「治したい」をチームでサポート
リハビリテーションでできること
やまなか整形外科クリニック
(枚方市/津田駅)
最終更新日:2025/08/13


- 保険診療
慢性的な痛みやスポーツ障害、事故や術後のケアなど、症状の緩和に有用なリハビリテーション。「やまなか整形外科クリニック」では、物理療法と運動療法を取り入れ、患者の背景やニーズに合わせた提案を行っている。特に理学療法士による運動療法では、会話を大切にしながら丁寧に変化を確認。スポーツに打ち込む学生から年齢を重ねても生き生きと過ごしたい高齢者まで、幅広い相談にきめ細かに対応している。「同じ経験をしたものとして寄り添えることがある。受診を諦めていた女性にも相談してほしい」と話す山中酉佳倫院長(やまなか・ゆかり)に、物理療法と運動療法の違いや対象となる人、同院のリハビリの特徴などを聞いた。
(取材日2025年7月31日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q物理療法と運動療法はそれぞれどのようなものでしょうか。
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A
物理療法は、機械を使ったリハビリと言えばわかりやすいでしょうか。当院では、マイクロ波けん引装置や低周波治療器、ウォーターベッド、ホットパックなどの機器を導入しています。局所の炎症を抑えたり、温めて血流を促したりすることを図り、痛みの軽減をめざします。一方、運動療法は理学療法士と一緒に体を動かし、機能回復をめざすものです。ストレッチをしたり物理療法でも使用する機器を使って症状の緩和につなげたりするほか、自宅での運動方法の指導なども行います。
- Q対象となるのはどんな方ですか?
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A
慢性的な腰痛や首・肩の凝りなどがある方、関節の動きが悪くなった方、交通事故でむち打ちになった方などが対象です。大きな病院で手術などを受け、退院されてから継続して治療が必要な方にも対応しています。また、体外衝撃波疼痛治療装置を導入しており、足底腱膜炎の方の治療に使用しています。
- Qこちらのクリニックのリハビリの特徴を教えてください。
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A
リハビリは1回で終わるものではないので、継続して気持ち良く通っていただけるよう心がけています。常勤の2人の理学療法士はこれまで長く経験を積んでおり、信頼してリハビリの進行を任せています。緊張をほぐすために会話を重ね、患者さんの生活スタイルやニーズに合わせたプログラムの提案をしてくれています。また、リハビリの経過や評価も意識し、医師と理学療法士、そのほかリハビリに関わるスタッフ一同がチームになって「患者さんの日常生活の質を支えたい」と、取り組んでいます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・診察
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いつ、どこで、どんな症状が出るようになったかを細かく確認。肩凝りなどの慢性的な症状で自分なりに運動していてもなかなか良くならないケースや、自己流で進めるには注意が必要な高齢者、術後で病院から紹介を受けた人などにリハビリを提案する。40~50代の女性であれば、更年期障害の可能性を考慮し、骨密度の検査や婦人科受診を勧めることも。
- 2適応の判断
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リハビリが必要かどうかの判断はもちろんだが、同院では定期的な通院を苦痛に感じるかどうかの確認を必ずしているという。理学療法士による運動療法は予約制であり、患者が治したいという気持ちをサポートすることが本来の姿だと考えるからだ。心臓や循環器系の持病がある人や急性期直後の患者、多発骨折の既往がある場合などは注意しながら今後の計画立案を進める。
- 3治療計画の立案
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リハビリの適応があるとなれば、具体的な進行方法を医師・理学療法士・患者で相談しながら決めていく。痛みの度合いは人には伝えにくいため、10段階に分けられたフェイススケールを使って定量化。ウェブ問診にも入力欄を設けており、リハビリを行う中での評価の基準としている。
- 4リハビリの実施
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一人ひとりに合った方法を提案し、うまく進められているか逐一確認。「言われてやっているけど、何をしているかわからない」という疑問が出ないよう丁寧に説明し、痛みを感じる場所が変われば検査・診断したり、新たな治療法を検討したりと、細かな変化にも都度対応している。また、毎日リハビリには通えないため、自宅でできる宿題を出すことも。来院時には復習し、モチベーション維持しながら継続できるよう指導している。
- 5定期通院・経過観察
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物理療法は予約不要のため、週2日ほどから無理のない範囲で通院。運動療法は予約制で、1単位20分・1~2単位を週2回ほど定期的に受ける。最初の可動域とどれくらい変化したか、フェイススケールでどれくらい痛みが軽減したかなどを確認しながら、本人の意志や希望も聞き、治療の終了や切り替えのタイミングなどを計る。