川畑 龍太郎 院長の独自取材記事
等々力駅前歯科クリニック
(世田谷区/等々力駅)
最終更新日:2025/08/01

等々力駅から徒歩30秒という好立地に2025年6月開業した「等々力駅前歯科クリニック」。川畑龍太郎院長は日本大学歯学部卒業後、多くの患者と接する中で歯をできるだけ抜かない治療の重要性を実感し、保存治療に強い先生のもとで研鑽を積んできた。「幸せを創るヒトとバショになる」という理念を掲げ、歯周病治療と根管治療を得意分野として患者一人ひとりに寄り添った診療を心がけている。特に根管治療では、マイクロスコープを使った精密な治療に加え、ラバーダムの重要性を丁寧に説明し、納得のいく治療選択をサポート。「周りの人が笑顔になっている時、自分は幸せに感じる」と語る川畑院長に、歯を守ることへの思いや診療方針について聞いた。
(取材日2025年6月30日)
できる限り歯を抜かない治療への思いから開業
開業に至るまでの経緯を教えてください。

大学を卒業後、最初に勤めた医院ではスピードが求められる日々を過ごしました。限られた時間で効率よく診療を行う中、「本当に患者さんにとって良い治療ってなんだろう」と迷う気持ちが募っていきました。そんな時期に、父の体調不良をきっかけに実家の医院を手伝うことに。患者さんと向き合い、丁寧に説明しながら治療を進める姿勢に触る中で、これが自分のやりたい医療だ、という思いが強くなっていきました。その後、保存治療に強い先生のもとで改めて学び直し、歯をできる限り残すために必要な知識と技術を深めていきました。インプラントのために抜歯の判断を早める治療方針もあるなかで、「もしかしたら残せたかもしれない歯」を少しでも守りたいという気持ちが、次第に自分の中で大きくなっていきました。そして今、自分が思い描く理想を実現する場として、このクリニックを開くことを決めました。
なぜ等々力を選ばれたのですか?
開業候補地を実際に歩いて比較した中で、等々力駅から徒歩30秒というアクセスの良さ、商店街の温かな空気、そして患者さんにとって通いやすい環境が自然と目に入りました。そこで得た、ここなら地域の方々に「役に立てそうだ」という実感が決め手になりました。実際に開業してみると、小さなお子さんがいるご家族を中心に多くの患者さんにご来院いただいており、駅近の立地を生かして月曜と水曜には夜間診療を導入。仕事帰りの方にも通っていただきやすい体制を整えることで、町の暮らしに寄り添う医療をめざしています。まだ診療を始めたばかりですが、地域の皆さまの口腔健康を守る“身近な存在”として歩み続けていきたいと思っています。
歯をなるべく抜かない治療を重視されるようになったきっかけは?

最初に勤務した病院での経験が大きいですね。もちろん適切な判断での抜歯は必要な治療ですが、自分の性格的にはどちらかというと歯を残したいという思いが強くありました。実家の歯科医院で診療した際も、保存治療に努力を重ねることで患者さんが集まってきて、「こういうやり方で患者さんに貢献できるんだ」という手応えを感じました。歯は一度抜いてしまうと二度と元には戻りません。だからこそ、残せる可能性がある限り、その努力を惜しまないことが大切だと考えています。保存治療のために必要な技術や知識を身につけるため、セミナーにも積極的に参加し、常にアップデートを心がけています。
精密な根管治療と予防歯科への取り組み
得意とされる治療について教えてください。

当院の治療の柱は大きく二つあります。まず歯周病治療です。基本的な治療はもちろん、必要に応じてフラップ手術や歯周組織再生療法といった外科的な処置まで対応しています。治療方法を選ぶ際は、患者さんとじっくり相談しながら、最適な選択肢を一緒に考えることを大切にしています。患者さんが納得し、望む形で治療を進められるよう心がけています。次に根管治療です。こちらはマイクロスコープを使った精密な治療を行い、ラバーダム防湿という処置も取り入れています。ラバーダムは保険適用外ですが、治療の質を高めるために重要な処置と考えています。
ラバーダム防湿とはどのような処置ですか?
ラバーダム防湿は、治療する歯をゴムのマスクで隔離する処置です。患者さんには外科手術の例えで説明しています。例えば、盲腸の手術は滅菌された環境で行いますよね。でも、もし不衛生な環境の中で手術をしたら、盲腸は切除できても別の感染症に罹るリスクがあります。口の中も実は細菌だらけの環境なんです。根管治療中に唾液が入ってしまうと、いくら消毒しても再感染してしまう恐れがあります。ラバーダムを使うことで、治療中の歯を口腔内の細菌から守り清潔な環境に保つことが望めるんです。費用はかかりますが、資料をお見せしながら丁寧に説明し、納得していただいた上で選択してもらっています。
予防歯科についてはどのようにお考えですか?

歯周病は「症状のない生活習慣病」とも言われています。症状が出たときには、すでに歯が抜ける一歩手前の状態ということも少なくありません。だからこそ、症状がなくても定期的に検診を受けることがとても大切です。人間ドックのように、まだ兆候がない段階で問題を早く見つける意識で来ていただければうれしいです。また、当院ではホワイトニングも重視しています。見た目を整えるだけでなく、口内の菌が減ることで歯周病予防に役立ち、口の中に関心を持っていただくきっかけにもなると考えています。そうした関心が歯周病の予防につながり、ひいては全身の健康にも良い影響を与えるため、予防を無理なく楽しく続けられるよう、審美的なアプローチも取り入れています。
患者に寄り添い、幸せを作る歯科医療をめざす
診療で大切にされていることはどんなことでしょうか?

私が最も大切にしているのは、患者さんに納得していただくことです。どんなに良い治療でも、患者さんの価値観にしっかり合ってこそ、その効果を最大限に発揮できると考えています。まずは患者さんの表情や気持ちにしっかりと寄り添いながら、じっくりとお悩みをお聞きすることに時間をかけています。そのうえで、いくつかの選択肢をご提示し、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすくお伝えします。患者さんが「これがいい」と感じたものを尊重し、大切にしたいと思っています。またスタッフにも「幸せを創るヒトとバショになる」という理念を共有し、すべての行動が患者さんの笑顔につながっているかを常に考えるよう伝えています。スタッフとともに、患者さん第一の診療を心がけています。
今後の展望について教えてください。
歯周病治療と根管治療という強みをさらに強化していきたいです。また、MFTという小児矯正の前段階の治療にも力を入れています。変な癖で歯並びや顎の発育が悪くなるのを防ぎ、矯正が必要なくなることが理想だと考えています。子どもたちの将来のために、より良い治療を提供できるよう力を尽くしたいと思っています。そして、この地域の皆さまにもっと役立てるよう歯科のあらゆる分野を学び続け、努力と成長を重ねていきたいと思っています。技術を磨くことはもちろん、患者さん一人ひとりに寄り添い、安心して通っていただけるクリニックをめざしてまいります。
読者へのメッセージをお願いします。

これまで治療や説明を受けても、なかなかよくわからなかったり、納得できずにモヤモヤしている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。お話をじっくりお聞きしたうえで、できるだけわかりやすく、丁寧にご説明することを心がけています。私は「あなたに診てもらってよかった」と思っていただけるよう、患者さん一人ひとりの気持ちに寄り添いながら治療を進めたいと考えています。そのために、いつも患者さんの立場になって、一緒に最善の方法を考えていければと思っています。歯周病でお悩みの方や、他院で根管治療がうまくいかなかった方も、どうぞあきらめずにご相談ください。等々力駅から徒歩30秒の通いやすい場所にあり、土日や夜間の診療も行っています。皆さまの大切な歯を守るお手伝いが少しでもできれば幸いです。
自由診療費用の目安
自由診療とは根管治療(ラバーダム使用時)/6万円~、オフィスホワイト(前歯12本)/1万9900円~