藤原 憲太郎 院長の独自取材記事
深川ギャザリア青空こどもクリニック
(江東区/木場駅)
最終更新日:2025/07/29

東京メトロ東西線の木場駅から徒歩約2分、大型複合施設の新棟3階に位置する「医療法人社団新穂会 深川ギャザリア青空こどもクリニック」。2025年6月の開業以来、一般的な小児科診療に加え、小児外科の専門的な診療にも対応できることが強みのクリニックだ。院長を務める藤原憲太郎先生は、順天堂大学で長年研鑽を積んだ小児外科のスペシャリスト。6歳と0歳の子どもの父親でもあり、「自分の子育て経験をもとに、親御さんの不安に寄り添うことができれば」と優しい笑顔で語る。「買い物ついでに寄るくらいの気軽さでお越しいただきたいですね」という言葉どおり、土日診療や予約不要の体制で、忙しい子育て世帯にとって頼れる存在だ。インタビューでは、クリニックの特色に加え、子どもたちや保護者への思いなどについて話を聞いた。
(取材日2025年7月1日)
一般的な小児科診療のほか、小児外科にも対応
どのような患者さんがいらっしゃいますか?

この周辺は子育て世帯の方が多めな地域ということもあり、近隣にお住まいのファミリーの方々に来ていただいています。商業施設の敷地内にあるという立地の良さもあってか、買い物のついでに立ち寄ってくださる方も多く、「気軽に相談できる場所」として認識していただけているのかなと感じています。駐車場も完備していますし、エレベーターの設備もしっかり整っているので、ベビーカーでも安心してお越しいただけると思います。院内は、お子さんにとって少しでも楽しい場所になるような空間づくりを心がけました。診察室の扉などに動物のイラストを使用し、ぬり絵を用意しているのもそのためです。キッズスペースもご用意しています。風邪をひいているお子さんのきょうだいも一緒に来ざるを得ない場合もありますから、そういった方々にも過ごしていただきやすいクリニックをめざしています。
クリニックについてご紹介ください。
当クリニックは、地域にお住まいの方々が、お子さんの健康について気軽に相談できる地域のかかりつけ医をめざして2025年6月に開院いたしました。一般的なお子さんの困り事である、発熱や風邪、頭痛、鼻水、喉の痛み、咳、下痢・嘔吐、腹痛、中耳炎などの症状に加え、アレルギーやけがなどを診させていただいております。予防接種や健診も行っています。それらに加えて、私の専門である小児外科の分野にも対応できることが強みです。診察予約は不要ですので、必要な時にいつでもお越しください。もちろん、事前にウェブまたはお電話でご予約もいただけますので、ご都合に合わせてご利用ください。病院が怖いと感じがちなお子さんにも、スタッフ一同、優しく寄り添いながら対応することを大切にしております。
小児外科では、どのような相談が可能ですか?

小児外科の分野で比較的よく見られるのは、鼠径ヘルニアや臍ヘルニア、男の子の場合は、停留精巣、包茎などですね。そういったことに関しては、病院での勤務経験を生かしてより専門的に対応できると自負しております。例えば縫合などの外科的な処置が必要なけがをしてしまった場合でも、院内で対応可能です。いろいろな病気がある中で、お子さんがおなかの辺りを痛がっていたら、親御さんは「何の病気なんだろう」と判断に悩まれることもあるのではないでしょうか。よくある腹痛のように見えても、ヘルニアなどの可能性もゼロではありませんので、まずは一度医師にご相談いただければと思います。
子どもの笑顔や保護者からの言葉が日々のやりがいに
医師を志したきっかけと小児外科を専門に選んだ理由を教えてください。

医師をめざした最初の理由は、祖父が病気で苦しんでいる時期があり、そういう人たちの力になってあげたいと思ったところが動機でした。今思えば、小学校に入る頃から「将来はお医者さんになりたい」と言っていたくらいですから、かなり早い段階から決めていましたね。実際に医学部に入っていろいろなことにふれていくうちに、小児科では疾患で苦しんでいる子や、ケアが必要な子がたくさんいることに気づかされまして、そういう子たちの力になれればと小児外科の道に進むことを決めました。小児外科は生まれた時点で大きな疾患を持っている子もいる分野なんです。そういった子たちの手術やケアをしていく中で、お子さんの笑顔や元気でいる姿を見られたときや親御さんから感謝の言葉をいただいたときは、とてもうれしく、やりがいを感じましたね。
実際に開業されてみてのご感想をお聞かせください。
患者さんの立場になってみると、やはり商業施設の敷地内にあるという利便性は大きいですね。買い物がてら気軽に足を運んでいただけると思います。土日も診療しているため、忙しい子育てファミリーのお力になれるのではないでしょうか。現在は風邪や発熱でお越しになるお子さんが一番多いですが、今後は自分の専門である小児外科の分野でもたくさん頼っていただけるようになれたらうれしいです。院内である程度外科的な処置も行えますし、さらに専門的な対応が必要となれば、迅速に適切な医療機関にご紹介させていただきます。
勤務医時代から心境の変化はありますか?

クリニックの医師という立場では、例えば風邪でいらっしゃったお子さんに対し、薬を処方して元気になってくれというふうに願いながらご自宅にお帰しします。ですので、その後あのお子さんは無事元気になっただろうかなどといったことは毎日考えるようになりましたね。だからこそ、お子さんをご自宅で看病する親御さんたちが少しでも安心できるように、丁寧にわかりやすいご説明をしたいと思っています。
子どもの健康について気軽に相談できるクリニックへ
診療時に子どもたちへどのような配慮をされていますか?

私自身が6歳と0歳の子どもの親でもありますので、お子さんが怖がったり嫌がったりしてしまう気持ちはよくわかります。けれどどうしても処置や診察が必要な場合がありますので、そのようなときはできるだけ怖くないように、自分の経験も生かしながら優しく対応することを心がけています。処置が終わったら私はなるべくお子さんから距離を取るようにしているのも、一刻も早く親御さんのもとで安心してほしいという思いからなんです。子育て中の親として、親御さんの気持ちに寄り添うことも大切にしています。
今後のクリニックの目標について教えてください。
今後の当クリニックとしての目標は、一般的な小児科の診療はもちろん、小児外科の診療などにも幅広く対応できるクリニックであることを、地域の皆さんに広く知っていただけるようになればと思っております。診療を通して、地域のお子さんたちの成長を見守っていければいいなと。もちろん、ご家族の助けにもなりたいと考えています。特に初めて子育てをされる親御さんの場合は、あらゆる面で不安なことが多いと思いますので、小児科の医師としての立場から、安心していただけるような助言ができればと思っています。
最後に、小さなお子さんのいる親御さんへのメッセージをお願いします。

何かしらの病気がないと小児科を受診したらいけないのではないかと心配される方もいらっしゃるでしょう。けれども、こういった立地でもありますので、「こんなことで受診していいのかな」と思うような悩みであっても、遠慮せずにぜひご相談いただけたらと思います。「困ったことがあったら、まずはここに相談してみよう」と思っていただけるような、お子さんと親御さんにとって温かく、信頼できる場所をめざしています。今後も、小さなお子さんから思春期のお子さんまで、ご家族の不安やお悩みに寄り添いながら、一人ひとりに合わせた丁寧な診療をスタッフ一同心がけてまいります。