小原 賢司 院長の独自取材記事
長谷川整形外科
(千葉市若葉区/千葉駅)
最終更新日:2025/12/29
長く地域に根差し、千葉市若葉区のかかりつけ医として親しまれてきた「長谷川整形外科」。2025年4月に小原賢司院長を中心とした新体制になってからも、その立ち位置は変わらない。肩凝り、腰痛、関節の痛みや変形といった一般的な整形外科の症状だけでなく、骨粗しょう症や生活習慣病など幅広い悩みに向き合っている。大学病院の整形外科で、肩の疾患や人工関節の分野を専門としてきたという小原院長。肩・肘の不調に関してはリハビリテーションによる治療を第一選択とし、理学療法士との連携を大切に、痛みの緩和や治療後の再発防止のためのプログラムを組み立てている。院名変更を間近に控える同院で、小原院長に話を聞いた。
(取材日2025年6月3日)
これまでの歴史を大切に、さらに進化するクリニック
まずは、こちらのクリニックの診療内容について教えてください。

当院は長くこの地域に根差している、地域の皆さんにとっての「よろず診療所」です。肩凝りや四十肩、腰痛、関節の痛みや変形といった整形外科のお悩みの他に、骨粗しょう症、高血圧症や糖尿病など生活習慣病の管理や治療にも力を入れています。特にご高齢になるといくつかの不調を抱えている方も多く、「膝の痛みの相談のついでに血圧も計っていく」など、全身の健康状態を確認するための場としてもご利用いただけます。その他の世代では、お子さんですとケガや骨折、働き盛りの世代ですと交通事故での負傷や、デスクワークによる肩凝りや腰痛にお悩みの方が多い印象です。私が肩の治療を専門としていることもあり、肩腱板断裂や肩関節拘縮、また投球障害やゴルフ肩にお悩みの方も多いですね。広いリハビリテーション室も備えていて、理学療法士が痛みの緩和や治療後の再発防止のためのプログラムを組み立てています。
こちらではどのようなリハビリテーションが受けられるのですか?
リハビリテーション室は広々とした明るい空間で、ウォーターベッド、各種電気治療器、温熱治療器、リラクゼーションの機械など、設備は十分に備わっています。診察後、医師は理学療法士に書類だけでなく口頭でも細かく要点を伝えます。理学療法士はその内容に従ってリハビリテーションメニューを組み立て、運動療法をメインに物理療法でさらなる回復をめざします。また通常のリハビリテーションの他に、ロコモ度テストの結果に応じて、医師と理学療法士が協力してロコモーショントレーニングという体操を行うこともあります。骨と筋肉を鍛えることで、ロコモティブシンドロームを防ぐための運動です。年齢を重ねて筋力の低下を感じたり、運動機能に不安を感じたりする方は、ぜひ気軽にロコモ度テストを受けにいらしてください。
超音波検査など検査機器も充実していますね。

筋肉など軟部組織の状態がわかるのが超音波検査の利点です。骨の状態を確認するエックス線検査と併用すれば、痛みの原因をよりしっかりと探ることができます。超音波検査装置は神経の状態も映し出すため、関節注射やブロック注射を打つべき場所もよりわかりやすく、治療の精度向上につながります。超音波検査装置を使って痛みの緩和を図ることができれば、体も動かしやすさにつながり、リハビリテーションもより有用になることが期待できるといえますね。また、デキサ法での骨密度検査機器も導入しました。これは骨粗しょう症のガイドラインでも推奨されているもので、これまでよりも精密な骨密度検査が可能になります。
理学療法士との連携で「肩」の悩みに専門的に対応
先生は2025年4月に院長に就任されたと伺いました。

はい。私はこれまで日本医科大学付属病院や昭和大学藤が丘病院(現・昭和医科大学藤が丘病院)の整形外科を中心に、肩の疾患や人工関節の分野を専門としてきました。当院の理事長である中川雅之先生とは昭和大学藤が丘病院での先輩後輩の間柄で、私は2024年から当院の診療に携わっています。初めてここに来た時、とても風通しの良い雰囲気が印象的でした。スタッフがいろいろと教えてくれたおかげで初めからスムーズに診療ができましたし、患者さんとクリニックとの関係性も温かいですね。アットホームなこの場所で、これまでの経験を存分に生かしていきたいと思います。
特に肩や肘の治療に関して、どのような方針で診療していきたいとお考えですか?
リハビリテーションを中心として、できるだけ患者さんに負担をかけずに、かつしっかりと治していくことをめざします。私自身が少年時代に野球を、今はゴルフを趣味としているのでわかるのですが、スポーツで肩や肘を傷める場面は多いです。またご高齢になると肩の不調を感じる方も増えてきます。それに対して安易に手術を進めず、リハビリテーションによる治療をまず考えるのが私の方針です。もちろん、手術が必要かどうかの判断は慎重に行い、必要に応じて近隣の病院と連携して治療を進めることも。この辺りには整形外科の手術に対応する病院がいくつかあり、そのような意味でも環境に恵まれているように感じます。
リハビリテーションでは、医師と理学療法士の連携がとても大切ですね。

まさにそのとおりで、リハビリの処方箋を出して理学療法士に任せっきりにするのではなく、一緒に考えながら進めています。医師と理学療法士では目線が異なるでしょうし、診療やリハビリテーションの場で得た情報や所見の共有も大切です。定期的に情報共有の場を設け、「どのようなリハビリテーションが行われているのか」について私も理解するように心がけています。そのように医師と顔を合わせて意見を出し合うのに、当院の理学療法士はちょうど良い人数。ベテランから若手までそろっているのもプラス要素で、向上意欲にもつながりますし、経験が少ないからこその素朴な疑問が皆の新たな気づきになったりもします。肩や肘の悩みに対して、リハビリテーションはとても相性が良いんです。すべてが治せるとはいいませんが、各自の得意分野を生かしながら、より有用なリハビリテーションの提供に努めていきたいです。
多角的に患者を支える、「地域のよろず診療所」
骨粗しょう症の検査は、どのようなタイミングで受ければ良いのでしょうか?

特に女性は50歳を過ぎたら骨粗しょう症を意識して、一度検査をしていただきたいです。男性にも無関係ではないのですが、やはり女性には閉経によるホルモンバランスの変化がありますから。ご本人やご家族が過去に骨折経験があるならば、より気をつけていただきたいです。骨密度の変化は外見からはわからず、知らぬ間に骨がスカスカになってしまい、ちょっとしたことで骨折してしまうケースも多々あります。そして骨密度は、一度減ってしまったら元に戻すことは難しく、骨密度が年々減っていく中で、一定のラインで維持することが治療の基本的な目的。だからこそ、骨密度が大幅に下がる前に治療を始めていきたいと考えています。またデキサ法検査機器の導入に伴い、病院で手術を終えた患者さんの骨密度管理についても自信を持ってお受けできるようになりました。
さまざまな角度から健康をサポートしてくださるのですね。
整形外科疾患や骨粗しょう症だけではなく、高血圧症、糖尿病なども、どんどん心身が衰えていくフレイルにつながります。例えば骨折して行動力が低下すると、筋肉が衰えます。高血圧症や糖尿病は動脈硬化につながり、脳梗塞や心筋梗塞といった大病を引き起こしかねません。脳梗塞などを患って行動が制限されると、さらに骨がもろくなります。この悪循環を断ち切るために、さまざまなアプローチを取り入れていく必要があります。もちろん、当院ですべての症状に対応できるわけではありません。症状を見極めた上で、必要に応じて適切な医療機関を紹介します。これもまた、地域のかかりつけ医の役目だと考えています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

当院のこれまでの歴史や地域との信頼関係を大切にしながら、より精度の高い診療を心がけ、患者さんの利便性にも目を向けていきたいと思います。私が院長に就任したタイミングとほぼ同時期に、予約システムや電子カルテの導入、木曜午前の診療など環境のアップデートが行われました。2026年には院名が「かそり整形外科」に変更される予定です。患者さんと時代が求めるスタイルに柔軟に進化し続けていますが、気軽に頼れる「地域のよろず診療所」であることには変わりありません。整形外科疾患に幅広く対応していますので、気軽な相談の場や、情報収集の場としてもご活用ください。

