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服部 景太 院長の独自取材記事

はっとり歯科

(京都市北区/北大路駅)

最終更新日:2025/07/25

服部景太院長 はっとり歯科 main

京都市北区西賀茂にある「はっとり歯科」は、現院長の服部景太先生が先代院長である父から場所を受け継ぎリニューアル開業した、地域密着型の歯科医院。服部院長は大学病院で外来診療や訪問診療を重ね、口腔機能の重要性に着目。「最期まで食べられる」ことにこだわった治療をしたいと熱く語る。「食べることは人生の大きな楽しみ。人が人らしく最期を迎えるためにも、虫歯や歯周病を治療するだけでなく、口腔機能の維持・改善をめざし、食事支援も含めた診療を提供していきます」。訪問診療にも注力し、子どもから高齢者まで変わらぬ優しい眼差しで対応する服部院長に、同院のめざす診療について聞いた。

(取材日2025年6月11日)

先代院長が守ってきた場所を継承

まずは継承の経緯から聞かせてください。

服部景太院長 はっとり歯科1

当院は私の父が長年診療をしてきた場所を受け継ぎ、建て替えリニューアルをして再度開業したクリニックです。歯科医師の父のもとで育ちましたので、周囲から見れば私が歯科医師の道を選んだのは自然な流れに思えるかもしれませんが、実は両親からは一度も「後を継いでほしい」と言われたことはなく、幼少期から漠然と抱いていた「誰かの役に立つような仕事がしたい」という気持ちに導かれるように、歯科医師という職業にたどり着きました。ですから大学卒業後も父の後を継ぐことを第一に考えていたわけではなく、大学病院で外来診療や訪問診療に携わっていました。しかし3年前に父が急逝し、それを機に「父が守ってきた場所を継ぐタイミングではないか」と考えるようになり、そこから準備を重ねて再開業の運びとなりました。

現在の診療内容について教えてください。

虫歯や歯周病の治療はもちろん、入れ歯やホワイトニング、審美歯科など、お口の中のことは何でも相談していただければと思います。治療はできるだけ痛みを抑え、歯を残すことを大切に、無理のない治療計画を立てて患者さんと相談し、必ず合意をいただいてから治療を進めるよう心がけています。また、歯ぎしりや食いしばり、スポーツ時の衝撃から歯や顎を守るためにマウスガードを作製しています。他にも睡眠時無呼吸症候群の治療用マウスピースも作製しますので、気になる症状がある方はご相談ください。それから健康な歯を守るための予防歯科、お子さんの健全な発育をサポートする小児歯科にも注力しています。院内はバリアフリー設計ですので、車いすやベビーカーの方にも安心して来院いただけると思います。

診療のポリシーはありますか?

服部景太院長 はっとり歯科2

人が人らしく最期を迎えるために、「食べられること」にこだわることです。これは、長年訪問診療に携わり、多くの患者さんの最期を見届けてきた中で強く感じたことでもあります。健康な時には当たり前すぎて意識することは少ないかもしれませんが、いざ食べられなくなったとき、人は初めて食事の楽しさや喜びを失ったことを実感します。最期まで自分の口でしっかり食べるためにはただ歯がそろっているだけでは不十分で、咀嚼や嚥下などの口腔機能がしっかりと働いている必要があります。だからこそ、私は患者さんのお口を診る際には、歯だけでなく機能全体を捉え、「食べるためにどう整えるか」という視点で、総合的な診療を行うよう心がけています。

口腔機能にも着目し、食べる楽しみをサポートする

最期まで食べる楽しみをサポートするための取り組みや工夫について教えてください。

服部景太院長 はっとり歯科3

一つは患者さんのご自宅や老人ホーム、介護施設などへ訪問して診療する訪問診療に注力しています。当院に通院してくださっていた患者さんはもちろん、当院を中心とした直線距離で半径10km圏内の地域にお住まいの方であれば、ケアマネジャーや相談支援専門員、担当医、看護師などを通してご依頼いただけます。「訪問診療では何もできないのでは?」と思うかもしれませんが、医療機器の小型化によりさまざまな機器を持ち運べるようになっています。すべてクリニックと同じとはいきませんが、虫歯や歯周病の治療、入れ歯の作製・調整・修理、口腔ケアに加え、当院の訪問診療では口腔機能の評価、嚥下リハビリテーション、食事指導なども行っています。

口腔機能はどのように評価するのですか?

当院では、口腔機能低下症の診断に役立つ専用の機器を使って、いくつかの項目をチェックしています。まずは口腔内の衛生状態。これは歯垢や歯周病の状態を調べて把握します。次に湿度測定器で口腔内が乾燥していないかどうかをチェックし、ドライマウスの早期発見に役立てます。さらに舌の力を測定する器具や、咀嚼機能を評価するための咀嚼力測定機を使い、舌や顎の筋力を細かく診断します。最後に、嚥下エコーを使用して咽頭や喉頭の内部を観察し、飲み込む力や食べ物の通過状況、誤嚥や咽頭残留の有無などを細かく評価します。口腔機能の低下はむせやすい、飲み込みにくい、発音しにくいなど日常生活に支障を及ぼすだけでなく、誤嚥や窒息、栄養の偏りが生じ、全身の健康にも影響を与える可能性があるんですよ。

口腔機能の低下は、想像以上に悪影響があるんですね。

服部景太院長 はっとり歯科4

高齢になると、全身の運動機能が衰えるように口腔機能も低下します。お一人暮らしで会話が少ない方や食事のレパートリーが少なくなりがちな方はそのことに気がつきにくく、気がつけば自分で思っている以上に機能が低下していることも。口腔内の衛生状態が悪ければ虫歯や歯周病で歯を失うリスクもあがりますし、食べる力や話す力が低下することで、生活の質そのものがさがってしまいます。だからこそ、早めのチェックとケア、適切なリハビリテーションが必要です。「自分は食べられているから大丈夫」と思っているかもしれませんが、やわらかい物や飲み込みやすい物ばかり選んで食べていませんか? 口腔機能を客観的に評価すれば、自分の思い込みに改めて気がつくきっかけになりますので、一度検査してみると良いかもしれません。

地域とともに歩み、信頼される歯科医院をめざして

家族で通院されている患者さんも多いそうですが、小児歯科についてはいかがですか?

服部景太院長 はっとり歯科5

当院は近隣にお住まいの患者さんが多く、ご家族や親子で通院されている患者さんも多いです。時にはおばあちゃんがお孫さんを連れて来院くださることもあり、地域の皆さんの小児歯科への関心の高さを実感しています。小児歯科では、まずお子さんが安心して通えるよう歯科医院の雰囲気に慣れることから始めます。よほどの緊急時以外は押さえつけたりすることなく、楽しくコミュニケーションを取りながら、お子さんのペースに合わせて診療を進めていきます。泣いてしまうことがあっても大丈夫です。ゆっくり慣れていきましょう。もちろん、まずは保護者の方の治療を見学するだけでもOKです。フッ素塗布や歯磨き指導、定期検診を通して、お子さんの成長に関わることができればとてもうれしく思います。

先代からの患者さんも多いと聞きます。先生が先代から受け継いだと感じているものはありますか?

先代である私の父は、どちらかというと職人気質な歯科医師でしたので「歯科医の仕事はとても厳しい仕事だ」とよく話してくれました。自分が歯科医師になって、改めてこの時の父の言葉の意味を考えると、医療者として患者さんに対する責任を常に感じていたからだなと思います。私は父のような職人気質の……というタイプではありませんが、父と同じように患者さんに対する責任はまっとうしていきたいと思っています。特に患者さんが「食べられるように」することに対しては、強い責任感を持って取り組んでいきたい。これまでに見送った多くの患者さんたちから学んできたことを生かして、今後はますます訪問診療や口腔機能のリハビリテーション、食事支援にも力を注いでいきたいです。

それでは最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

服部景太院長 はっとり歯科6

この度の開業に際し、改めて長年にわたり父の歯科医院を支えてくださった地域の皆さんへの感謝を感じるとともに、こうして再開業できた喜びを感じています。その喜びを胸に、これから地域の皆さんの健康を支える歯科医院として歩み、皆さんの豊かな生活をサポートしていきます。小さなお子さんから高齢の方まで、一人ひとりに寄り添った診療を心がけてまいります。通院が難しい場合には、訪問診療にも積極的に伺いたいと思っています。お口に関するお悩みや気になることはもちろん、話しにくい、食べにくい、飲み込みにくいなど、会話や食事に違和感を感じたらぜひご相談ください。地域の皆さんとともに歩み、信頼される歯科医院をめざして努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミックインレー/3万3000円、5万5000円~、セラミッククラウン/13万2000円~、入れ歯/16万5000円~、マウスガード/1万5000円~

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