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髙江 啓太 院長の独自取材記事

たかえ内科クリニック

(那珂川市/博多南駅)

最終更新日:2025/08/12

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック main

2025年6月、地域のかかりつけ医として健康に貢献することをめざし開業した「たかえ内科クリニック」。院長を務める髙江啓太先生は腎臓内科、透析分野を専門に、慢性腎臓病治療などに従事してきたスペシャリスト。同院でも人工透析に対応し、それぞれのライフスタイルや全身状態に応じて、院内で行う血液透析や、患者自らが処置する腹膜透析を提案。併せて一般内科も広くカバー。生活習慣病、発熱など、日常的な健康の相談にも向き合い、病気の治療から予防、健康管理まで、一人ひとりの人生に寄り添った医療の提供に努めている。「まずは目の前の患者さんにしっかりと尽くしていくことを大事にしたい」という髙江院長に、開業の経緯やクリニックの特徴などについてたっぷりと語ってもらった。

(取材日2025年7月8日)

腎臓病という繊細な問題に寄り添う

まずは開業に至った経緯を教えてください。

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック1

私が専門的に診療してきた腎臓病は慢性疾患であることが多いんです。勤務医だとどうしても異動がありますし、一人ひとりの患者さんと長期的に付き合っていくことが難しいところに、もどかしさを感じていました。異動の際には「もう会えないのが残念」とお声かけいただくこともあり、より長く、より深く患者さんを診療していくために開業という道を選びました。また以前、福岡赤十字病院に勤めていた時代に、このクリニック周辺には透析ができる施設が少ないことを知りました。血液透析は定期的な通院が欠かせませんし、地域の皆さんのニーズの受け皿になれるのではないかと思い、この那珂川市という地域を開業の地に決めました。

これからめざしていくクリニック像についてイメージはお持ちですか?

クリニックで行う血液透析は週3回ほど通院が必要になりますし、患者さんの割合は腎臓病というある種ナーバスな問題と日々向き合っている方が多くなります。そういった中で、私たちのクリニックは少しでも元気を持って帰れるような場所にしたいと思っています。皆さんに「今日は透析治療を受けたけれど良い1日だった」と感じてもらえたらうれしいですね。そのためにも私を含めたスタッフが家族のような距離感で、心温まる診療を提供していきます。透析を受ける患者さんにはご高齢の方、お一人で暮らしている方もたくさんいらっしゃいますから、医療とはいえ私たちとのコミュニケーションによって、ホッとできるような雰囲気をつくっていきたいと考えています。

ご専門は腎臓内科ということですが、具体的にどんな診療を行っていくのでしょうか?

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック2

腎臓疾患の領域は意外と幅広いんです。腎臓を悪くしてしまう原因の多くはいわゆる生活習慣病です。糖尿病由来の糖尿病性腎症、高血圧や加齢に伴う腎硬化症といった病気が挙げられるほか、免疫系疾患である膠原病の一種による慢性糸球体腎炎と、多岐にわたります。那珂川エリアには日本腎臓学会腎臓専門医も少ないので、透析が必要な方はもちろん、透析予備軍の方たちの診療にも力を入れていきたいと思っています。ですから透析中心のクリニックとはいえ、生活習慣病、風邪や発熱など、日常的な病気に関してもしっかりと対応していきます。

腎臓のスペシャリストとして地域の受け皿に

病気や異常の早期発見にも力を入れていると伺いました。

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック3

患者さんに身近なところだと、やはりスクリーニングのために重要なのは健康診断になるでしょう。例えば尿検査や採血でも腎臓の機能がどういう状態なのかはある程度わかりますし、まずは健診異常の方を広く受け入れていくことが重要です。腎臓は慢性の経過で一度悪くなってしまうと、元の状態に戻ることはありません。しかし、異常を早期に発見することで、悪化を防ぐため適切なタイミングで介入し、専門的な検査が必要だと判断できれば基幹病院につなぐこともできます。また血圧や血糖、コレステロールが高いという場合であっても腎臓病のリスクは高まるので、早めに受診いただき、食生活の改善や必要に応じた投薬治療にも取り組んでもらいたいと思います。もちろん当院でも健康診断は受診できますし、病気の防止という観点から各種ワクチンにも対応しているのでお気軽にご相談ください。

中には健康診断を受診していない方もいらっしゃるかと思いますが?

そうですね。会社員の方は毎年健診を受診されているかと思いますが、自営業の方、専業主婦の方など、何年も受けていないというケースも少なくありません。時間をつくって健診を受けにいくのは面倒かもしれませんが、行政が取り組む特定健診などの機会を確認し、自分の状況を確認するためにも受診されることをお勧めします。加齢とともに代謝が落ち、さまざまな数値が悪化していきますから、その変化を知るためにも基本的には1年に1回は受診したほうが良いでしょう。腎臓病は初期症状がほとんどなく、何らかの症状が出た時にはすでに末期だったということも多い臓器です。後悔することのないよう、毎年の健診で自分の体に向き合っていきましょう。

透析に対応していらっしゃるのもクリニックの大きな特徴ですね。

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック4

腎臓が主に担っている役割は、体の毒素や余計な水分、塩分、ミネラルを尿として排出することです。そして腎臓病が進行して落ちてしまった腎機能を補うのが透析治療になります。治療時間も取られるため大きく生活状況が変わりますし、何より治療の内容も知らずに不安になる気持ちもわかります。ですから透析を始める前から時間をかけ、患者さん本人、そして家族に情報共有をしてくことが大切です。当院では受診いただいた上で、腕から行う血液透析と、自宅などでおなかのカテーテルからご自身で行っていただく腹膜透析の、両方に対応しています。患者さんにはそれぞれメリットとデメリットを説明し、体の状態、ライフスタイルに応じた最適な方法をご提案するようにしています。

言葉を尽くして医を尽くす

診療にあたって大切にしていることを教えてください。

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック5

私のモットーは「言葉を尽くして医を尽くす」こと。医療の仕事はどうしても医師から患者さんへの一方通行になりがちです。だからこそ患者さんのニーズを探り、何に不安を持っているのか、どうしてクリニックを受診することになったのか、オープンクエスチョンで伺うことを大切にしています。話しているうちに相談内容には含まれていなかった本音が垣間見えることもあるので、本当に悩んでいることは何なのか、しっかりと話し合いながら見つけていきます。特に慢性疾患の治療では、診療を続けていくと患者さんの人柄も見えてくるものです。画一的な診療にならないよう、病気だけを見るのではなく患者さん自身を見ることが大事だと思っていますから。

新しく管理栄養士の方がスタッフに加わられたそうですね。

腎臓病に限らず、生活習慣病の治療のために、食事は欠かすことのできない要素。治療には投薬治療も大事ですが、それだけだと不十分だというのが持論です。体は食べた食事で形づくられるものですし、いくら薬を使って余計な塩分や水分を排出したとしても、それ以上に摂取してしまっては意味がありません。できるだけ薬は使わず自然な形で状態を維持、改善していきたいという気持ちが強いので、患者さんには普段の食事から気をつけてほしいと思っています。管理栄養士のスタッフが加わることで、投薬治療や透析治療だけではなく、食事の面からもサポートする理想のかたちになるのではないかと期待しています。

最後に、今後の展望を含め、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

髙江啓太院長 たかえ内科クリニック6

まだまだ開業したばかりですから、将来の展望というよりは、まず目の前の患者さんにしっかりと尽くしていくことを大事にしたいですね。それが結果的に地域貢献につながるのではないでしょうか。具合が悪いときなど気軽に相談いただけるようなクリニックとして、また腎臓の専門家という立場から頼れる存在として皆さんを支えていきたいと思っていますので、健康や腎臓に不安がある際にはぜひお越しください。

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