大久保 和哉 院長の独自取材記事
茅ヶ崎駅前・糖尿病甲状腺 おおくぼ内科クリニック
(茅ヶ崎市/茅ケ崎駅)
最終更新日:2025/07/15

茅ヶ崎駅北口から徒歩1分の場所にある「茅ヶ崎駅前・糖尿病甲状腺 おおくぼ内科クリニック」。院長を務める大久保和哉先生は、文系学部を卒業後、会社員を経て医師になったという経歴の持ち主。専門は糖尿病・甲状腺・内分泌で、茅ヶ崎市立病院の代謝内分泌内科で医長も務めた。超音波検査など各種医療機器も導入し、病気の早期発見に努める。さらに、医学的根拠に基づくダイエットの相談も実施。「皆さんの健康と生きがいを支えていきたいです」と話す大久保院長に、まずはこれまでの歩みを振り返ってもらいながら話を聞いた。
(取材日2025年6月17日)
茅ヶ崎駅から徒歩1分の専門クリニック
開業に至った経緯についてお聞かせください。

1つは家庭の事情です。もう1つが、多くの総合病院でさまざまな経験を積ませていただいたことにはとても感謝しているのですが、異動の関係で残念ながら携わった患者さんを長く診ることができませんでした。患者さんに長く関わり、より多くの患者さんに専門的な医療を提供したいという想いが強くなり、約10年過ごした第2の故郷、茅ヶ崎でクリニックを開業するに至りました。意外と地元愛が強いタイプで、自分も住んでいるこの地域の方に貢献したいと思っていますし、機会があれば町おこしなどにも参加したいと考えています。
すてきな院内ですね。落ち着きます。
クリニック内のデザインで一つだけかなえたいと思っていたのは、居心地の良い空間にしたいということでした。とても仲の良い先輩が紹介してくれた内装会社にデザイン・施工してもらい、青と白を基調とした爽やかな色合いに仕上がりました。担当者の方のイチ押しは受付のペンライトで、皆さんからの評判も上々です。感染症対策のため、抗ウイルス素材の壁材にもこだわりました。病院やクリニックらしさがなく浜辺のカフェのようで、訪れやすく過ごしやすい空間に仕上がっていると思います。とはいえ、患者さんが長く滞在しなくて済むように、待ち時間は短くできるよう頑張ります(笑)。
クリニックのロゴもかわいらしいですね。モチーフは何でしょう?

私は愛媛県出身なので、故郷のミカンに湘南の波を合わせたものをかわいく、そして爽やかに仕上げてもらいました。ロゴの選考段階では、家族内会議が幾度となく開かれて大変でした。後日談ですが、湘南を代表する柑橘類と思われる方も多く、質問されることも多いです。そういわれると私自身も不思議とそんな気がしてきました。
会社員を経て医学部に学士編入学し、医師の道へ進む
先生はもともと文系学部のご出身だそうですね。

米国留学をした後、文系学部を卒業し海外展開している世界トップシェアのガラスメーカーへ入社しました。海外営業などグローバルな仕事をしたかったのですが配属されたのは想定外の人事総務部でした。よく、世の中の仕事は人・もの・金・情報のどれかに分かれると言いますが、自分が人に関わる仕事に就くなんて想像もしていませんでした。悔しかったですが一生懸命に働いて鹿島工場の労務や全国新卒採用を担当し、労働組合長のおじさんたちとゴルフをしたり、若手職員が急に夜逃げしたので実家まで探し回ったりと、たくさんの経験をしました。いろいろあって転職を考えた時、想像以上に人に関わる仕事にやりがいを感じていたので人に関わる仕事を軸に探して、それまで一度も考えたことのなかった医師という選択肢を選びました。両親が医師なので、身近に感じられたのかもしれません。退職後に猛勉強して、なんとかその年に滋賀医科大学に学士編入学しました。
卒業後は横浜医療センターに入局し、初期研修を受けられたそうですね。
横浜医療センターは三次救急病院なので、重篤な患者さんが次々に運ばれてくる中、非常にハードな初期研修を受けました。その後は内科医になりました。父が消化器内科医なので、どこかで憧れていたのかもしれませんね。内科の中でも糖尿病内科に進んだのは直感的なもの。食事、運動、お薬の調整、そして生活や家庭環境なども病気に直結するので、社会的背景も含めトータル的に関われることに魅力を感じました。糖尿病療養に欠かせない食事や運動を私自身が好きだったことも理由の一つです。その後、料理好きが高じて野菜ソムリエの資格も取得しました。糖尿病の3大合併症の1つが目の出血なのですが、母は眼科医なので結果的には両親と私の専門は重なることが多く、誇りに思うとともに頑張らなければと思います。
運動も以前からお好きだったのですか?

昔から運動は好きでした。野球、テニス、四国遍路、山登りなどもやり、マラソンでは3時間30分を切ったこともありました。ただ、首や腰のケガをしたことで長時間の運動はまったくできなくなってしまい、とても悔しいです。でも、最近はストレッチや体幹トレーニングを研究し、昨日よりは今日、今日よりは明日、少しでも向上できれば良いなと思って取り組んでいます。まだまだ若輩者ですが、その様な身体的制限の苦しさも体感しており、思うのは生活習慣病の治療も似ている点です。さまざまな制限のかかる病気の治療は苦しいものだと思いますが、病気を良くしても人生がつまらないものになっては本末転倒です。また、合併症が進んでしまっても困りますので、無理なく長生きできるように患者さんの生活背景も聞きながら、適した治療を提供していくことが大事だと考えています。
専門的な検査と診療に力を注ぐ
診療内容についても教えていただけますか?

私が得意とするのは、糖尿病や甲状腺です。生活習慣病は気がつかないうちに進むことが多いため、検査に力を入れています。血糖値やHbA1c、甲状腺ホルモンの結果は当日出るように先進の検査機器をそろえています。がんの早期発見につなげるために超音波検査などの機器も導入し臨床検査技師が担当します。土曜日の午後も診療していますので、仕事や家事でお忙しい方にもお越しいただきたいですね。また、茅ヶ崎市内はもちろんのこと、神奈川県内の高次医療機関と連携しているので、必要に応じてご紹介できます。
糖尿病をはじめ、実際にどのような疾患の方を診ていらっしゃるのでしょう?
糖尿病を軸に、甲状腺、高血圧、脂質異常症といった方が多いです。二次性高血圧や二次性肥満など、特殊な病気も見逃さないよう心がけています。診療する上で大事にしていることは、一人ひとりの生活、仕事、環境などを考慮しながら、その方に適した治療を提供すること。一方で、精密な検査と治療にも取り組んでいます。また、当院では医学的根拠に基づくダイエット相談も実施しています。オンラインでの栄養相談、睡眠時無呼吸症候群の検査や治療なども行っていますので、ご希望の方はお声がけいただければと思います。
最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

当院は1型糖尿病を持つ「小児糖尿病キャンプ」の支援活動や、1型糖尿病の根絶研究に寄付を行うなど、診療以外の活動にも取り組んでいます。診療においても、医師だけでなく全スタッフでチームとなって、専門性と安心感を提供できる環境づくりに励んでいます。糖尿病の方、健診で初めて指摘された方など、経験豊富な専門クリニックで治療を受けていただきたいと思います。買い物や用事のついでに立ち寄れる、駅前の便利な場所にありますので、まずはお気軽にご相談ください。