小野原 聡 院長の独自取材記事
あかつき腎泌尿器科 戸田公園
(戸田市/戸田公園駅)
最終更新日:2025/07/09

生まれ育った埼玉と治療に関わり続けている戸田地域の医療環境を少しでも良くしたい。気になった時に来院できるような泌尿器科があればと、切実な思いを抱え、総合病院で診察を行っていた小野原聡先生。近くに泌尿器科クリニックがないために悪化してしまうケースも多く、この状況を何とかしたいと、勤務先だった戸田中央総合病院の近くに「あかつき腎泌尿器科 戸田公園」を開院した。小野原先生は一般的な泌尿器疾患から、悪性腫瘍、腎疾患や移植医療にも関わってきた。泌尿器、腎疾患は内科や皮膚科との関わりも深く、総合的な見地から治療を行う。泌尿器科の受診ハードルを下げ、もっと通いやすい場所にしたいと、内科、皮膚・アレルギー科の診療も行う。「開かれたクリニックでありたい」と話す小野原先生に思いを聞いた。
(取材日2025年6月11日)
戸田エリア待望の泌尿器、腎疾患クリニックが誕生
開院への経緯と戸田エリアの医療について思いをお聞かせください。

この辺りは医療機関が少ないということもありますが、泌尿器科の診療については戸田中央総合病院に患者さんが集中している傾向がありました。私はこの病院で医師としての第一歩をスタートし、さまざまな病院を経てからも、再び泌尿器・移植外科にて診察を行っていましたが、2、3時間待つのは当たり前で、朝来院した人が病院を出るのが15時くらいなんてことも珍しくなかったんです。それゆえに、気になる症状があったとしても、我慢して諦めてしまわれる方が多く、診察した時には深刻な状況になっていたケースもありました。私は埼玉県の浦和で生まれ育ち、戸田は長年勤務していた地です。この歯がゆい思いをどうにかしたいと、「自分に何ができるか?」と考え、困っているこの地域の皆さんのために貢献したいと、もっと気軽に相談できる場があればと、その一心でクリニックを立ち上げたんです。
今までどのような研鑽を積まれてきたのでしょうか?
医学部卒業後のスタートは戸田中央総合病院から始まり、その後は東京、千葉、埼玉の大学病院や市中病院を中心にキャリアを積んできました。今のように周りに医療機関が少ないエリアでの勤務も多く、尿トラブルなどの一般的な泌尿器疾患はもちろんのこと、悪性腫瘍、内視鏡手術支援ロボットを用いた手術など、幅広い症状の治療を担当してきました。その他、腎臓移植医療にも長く携わり、診察から手術、その後のフォローまで継続して診察。泌尿器疾患は腎機能や皮膚科、内科とも密接な関わりがあり、背景にはいろいろな原因が混在しています。手術には外科的スキルが必要ですし、腎機能の管理には内科的フォローが必要なんです。陰部の痛みやかゆみには皮膚治療が、子どものおねしょや生殖医療にも関わりがあり、泌尿器を取り巻く要因をあらゆる側面から考え、一貫して診られるようなオールラウンダーな医師をめざしてきました。
どんなお悩みを抱えた患者さんが通院されていますか?

勤務医時代は比較的年配の患者さんが中心だったのですが、開院してからは、働き世代や若い患者さんの来院も多く、幅広い世代の方々にご利用いただいています。出産を経た女性が尿トラブルを抱えることも多く、性別や年齢関係なく泌尿器関係のお悩みを持っている方はたくさんいるんだと実感しました。これからお子さんを考えているご夫婦がブライダルチェックの一環で性感染症検査を受けに来られたり、定期的な検査をお望みで来院されたりする方もいます。一般的な体調不良から、アレルギー症状、お子さんのおねしょや陰部の皮膚トラブル、男性生殖器に関するお悩み、排尿のトラブルなど幅広い診察に対応しているので、何かあったときには気軽に頼っていただけたらうれしいです。
泌尿器だけでない、総合的な診断力で患者を救う
間口は広く、ハードルは低くを実践されていますね。

一般的に泌尿器のお悩みを抱えている方にとって専門病院を受診するのは、まだまだハードルが高いと思っています。尿漏れや頻尿などを我慢しながら過ごしている方は非常に多いですし、陰部や男性生殖器に関する症状なら、よりハードルが高く感じてしまうでしょう。症状が進んでしまい「もっと早く来てくれていたら」をたくさん診てきた私としては、「行きやすくて、話しやすい」と思ってもらえるクリニックにすることが使命でした。泌尿器科、腎疾患はもちろんのこと、今まで内科や皮膚・アレルギー症状も同様に診察を行ってきました。受診して「何もなかったら」それで良し。お悩みを気軽に相談できる場として、利用してくれたらうれしいです。
総合病院レベルの検査がクリニックでも受けられると聞きました。
クリニックには尿検査装置やエックス線、超音波検査装置の他、普通に座って用を足すだけで、尿の勢いや排尿時間、排尿量が自動で計測できる尿量測定装置を備えています。一見どこにでもあるトイレにしか見えないので、リラックスして検査ができ、測定ができるといった利点があります。尿道や膀胱の中を観察する膀胱鏡検査装置は、細くやわらかなファイバー製の内視鏡を使っており、体への負担も少ないです。大きな病院に行かなくても、当院で検査が完結できるような診療体制を整えています。
戸田中央総合病院との連携は、特にスムーズに行われているそうですね。

患者さんの容態によっては、早急に転院が必要な場合があり、迅速に戸田中央総合病院との連携を図ります。例えば、腎盂腎炎で熱が高く、入院する必要があると判断した場合は、その場で電話してベッドを確保してもらえないか確認することもできます。一般的には、紹介状を渡して後日初診になるのでしょうが、私は今も戸田中央総合病院で治療を行っており、先生方は全員顔見知りです。手術の場合も同様で、私があちらでクリニックの患者さんの執刀にあたることもありますし、がんの術後のフォローを当院で行うことも可能です。夕方近くに重症の方がいれば、日を跨がず、即日入院できるように手配するなど、患者さんの負担がないよう、臨機応変に対応するようにしています。
一番身近で頼れる、かかりつけ医になるために
先生が診察で一番大切にされていることは何ですか?

「患者さんに寄り添い、信頼関係を築きながら最善の治療が行える」医師になりたいと、この道に進みました。それにはご本人やご家族がベストな選択ができるよう、医師側が歩み寄り、わかりやすく丁寧に話をすること。お互いに信頼し合える関係を築いていくことが大事だと感じています。泌尿器科を選んだのは、年齢や性別関係なく、いろいろな患者さんの診察にあたり、最初から最後まで一貫して治療に携われるところに魅力を感じたからです。膀胱、尿道、前立腺、腎臓と治療の幅も広く、外科や内科、不妊、移植といった知識も含め、総合的な見地が必要な奥深い世界でした。「この先生に任せたら、安心だね」と言ってもらえるような存在をめざし、患者さんの目線で治療に向き合っていけたらと思っています。
男性更年期の治療、充実した生活を送るためのサポートまでされているのですね。
目の前の痛みや悩みを改善していくのは最優先ですが、治療後の生活にも目を向けてほしいですね。もちろん、術後のフォローはずっと続いていきますが、豊かな人生を送っていくためには、気持ちに張りを持つことが何より大切です。年齢を重ねてくれば、それ相応の症状は出てきます。あまり知られてはいませんが、男性にも更年期障害はあり、疲れが取れない、寝込むほどではないけれど、何だか不調だといった状態が続きます。年齢のせいと言ってしまったらそれまでですが、男性更年期も女性の更年期と同様にケアしていくことが大切です。年齢を重ねた今だからこそ、生活の質を上げ、楽しく生きていきたい。そう思う方々のために、予防医学の面からエイジングケアなどの相談、サポートも行っています。
最後にメッセージをお願いいたします。

泌尿器、腎疾患を中心に、患者さんのお悩みに耳を傾け、気軽に立ち寄れるクリニックでありたいと願っています。予約優先ではありますが、急な不調でも来院してくだされば診察させていただきます。通常の保険診療からブライダルチェック、AGA治療やED治療などの自費診療までしっかりと対応いたします。気になった時が来院のベストタイミングです。決して無理に治療を進めることはいたしません。その人に合ったオーダーメイドな方法を一緒に考えていきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはブライダルチェック/5000円~、AGA治療/3000円~、ED治療/3000円~