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石川 賢一 院長の独自取材記事

いしかわ内科・脳神経クリニック

(宇和島市/宇和島駅)

最終更新日:2025/08/22

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック main

一見カフェのように見える洗練された建物が特徴の「いしかわ内科・脳神経クリニック」は、宇和島市出身の石川賢一院長が開業した地域密着型医院。石川院長は愛媛県では珍しい脳神経領域の専門家であり、パーキンソン病といった神経難病や頭痛など、これまで地域に不足していた医療の提供に注力している。一方で生活習慣病治療をはじめとする一般内科診療にも取り組み、患者のさまざまな訴えや治療ニーズにも対応。スタッフのことも大切に考え、各職種が気持ち良く働けるように院内連携の潤滑油となりながら、患者が安心して通えるクリニックをめざす。「どんなことでも遠慮なく相談してほしい」と話す石川院長に、空間づくりにおけるこだわりやロゴマークに込めた思い、具体的な診療内容などについて聞いた。

(取材日2025年7月4日)

地域医療への貢献をめざす、カフェのようなクリニック

とてもおしゃれなクリニックですね。

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック1

患者さんがリラックスして過ごせるよう、外観・内装ともに、医療機関らしくないカフェのような空間をめざしました。待合室には雑誌や新聞はあえて置かず、物語のない短時間で読める写真集などをご用意しているのもこだわりです。そしてカフェらしさを出すためにグリーンを多く取り入れようと思っていたのですが、仲間や知り合いが開業祝いに植物を贈ってくれたので、もともと準備していたものと併せてディスプレーしています。きれいな状態をキープできているのは、日々面倒を見てくれているスタッフのおかげですね(笑)。また現在、医師は私1人ですが、当院には診療室が4つあります。こちらは診察の前に看護師が予診をしたり、心電図などの検査を行ったりとさまざまな目的で活用しており、待ち時間の短縮にもつながっています。

ロゴマークにはどのような思いが込められているのでしょうか?

ちょっと珍しい印象を受けるかも受けるかもしれませんが、当院のロゴマークのモチーフはペンギンです。ペンギンという生き物は仲間との絆を大切にし、厳しい環境下でも力を合わせて生きています。私たちもそんなペンギンのように、患者さんとそのご家族に寄り添い、一歩ずつ着実に前進したいという思いをロゴマークに重ねました。加えて、妻がペンギン好きであることも理由の一つで、院内にはペンギングッズが至る所にあります。結果的に当院らしい、親しみやすさのあるシンボルになりましたので、ぜひお越しの際はご覧ください。

この地に開業した理由を教えてください。

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック2

地元である宇和島で地域医療に貢献したいという気持ちからこちらに開業しました。愛媛県は全国的に見ても、私の専門である脳神経領域、とりわけパーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった神経難病を診られる医師がわずかしかおりません。しかし診療ニーズの高い分野であり、患者さんはこれまで隣町や100km近く離れた松山市まで通院しないといけない状況だったんです。大学進学を機に広島に出て約20年がたち、愛媛に帰るべきかと迷った時期もありましたが、こうした医療的な背景も一つの理由でした。そして帰ってからは地域の中核病院である市立宇和島病院で2年間勤務し、開業に至った次第です。現在は県内はもちろん、高知県西部の宿毛市からも患者さんがいらっしゃっています。

専門家として脳神経領域を診つつ、内科診療にも注力

ご専門である脳神経疾患の診療について詳しく伺います。

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック3

当院の脳神経専門の外来では、頭痛やめまい、しびれ、認知症、神経難病、脳卒中、てんかんなど多岐にわたる疾患の診断・治療に対応可能です。脳神経領域は検査のみでは診断がつかないケースが多く、特に脳神経内科で扱う疾患は丁寧な診察・問診を行い、患者さんとじっくり向き合いながら診断をする必要があります。また診断自体の難易度が高いということもあり、診療には十分な時間をかけなければなりません。そのため当院では、より詳細な診察をしたいものの混雑状況や診療時間の関係で難しい場合、患者さんに事情をお話しし、追加の診察・説明を実施することがあります。昼休みや診療後の時間、または別日に改めてお越しいただくなど、ご本人と相談して柔軟に対応しています。

内科診療にも取り組まれているそうですね。

地域のかかりつけ医として何でも診ることがモットーですので、難病の患者さんが多い脳神経領域に注力する一方、一般内科にも幅広く対応したいと考えています。急性疾患は風邪や腹痛、慢性疾患は高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の治療にも取り組んでいます。生活習慣病の治療方針は、患者さんの重症度などに応じてケースバイケースでご提案。重度の高血圧であれば減塩食や運動だけでは改善が見込めませんので、生活習慣を管理しながら様子を見るか、最初から薬の服用を開始するかの2パターンの治療をご提示します。医師としてアドバイスをしつつ、薬の服用に抵抗があるかなど、ご本人の意思や治療への理解も大切にしながら治療を進めます。

患者さんの訴えとして多い疾患は何ですか?

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック4

難病以外では、特に10~30代の女性で頭痛を訴える患者さんが非常に多いですね。実は当院が開業するまで頭痛の相談先もわずかしかなく、受診も気軽にできない環境だったため、今まで悩んでいた方々が当院に来てくださっているのかもしれません。痛みがひどいと場合によっては毎週仕事を休まなくてはならず、それに伴って生産性が下がってしまいますので、頭痛は社会的な不利益をもたらす病気ともいえます。しかし適切な治療を行えば改善をめざせる病気でもあるからこそ、頭痛診療にも力を入れたいと思っています。急に激しい痛みが生じる頭痛には、くも膜下出血や脳卒中といった命に関わる病気のリスクがあります。片頭痛などの慢性的な頭痛によって生活に強く支障を来している場合も、適切な治療にたどり着けていない可能性がありますので、放置せず一度お越しください。

何でもとりあえず相談に乗り、診療するのがモットー

先生が医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック5

循環器内科医として働いていた父の姿を見ていたこともあり、この仕事を一番身近に感じていました。そして医学部に進学後、数ある難病の中でもパーキンソン病の患者さんがいかに多いかを知って脳神経領域を専門に学びました。たとえ診断がついてもほとんどは完治が難しい状況なのですが、そこをどうにか寄り添って治療したいと思ったんですよね。パーキンソン病は、初期段階であれば薬によって症状が軽くなることが見込めるケースも少なくありません。これまで診断がつかず困っていた患者さんを当院で診て、治療に結びつけられたときは大きなやりがいを感じます。頭痛も治療が終わった際の達成感が大きいです。医師として、患者さんが喜ぶ姿を見るとうれしくなりますね。

受診しやすさを考え、予約システムや診療スケジュールも工夫しているそうですね。

本当に大切な部分に診療時間を割けるよう、ウェブ上で予約と問診ができるシステムを導入しています。先ほどもお話ししたように、脳神経領域は診断に不可欠な問診の内容や治療の経過を詳しく書き込む必要があります。その分カルテが長くなりがちなのですが、それらの情報が自動で電子カルテに反映されるのでとても助かっていますね。また、当院は患者さんやご家族の都合を考え、日曜も終日診療しているのが特徴です。医療機関の一般的な休診日には、地域ごとに医師が当番制で診療を担当します。ただ、この地域は担当エリアが広いため、場合によっては自宅から遠いクリニックまで足を運ばなければなりません。その点、当院はエリアの真ん中くらいにあり、近隣の薬局も日曜営業を行っているので、かなり利便性が高いのではないでしょうか。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

石川賢一院長 いしかわ内科・脳神経クリニック6

病気の早期発見から生活支援まで、シームレスな医療を提供したいと考えています。認知症や生活習慣病の予防にも積極的に取り組みたいですね。「とりあえず診る」をモットーに、今後も患者さんやご家族と信頼関係を築きながら、安心して通えるクリニックをつくっていきたいと思います。目標は、何かあったときに顔を思い浮かべてもらえる地域のかかりつけ医。仮に力になれなくとも、どんな相談にも乗りますので、些細な不調をはじめ、お悩みや心配なことがありましたらいつでも遠慮なくご相談ください。皆さんの毎日の健康をサポートできるよう、スタッフ一同誠意を持って対応いたします。

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