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木方 一貴 院長の独自取材記事

Savy Dental Clinic

(岐阜市/高田橋駅)

最終更新日:2025/08/29

木方一貴院長 Savy Dental Clinic main

岐阜市の那加メーンロード沿いに、一見すると歯科医院とは思えないカフェのような建物がある。2025年5月に開業した「Savy Dental Clinic」だ。院長の木方一貴(きほう・かずき)先生は、大学病院で根管治療のスペシャリストとして研鑽を積み、保存治療にも精通した歯科医師。しかし、そんな木方院長が大学病院を辞めて開業を決意したのは「もっと質の高い治療を提供したい」という強い思いからだった。「どんなにいい治療をしても、その後虫歯になったら元も子もありません。だから予防とメンテナンスが大切なんです」と語る姿からは、長期的な視点で患者の口腔の健康を守りたいという情熱が伝わってくる。「万人受けしない」と自ら語る独自の診療方針と、その根底にある思いについて話を聞いた。

(取材日2025年7月23日)

妥協しない治療への情熱が開業の原動力に

開業に至った経緯を教えてください。

木方一貴院長 Savy Dental Clinic1

実は最初は開業はまったく考えていなかったんです。いずれ実家の歯科医院を継ごうかなと漠然と考えていました。ただ、大学病院で働いているうちに違和感を抱くようになって。私は根管治療を専門にしていたのですが、再発を回避するためにどんなに精密に治療しても、その後の補綴治療の精度が低ければ、結果的には再発につながってしまうんです。治療全体を見た時、自分がやりたい歯科治療とは違うなと感じました。それに加えて、自分のしたい診療方針が明確になってきたのもあり、最終的に「勤務医を辞めて自分のクリニックを開業しよう」と決意したんです。やると決めたら本気でやりたい。自分が納得できる高いレベルの治療だけを提供できる環境をつくりたいと思ったんです。

クリニック名「Savy」にはどんな思いが込められていますか?

実家の歯科医院の名前は使えないし、この辺りの地名もピンとこなくて悩んでいたところ、「Savyという思い入れのある大切な土地の名前を使おうなと」と思い、この名前にしました。本当に田舎の町で、牧場がいっぱいあって地平線が見えるような場所でした。でも、その町での経験は私にとって特別なものでした。現実を見ながら将来を考え、帰国後に「歯科医師も悪くないな」と思い歯学部に進みました。ですが、思った以上に歯科の世界は奥が深くて。一つ一つの分野が想像以上に深い「沼」なんですよ。今でも勉強したいことがいっぱいあります。それがとても楽しいんです。

カフェのような内装にこだわった理由は?

木方一貴院長 Savy Dental Clinic2

初めに「ケーキ屋さんのような雰囲気にしてください」とお願いしました。歯科医院というよりも、カフェに行くような気軽さで通ってもらいたかったんです。くすみカラーと木目調でまとめて、玄関も自動ドアではなく引き戸にして、ドアチャイムが鳴るようにしました。診療室の配置も特徴的で、一般的な横並びではなく、中央のスタッフスペースを「個屋(こや)」と呼ぶ個室が囲むような設計にしています。私はここで治療しながら、向こうのメンテナンスルームの様子も把握できる。完全に分かれているけど一つながりで、全体を見渡せる環境をつくりたかったんです。設計士さんが「家型がいいんじゃない?」と提案してくれて、今の形になりました。

科学的根拠に基づく確実な治療とメンテナンス重視

専門家として根管治療には独自のこだわりをお持ちだと伺いました。

木方一貴院長 Savy Dental Clinic3

私の中では特に変わったことをやっているつもりはないんです。歯科医学というのはサイエンスなんですよ。つまり、誰がやっても同じ方法を使えば再現できなければならないんです。再現性があるからサイエンスなわけで。正しい方法を正しく順番どおりに行えば、基本的な治療はうまくいくはずなんです。それを端折ったり、都合良く解釈したりするから失敗するんです。大学病院では根管治療しかできませんでしたが、歯科保存療法など今は自分が納得いく治療だけに絞って、高いレベルの治療を提供することにこだわっています。

予防とメンテナンスを重視される理由を教えてください。

時間をかけて根管治療をして、マイクロスコープを使ってセラミックの修復物をきれいに装着して仕上げても、そこに虫歯ができてしまったら、意味がありません。治療にかけた時間やお金、労力が無駄になるだけでは、場合によっては抜歯になることもあります。再発させてしまうのなら、最初から治療しないほうが患者さんにとってもハッピーなのではないかとさえ思います。つまり、予防ができなければ、どんなに優れた治療を施しても無駄になってしまうんです。なので、歯科医師としては、緻密に丁寧な治療をするのは当然として、歯磨きがしやすい環境をつくってあげることが大切だと考えます。治療だけしても予防ができなければ再発しますし、予防をどれだけ頑張っても雑な治療であれば、どんなに予防をしても再発するのは時間の問題です。治療と予防、両方が噛み合わないと、お口の健康回復にはつながらないんです。

初診時の検査の内容と、土曜日の小児限定診療について教えてください。

木方一貴院長 Savy Dental Clinic4

初診では1時間かけてエックス線写真を10枚撮影し、歯周病検査を入念に行います。治療を行う際は、説明不足だと患者さんが不安になることもあると思うので、治療を行うメリットやデメリットなど最初にきちんとお伝えしています。土曜日の診療を小児限定にしたのは、働くお母さんたちへの配慮からです。平日の診療は17時が最終受けつけなので、仕事をしているお母さんたちはなかなかお子さんを連れてくることができません。土曜日の診療は13時までで、予約枠が限られる。だったら、土曜は子ども専用にしようと。朝8時から診療を始めれば遅くてもお昼頃には終わって、その後の時間を有効に使うことができます。土曜日は「院内では走らない」だけをルールとし、多少騒いでも気にしなくていい環境にしています。

スタッフと患者を大切にする独自の診療哲学

スタッフの働きやすさも重視されているとか。

木方一貴院長 Savy Dental Clinic5

スタッフが幸せじゃないと、いい治療なんてできないと思っています。このクリニックを運営するにあたって私は何よりもスタッフの働きやすさを大切にしています。そのため、診療時間も短くしたり、水曜と土曜は隔週で休診日としています。スタッフには、それぞれの予定に合わせてお休みを取りやすい環境にするなど工夫もしていますね。みんなには家庭を大事にしてほしいし、趣味も大事にしてほしいと思っています。せっかくいい歯科衛生士に成長しても、疲弊して仕事が続けられなくなってはもったいないですから。ここでずっと働きたいと思える環境をつくることが私の課題だと考えています。

先生自身、休日はどのように過ごしていらっしゃるのですか?

休日は子どもの野球を見に行ったり、季節ごとの遊びを楽しんだりしています。冬は雪山、夏はプール、春秋はキャンプ。仕事も大切ですが、家族との時間も大切。そういうバランスの取れた生活が、結果的に患者さんにもいい治療を提供できることにつながると信じています。

クリニックの今後の展望をお聞かせください。

木方一貴院長 Savy Dental Clinic6

私一人が診療できる患者さんの数には限りがあります。ある程度の患者数に達したら、新規の患者さんの受け入れを制限することも考えています。今来てくださっている患者さんに不便をかけたくないですし、メンテナンスの予約が取れなくなったら本末転倒ですから。実際、最近は同じような考えで初診の患者さんを止めているクリニックが増えています。今いる患者さんの紹介であれば受け入れますが、あとの新規の患者さんは申し訳ないけれど制限させていただき、既存の患者さんのお口の健康を治療やメンテナンスを通して、しっかり守っていく、そんな診療スタイルを実践したいです。そうしたらもっともっと仕事が楽しくなるだろうし、いい治療ができると思うんです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院の診療スタイルは万人受けしないのではとは思っています。世の中には、手早くちゃちゃっと治療してほしいという人もいるでしょうし、仕事が休みの土曜に診てほしい人も多いでしょう。でも、当院に一度来てもらえば、一度体験してもらえば、ほかの歯科医院との違いがわかっていただけるのではないかと思っています。そこが自分には合わないなと思ったら違う歯科医院に行っていただいても構いません。でも、もし「いいな」と思ったら、一緒に頑張って健康な口腔環境をつくっていきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミックの詰め物/9万9000円

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