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骨折を起こす前に
骨粗しょう症の治療とリハビリテーション

まえだ整形外科リウマチクリニック

(尼崎市/園田駅)

最終更新日:2025/07/15

まえだ整形外科リウマチクリニック 骨折を起こす前に 骨粗しょう症の治療とリハビリテーション まえだ整形外科リウマチクリニック 骨折を起こす前に 骨粗しょう症の治療とリハビリテーション
  • 保険診療

生活習慣病予防協会によると、国内の骨粗しょう症の推定患者数は1600万人を超えるものの、治療を受けている人はその1割にも満たないそうだ。骨がもろくなると骨折の危険性が高まり、骨折の部位や程度によっては、日常生活に支障を来すことがある。寝たきりになるリスクもあり、「骨折を起こしてしまう前に、必要な検査、治療を受けていただきたいですね」と「まえだ整形外科リウマチクリニック」の前田俊恒(まえだ・としひさ)院長。同院では、より精密な骨密度が測定できる先進的な検査機器を導入し、骨粗しょう症の予防、治療に注力している。前田先生に、骨粗しょう症とはどのような病気なのか、検査や治療はどう進められるのか、気になるポイントを詳しく解説してもらった。

(取材日2025年6月12日)

精密な検査・診断に基づいて、一人ひとりに適した治療・リハビリを提供する

Q骨粗しょう症とはどのような病気でしょうか?
A
まえだ整形外科リウマチクリニック 「必要な検査、治療を受けていただきたい」と話す院長

▲「必要な検査、治療を受けていただきたい」と話す院長

骨粗しょう症とは、骨密度や骨の質が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。転倒やわずかな衝撃でも背骨や手首、大腿骨などに骨折を生じるリスクが高くなります。加齢のほか、膠原病など別の病気やステロイドの多用などが原因になる場合もあり、国内には骨粗しょう症の状態の方がおよそ1600万人以上いるとされ、およそ7人に1人という高い割合です。女性の場合は閉経後に発症する方が多いのですが、閉経に伴うホルモンバランスの変化により、女性ホルモンが少なくなると骨粗しょう症のリスクが高まります。女性に多い疾患と思われがちですが男性にも見られ、女性と同様に50代後半から患者さんが急増します。

Q治療や予防の重要性を教えてください。
A
まえだ整形外科リウマチクリニック 精度の高い測定が可能な骨密度測定装置

▲精度の高い測定が可能な骨密度測定装置

骨粗しょう症になると、骨折のリスクが高くなります。60代までは前腕、手首など、70代以降になると太ももや背骨の骨折が多く見られます。骨粗しょう症の方の場合、一度骨が折れてしまうと、再び同じ場所や別の場所に骨折が起こる、いわゆるドミノ骨折と呼ばれる骨折の連鎖が起こる状態に陥る危険性が高いです。骨折を起こすと生活に支障が生じ、例えば太ももの骨の股関節に近い部分に起こる大腿骨頸部骨折など、骨折部位によっては寝たきりになる恐れもあるため、連鎖の起点となる骨折を起こさないことが非常に大切です。骨粗しょう症の状態にある方はすぐに治療を開始し、まだ骨の状態に問題のない方も早めに予防対策を始めましょう。

Qどのような検査を行いますか?
A
まえだ整形外科リウマチクリニック 自覚症状がないまま、進行していることが多いという

▲自覚症状がないまま、進行していることが多いという

これまで骨折を起こした経験がある方や健康診断などで骨粗しょう症が疑われると診断された方については、骨の丈夫さを示す指標である骨密度を測定します。最近は、ご家族に骨粗しょう症の方がいるから心配なので骨密度を測定してほしいと来院される方も。骨密度の測定にはいくつかの方式がありますが、当院では、2種類の放射線を用いてより精密な検査結果が得られるDEXA(デキサ)方式で、全身型の検査装置を導入しています。さらに、骨折の経験がある方などリスクが高い方については血液検査も行います。血液を調べることで、肝臓や腎臓の機能、カルシウムやビタミンD、骨をつくる細胞と壊す細胞の機能も数値として確認できます。

Q治療についても教えてください。
A
まえだ整形外科リウマチクリニック 50歳以上の閉経した女性に多く発症する骨粗しょう症

▲50歳以上の閉経した女性に多く発症する骨粗しょう症

骨粗しょう症の治療薬は、骨を壊す細胞の働きを抑えるための骨吸収抑制剤、骨をつくる細胞の働きを促す骨形成促進薬、そしてビタミンDやカルシウム、女性ホルモンを補充するための薬などの3種類で、飲み薬、注射剤などさまざまです。当院の場合、骨密度や血液検査の結果をもとに患者さんと相談しながら、どの薬を選ぶかなど治療方針を決めます。初回のお薬の処方後は、1週間など比較的短い間隔を空けて再度受診していただきます。薬との相性や副作用などをチェックするためです。その後は、リハビリテーションを受けられている方は2週間ごと、月に1度投与するお薬の場合は月に1回など、治療の内容や症状に合わせて通院の頻度を調整します。

Q骨粗しょう症の治療にもリハビリが有用なのですね。
A
まえだ整形外科リウマチクリニック 診断に基づいて患者に適した運動プログラムを提案する

▲診断に基づいて患者に適した運動プログラムを提案する

お薬を使った治療とともに、運動と食事も大事ですね。運動をして骨に適度な負荷をかけることで、骨密度の維持、向上が期待できるからです。さらに、運動を行って筋力を高めたり、バランスや関節の機能を保ったりすることは、転倒などによる骨折を予防するためにも有用です。ただし、いくら運動が良いといっても、適した運動の強度や量は患者さんによって異なります。当院では理学療法士が常駐し、私の診断に基づいてその患者さんに適した運動プログラムを提案できるのが特徴です。食事についても、私のほかに骨粗しょう症についての専門的な知識を持つ看護師が、食事に関するアドバイスを提供しています。

ドクターからのメッセージ

前田 俊恒院長

「自分は大丈夫」と考えていても、実は骨粗しょう症が隠れていて、徐々に進行しているケースが少なくありません。骨折をして気づく場合もあれば、背骨の圧迫骨折のように気づかないうちに骨が折れている「いつの間にか骨折」を起こし、明らかな症状を伴わないままエックス線検査をして骨折が見つかり、骨粗しょう症に気づく場合もあります。骨粗しょう症による骨折は再発しやすく、連鎖的に起こることもわかっています。骨は体の芯でもあり、体の動きを支えています。少しでも気になること、不安なことがある場合は、早めに骨密度検査を受けましょう。可能ならより精密な検査ができる設備を備えた医療機関で、検査を受けることをお勧めします。

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