病気の予防・早期発見のための
苦痛の少ない大腸内視鏡検査とは
13あさいクリニック
(西尾市/桜町前駅)
最終更新日:2025/08/13


- 保険診療
肛門からカメラを搭載した内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの大腸を調べる大腸内視鏡検査。気恥ずかしさや不安から「あまり受けたくない」と思いがちだが、大腸がんの発見につながる有用な検査であると知られている。大腸がんは、早期に発見し早期に治療に入れば完治の見込みが高まるがんだ。病院で数多くの内視鏡検査の経験を積んできた「13あさいクリニック」の浅井清也院長は、「地域でがんで亡くなる人を少しでも減らしたい」との思いで日々検査にあたる。誰もが安心して受けられるよう、内視鏡の操作にも配慮するなど、できるだけ苦痛の少ない検査に努める浅井院長に話を聞いた。
(取材日2025年7月8日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査はどんな人が受けると良いでしょうか?
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A
健康診断などの便潜血検査で陽性になった方はもちろん、血便がある方、おなかが張って腹痛も伴う方、下痢や便秘がひどい方、また過去に大腸ポリープがあった方や血縁者に大腸がんになった方がいる方が受けたほうがいいでしょう。便に血が混じると痔だと思いがちですが、受診して痔かどうかを確認すると安心していただけると思います。大腸がんは罹患数が男女とも多く、死亡数は女性のがんでは第1位です。しかし初期には自覚症状がありません。内視鏡検査はがんの早期発見に有用な検査ですので、私の気持ちとしては、40歳を過ぎて一度も受けたことがない方には、ぜひとも受けていただきたい検査です。
- Qこちらのクリニックでの内視鏡検査にはどんな特徴がありますか?
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A
クリニックの新築にあたり先進の機器を導入しました。拡大機能と特殊光を搭載した機器で詳細な観察を行い、通常の内視鏡検査では見つけることが難しい微細な病変でも見落とさず、良性か悪性かを診断するように努めています。下剤を服用する個室はトイレつきで4室あり、検査前もリクライニングチェアでゆっくり過ごしていただけると思います。検査中はスタッフが肩や背中をさするなどしていますのでご安心ください。胃と大腸の同日検査も可能で、胃に入れた内視鏡を通して洗浄液を十二指腸に注入する方法にも対応できます。年齢や既往歴、体調などによりますが、下剤を飲むことがどうしてもつらい方はご相談ください。
- Q検査に不安を感じている読者にメッセージをお願いします。
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A
初めて内視鏡検査を受ける方は、不安が大きいと思います。診察時に検査をするかどうか決める際、不安なことや疑問は全部聞いていただければと思います。丁寧にご説明をしていますが、それでも実際にどんなものか知っていただいたほうが安心できるでしょう。そのため、当院ではスタッフや知人に協力してもらって、胃と大腸それぞれの実際の内視鏡検査の様子を動画撮影し、インターネット上で見られるようにしています。動画を見ていただいて、少しでも皆さんの参考になればと思います。そして検査のハードルが下がればうれしいですね。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1受診・問診
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検査前に診察を行う。症状や既往歴、内服している薬、喫煙や飲酒の習慣について確認を受ける。さらに過去に検査を受けた場合は、その検査内容についても伝えよう。下剤は飲めたかどうか、つらさはどうだったか、鎮静剤を使用したかどうかなど、細かく共有する。鎮静剤の希望はこの時に答える。同院での検査の流れや、下剤の種類についての説明も受けられる。
- 2検査前日の食事
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事前に、「消化の良い食べ物、食べてはいけないもの」をまとめた資料が渡されるので、それを参考に3日ほど前から消化の良いものを取るように心がける。前日は検査がスムーズに進むよう、朝昼晩がセットになった検査食を摂取する。水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能。検査前日は体調を整えるため早めの就寝を。
- 3検査当日の前準備
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検査予定時間の3時間前に来院し、個室でスタッフからあらためて下剤の飲み方の指導を受ける。下剤を服用し、便の様子をチェック。トイレは個室についているので安心だ。便が透明な状態へとつながったら、検査着に着替える。若い人の場合、2時間ほどで検査を受けられることもあるそう。
- 4大腸内視鏡検査を受ける
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ベッドに横になる。鎮静剤を希望した場合は注射を受け、うとうとしたような状態へと導かれたら検査に入る。検査自体は15~30分程度。大腸のひだの裏まで詳細に観察し、必要に応じてポリープの切除や組織の一部を採取する生検を行う。同院では高周波電流を用いる切除術が可能で、20mmぐらいまでのポリープなら当日切除も図れる。
- 5検査後の説明を聞く
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鎮静剤を使用した場合は、横になったまま休憩に入る。その後、安全に歩けるようになれば診察室で結果説明を聞く。鎮静剤を使用した場合は車などの運転は控える。ポリープ切除をした場合や組織生検を行った場合は術後の出血のリスクを避けるため、運動や飲酒、入浴について注意があるのでしっかり聞こう。