排尿の悩みからステント管理まで
見える診療で対応する泌尿器科
吉田泌尿器科
(大阪市生野区/桃谷駅)
最終更新日:2025/08/05


- 保険診療
尿漏れ、残尿感、下腹部の違和感や痛みなど、人には言いづらい症状を抱えて悩んでいる人は意外に多いもの。泌尿器科を受診したいが、なんとなく不安や恥ずかしさ、抵抗感があり、受診できていないケースも少なくないだろう。しかし放置しておくと生活上の不便さを解消できないまま過ごしてしまうことになる。こうした現状に対し、「診察で原因を調べて、正しく対処するのが、ご自身の体のために一番大事です」と話すのは、「吉田泌尿器科」の吉田和裕院長。同院では、自動尿沈渣測定器といった泌尿器科診療で重要な検査を迅速に行うための機器に加え、ステント交換などに役立つエックス線透視システムも導入し、クリニックでも可能な限り専門的な検査・治療を行える体制を整えている。今回は、吉田院長に泌尿器科での診療の流れを詳しく聞いた。
(取材日2025年7月17日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q泌尿器科は、どんな症状で受診される方が多いですか?
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A
高齢の方は、頻尿や尿漏れ、残尿感といった排尿に関するお悩みが多いですね。特に尿漏れは、骨盤の形状による影響や妊娠・出産を経験すると骨盤底筋が緩みやすくなることなどから、女性の患者さんが多いです。また排尿時の痛みが主な症状である膀胱炎についても、体の構造上、男性に比べて女性のほうがなりやすく、若い女性でも悩む方が多数いらっしゃいます。特に夏場は多いです。また尿に血が混じる症状の場合は、明らかに何かがあるので、迷わず受診していただきたいですね。当院では迅速に結果が出る自動尿沈渣測定装置に加え、エコー、エックス線透視装置を使って見えにくい原因も探り、適切な治療につなげています。
- Qどのタイミングで泌尿器科を受診すべきでしょうか?
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A
違和感がある時点での受診が大切です。頻尿を例に挙げると、それが命に関わることはほとんどありませんが、まれにその背後に重篤な疾患が潜んでいることもあります。例えば膀胱の出口近くにがんができていたり、尿道にがんが進展していたりして、それが刺激となり頻尿を引き起こしているケースも考えられます。排尿の流れや残尿を可視化することで、初期の異常も発見につなげられます。また頻尿自体は病気ではなくても、夜間に何度もトイレに行くことで、ぐっすり眠れなかったり、日中眠くなったりしてしまうと生活の質も下がってしまいます。困った時に受診しやすいのが当院のメリットですので、些細なことでもご相談いただきたいですね。
- Q泌尿器科に行くのは少し不安です……。
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A
泌尿器科を受診することに対して、「恥ずかしい」というマイナスイメージを持っているというお声もたまにお聞きします。しかし泌尿器の悩みは誰にでも起こるもの。特に膀胱炎は若い女性でも普通に起きるものですので、安心して来ていただけたらと思います。起きている症状に対して、診察で原因を調べて、正しく対処するのが、ご自身の体のために一番大事だと思います。泌尿器科だからといって、必要がなければ陰部を診る検査をいきなり行うことはありません。尿検査、腹部エコー検査で原因を突き止めることが大半です。当院では安心して受診いただけるよう配慮を徹底し、わかりやすい説明と丁寧な診療を行っています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1尿検査・診察
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来院し、初診の場合は問診票を記入する。尿検査を行い、医師がその結果を見た上で診察を行う。生活習慣や常用薬、既往歴など、聞かれた内容にしっかり答えよう。例えば頻尿に関する悩みの場合は、昼や夜の尿の回数、1日を通して特に困っている時間帯、いつ頃から続く症状なのかなど、主訴に合わせて詳細な問診がある。
- 2必要に応じた検査
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頻尿や尿の勢いが弱いといった排尿障害がある場合には、腹部超音波検査を実施。残尿量を測定するために行う。例えば頻尿であっても、膀胱の中に常に尿が残っていて、次の尿意を感じるまでの期間が短くて頻尿になっている場合や、膀胱内に残尿はなくても尿意を感じている場合があるため、原因を突き止めるために重要な検査だ。また必要であればエックス線透視システムでの検査を実施。尿管結石や尿路のがんなどを診断につなげる。
- 3検査結果の説明
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検査によって一通りの診断がつけば、医師より検査結果の説明がある。併せて症状や疾患に合わせた治療計画を立案。薬の処方がある場合、種類や量、飲み方についてもしっかり説明。わからないことがあれば質問しよう。同院では、理学療法士が骨盤底筋トレーニングの指導も行っているため、必要に応じて利用すると良いだろう。
- 4治療
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症状・疾患に合わせた治療を実施。一般的な膀胱炎であれば、薬が処方され、1週間後を目安に再度受診となる。診察の上、医師が問題なしと判断すれば治療は終了。ただし、膀胱炎であっても繰り返すケースであれば定期的な通院が必要だ。前立腺肥大症や過活動膀胱の場合も、薬による治療が基本となる。その際、アレルギー反応などがないかを確認するため、治療を開始して約2週間後の受診が指示される。
- 5経過観察
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必要に応じた経過観察。継続的な治療・フォローが必要な場合、月1回など医師が状況に合わせた受診頻度を設定するが、個人の都合に合わせて調整も可能だという。頻尿は排尿管理をしながら、諦めずに根気強く治療を続けていくことが改善への鍵となるそう。