大和 志匡 院長の独自取材記事
【2025年10月開院予定】白金高輪やまと整形外科
(港区/白金高輪駅)
最終更新日:2025/09/01

【2025年10月開院予定】※開院前の情報につき、掲載情報が変更となる場合があります。
「患者さんの負担を少しでも減らしたい、そして地域医療に貢献したい」。――そんな思いで新たに開業するのが「白金高輪やまと整形外科」だ。「整形外科の診療は、努力するほど患者さんの笑顔に表れるんです」と目を輝かせるのは大和志匡院長。神経根ブロック注射による専門的な脊椎治療や骨粗しょう症治療、子どもの低身長治療まで「患者さんのお悩みにとことん寄り添いたい」と意気込む。「どんなに些細なことでも力になれるかかりつけ整形外科医が理想です」と力を込める院長に、開業に向けた思いを聞いた。取材陣の質問へ、わかりやすく朗らかに答える様子に、患者の不安を受け止め、解決へと導く姿が容易に想像できる。そんな取材となった。
(取材日2025年8月2日)
自らの努力が患者の「笑顔」につながる整形外科の道へ
まず、開業を決意された理由について教えてください。
私は医局関連の総合病院で脊椎の手術、特に内視鏡手術を専門にしてきました。もちろん手術はとても優れた治療法で、私自身も多くの方の治療を手がけました。ただ診療を重ねるうちに、「手術だけが整形外科医にできることではない」と強く感じるようになったんです。例えば、大きな病院では多くの患者さんが受診されるため、待ち時間が長くなったり、手術の予約が1ヵ月以上先になったりすることも少なくありません。その間、痛みに耐えて生活される方々を見て、「もっと早く力になれたら」という思いが募りました。実際、手術をせずとも数回の神経根ブロック注射で痛みの改善を図ることができ、日常生活への復帰が見込める方は大勢いらっしゃいます。もし身近なクリニックでその日のうちに処置を受けられたら、患者さんの負担はどれだけ軽くなるだろう――。そんな思いから、「手術に至る前にできることを充実させる場所を作ろう」と、開業を決意しました。
なぜこの白金高輪という場所を選ばれたのですか?
このエリアは、私が大学卒業後に勤務医として歩み始めた頃からご縁があって、とても慣れ親しんだ場所なんです。医師として研鑽を積み、人としても成長してきたこの街に、医療を通じて恩返しがしたい。そう強く思ったことが、この場所を選んだ大きな理由です。白金高輪は人口も増えて活気がありますし、一方で昔ながらの趣のある景色も残る魅力的な街です。その新しさと懐かしさが入り混じる雰囲気に惹かれました。また、患者さんに行き届いた医療を提供するには、十分な広さや安心して通える環境が欠かせません。ご高齢の方や車いすの方も入りやすく、外から中の様子が見えるクリニックをめざし、ここを選びました。内装は白と木目を基調にし、来てくださった方がほっと安心できるようなデザインにしています。さらに、お子さんにも「怖い所」ではなく「笑顔で来られる場所」になってほしいと願い、エックス線撮影室にキャラクターの壁紙を取り入れる予定です。
医師をめざされたきっかけと、整形外科の道を歩まれた理由も聞かせてください。

父が内科の医師で、祖父が泌尿器科の医師だったんです。幼い頃から「医療」が身近にあり、「父や祖父のように困っている人の力になりたい」という思いが自然と湧き上がったんだと思います。気づいたときには医師をめざしていました。整形外科を選んだのは、実習や初期研修で得たある経験からです。例えば、体に痛みがあると、どんな人も顔をゆがめますよね。でも、良くなると次第に表情の明るさが戻っていく。つまり自分の頑張りが笑顔として表れるのが整形外科だと気づいたんです。どうすれば目の前の患者さんを幸せにできるか。それをとことん追求できる仕事にやりがいを感じました。中でも脊椎を専門にしたのは、神経の圧迫を解除して痛みや麻痺の改善を図る治療に魅力を感じたからです。椎間板ヘルニアなど、神経のトラブルにアプローチする分野は奥がとても深く、解明されていないこともまだたくさんあります。そういった分野を極めたいと思いました。
患者の悩みに寄り添い、専門的な治療を広く提供したい
先生のご専門である脊椎疾患の治療について教えてください。
脊椎の領域はとても幅広く、頸椎・胸椎・腰椎それぞれにさまざまな疾患があります。例えば腰痛一つをとってもさまざまな原因があり、診察や画像検査を通じて丁寧に原因を探ります。また、坐骨神経痛による足の痛みやしびれなど、神経に由来する疼痛は、透視下での神経根ブロック注射を行うことがあります。その際、エックス線画像を動画のように映し出す装置を使いますので、今どこに針先があるのか確認しながら精密な処置が可能です。また、この注射は診断にも役立ちます。例えば、痛む部位を特定しづらい場合、その周辺で疑わしい神経にまず注射をします。もしそこで改善が見込めれば部位を特定できるのです。これを診断的治療と呼びます。
骨粗しょう症と子どもの低身長治療にも注力されるそうですね。
骨粗しょう症はご高齢の女性に多く、閉経後にホルモンの影響で骨がもろくなる場合がほとんどです。当院では定期的に検査を行うための装置も導入しますので、半年に1回程度の測定で経過を見ながら、内服薬や注射で治療を行います。転倒後に骨折をして寝たきりに、という方も多いので、早期発見・治療につながるよう一度も検査をされていない方には特にお勧めしたいですね。一方、低身長治療は、成長ホルモンによる治療が大人の骨ができあがるまでの期間にしかできないので、適応の目安は6歳から12歳くらいまでになります。また最低でも1年は継続する必要があるので、タイミングが重要です。思春期が始まる前や、学校で背の順に並んだ時に明らかに背が低いなど、気になることがあれば早めにお声がけください。大人になってコンプレックスに感じる方も少なくないので、少しでもお子さんや親御さんの力になりたいですね。
他にどんな症状に対応されますか?

整形外科に関するお悩みであれば、どんなことでも気軽にご相談いただきたいです。一般的な痛みやケガはもちろん、交通事故後の不調やしびれなどにも幅広く対応します。例えば、お子さんや学生さんなら成長痛やスポーツ中のケガ、捻挫なども多いかなと思います。一方で、働き盛りの世代やご高齢の方は、けがや疾患の治療はもちろん、肩凝りへのアプローチとしてハイドロリリースも行う予定です。さらに、理学療法士による運動器リハビリテーションにも力を入れていきます。
体の痛み、そして心の痛みに寄り添うかかりつけ医へ
患者さんと接する際に心がけていることは?
皆さん、誰しも痛みと不安を抱えて来院されます。だからこそ、一人ひとりのお話にきちんと耳を傾けたいですね。医師として適切な治療を提供するのはもちろんですが、心の中の不安をしっかりと受け止めて、気持ちを楽にして差し上げるのも私たちの役目ですから。また、リハビリテーションは日々の継続が肝心です。患者さんが前向きに、モチベーションを維持できるような接し方を心がけています。例えば、前回のリハビリから良くなっているところがあれば、しっかりと言葉でお伝えして互いに喜び合う。そうした時間も大切です。それから、私自身、2児の父なので子どもの診療も得意ですよ。お子さんも安心して連れてきていただければと思います。
院内の連携や、病院との連携についてはどうお考えですか?
スタッフ全員が互いに敬意を持って、「ありがとう」の気持ちを忘れない関係をつくりたいですね。たとえトラブルがあっても笑顔で臨機応変に対応する。そんな明るいクリニックが理想です。病院との連携については、手術が必要な方を迅速に近隣の総合病院へご紹介できる体制を整えています。もちろん術後はしっかりと当院でリハビリを行いますし、場合によっては傷の処置など、きめ細かくフォローしますのでご安心ください。MRIが必要な場合は、近隣の画像診断専門クリニックをご紹介する体制も整えているところです。
最後に、地域の方へメッセージをお願いします。

当院は、どんなに些細な悩みでも、「相談してみようかな」と気軽に足を運べるクリニックをめざしています。敷居は低く、質の高い医療をお届けして、お子さんからご高齢の方まで、あらゆる世代に「ここに来て良かった」と思っていただける。そんな温かいクリニックが私たちの理想です。そして、この先10年、20年と末永くこの地域に貢献できたら幸いです。信頼できるスタッフたちとともに、皆さんのご来院をお待ちしています。