くの地域で浸透していませんでした。そのため丁寧なカウンセリングをしていても、「話はいいから早く治してほしい」と言われることも多くありました。それでもカウンセリングを大切にし、生活習慣から見直す診療にこだわってきました。そこから良い方向へ導けるよう努力を積み重ねて、やっと地域に予防歯科の考え方が根づいていったんです。そのためには、歯科衛生士の存在も欠かせません。患者さんの背景を知り、二人三脚で向き合ってくれて、1人の歯科衛生士が家族4世代を担当することもありました。そういった歯科衛生士を育てることも歯科医院の重要な役割です。
こちらの歯科医院でも、多くの歯科衛生士の方が活躍されますね。

ここでは新人のスタッフを含めた5人体制でスタートしました。これからどのように育ってくれるかとても楽しみにしているんですよ。マニュアルや勉強会など教育体制をしっかり整え、患者さんの生活を見る当院の理念も共有できています。当院ではただの「ホワイトニング」ではなく、その人の笑顔をつくるプロセスを大切にしています。最初のカウンセリングで口腔内の状態や生活習慣、悩みを丁寧に聞き取り、必要があれば歯周病治療などを先に行います。すべては「笑顔で人生をより良くする」ためにあるので、カウンセリングなしにホワイトニングをすることはありません。
特に来てほしいと考えている患者層はありますか?
歯科医院に縁が遠いと感じている若い人にこそ来てほしいですね。虫歯などの目立った症状がない限り、歯科にはなるべく行きたくないと考える人が多い現状があると思います。しかし若い時に虫歯がなくても、予防をしていないと、多くの人が年齢を重ねるうちに歯周病になることが多いです。そのため虫歯がなくても、歯科に通う習慣をつけることが大事だと思います。美容への関心も高まる中で、もっと前向きに自分の歯と向き合えるようサポートしたいと考えています。
歯科医院から楽しい「めぐり」をつくる
先生が歯科医師をめざされたきっかけを教えてください。

父が外科医だったこともあり、医療の道は身近にありました。歯科なら自分で開業して責任を持てるという思いもあり、この道に進みました。学生時代はワンダーフォーゲル部に所属し、年間30〜60回山に登るような生活でした。計画とチームワークを大切にする山の経験は、今の診療にもつながっていると思います。
歯科医師としての原点はどこにあるのでしょうか?
最初に勤務した千葉の歯科医院では、ひたすら基本を学びました。掃除から技工、アシスタントまでを通して、歯科医療の全体像をたたき込まれました。その経験があったからこそ、その後のキャリアでどんな場面にも対応できるようになりました。その後、複数の歯科医院で勤めた後、両親の実家の山形へ戻り、自分の技術と知識を地域に還元したいという思いで開業しました。予防歯科に特化した診療を長年続けてきました。歯科衛生士とともに地域に根差した活動も行い、親子の歯磨き教室や高齢者のお化粧教室なども実施しました。
お化粧教室はどのように歯科と関係があるのでしょうか。

実はめぐりクリニックの考え方の原点がここにあります。山形の歯科医院では、高齢になって落ち込むことが増え、表情が消えてしまう方を多く見てきました。感情が希薄になると、行動も減り、心身ともに弱っていく一方になります。そういった人がただ健康のためにと病院に行くのはモチベーションがないんです。人は「それをするのが楽しい」と感じる時に一番行動力が上がると私は思っています。そのため歯科医院を楽しい場所にしたいというのが私の考えでした。そこでそういう人の気持ちをアップするお化粧教室を始めたんです。お化粧をすると顔が明るくなって、自然と笑顔が増えるんですね。さらに手を上に上げることで、加齢で萎縮した唾液腺も刺激されるとされています。唾液は歯周病においてとても重要なポイントです。歯科医院を楽しい場所にすることで、歯の健康にも心の健康にもつながるよう活動してきました。笑顔創造の理念の原点になっています。
最後に、「めぐりデンタルクリニック」のネーミングに込めた想いをお聞かせください。
「めぐり」という名前には、患者さんやスタッフとの出会い、そして人生をより良い方向へ巡らせる場所でありたいという願いを込めました。66歳になった今、新たなステージに踏み出せたのは、これまでの経験と巡り合ってきた皆さんがあるからこそ。これからも、登り続けたい「山」がある限り、歩みを止めるつもりはありません。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/1万9900円~