宮川 義弘 院長の独自取材記事
ひばりヶ丘駅前耳鼻咽喉科
(西東京市/ひばりヶ丘駅)
最終更新日:2025/07/09

ひばりヶ丘駅から徒歩1分のHIBARITOWER1階という好立地に位置している「ひばりヶ丘駅前耳鼻咽喉科」。2025年5月に院長の宮川義弘先生が開院し、生後数ヵ月の赤ちゃんから90代の高齢者まで、幅広い年齢層の患者に対応している。風邪症状、中耳炎、外耳炎、めまい、耳鳴り、喉の違和感など、耳・鼻・喉に関する包括的な症状を診療。防衛医科大学校を卒業後、自衛隊の医官として研鑽を積んだ宮川院長は、「できるだけ必要最小限の検査で無駄を省きつつ、的確な診断を意識しています」と語り、患者に寄り添った診療を心がけている。気軽に相談できるクリニックをめざす宮川院長に、クリニックの特徴や診療時のモットーについて話を聞いた。
(取材日2025年6月5日)
全世代対応の、地域に根差したクリニック
患者層と、特に多い主訴について教えてください。

生後数ヵ月の赤ちゃんから90代のご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんにお越しいただいています。お子さんの場合は、風邪の症状や中耳炎、耳あかを取ってほしいというご相談が多いですね。10代〜20代くらいになると、風邪症状に加えて外耳炎など、耳のトラブルが目立つようになります。中高年層の方々は、めまいや耳鳴り、喉の違和感など、より複雑な症状で来院されることが多くなります。また、睡眠時無呼吸の相談も増えてきています。
開業までに診療に役立っていると感じる経験について教えてください。
私は自衛隊の防衛医科大学校を卒業して、医師としてのキャリアをスタートしました。自衛隊という組織の特性上、地方の部隊勤務もあり、限られた医療資源の中で幅広い診療を求められることもありました。特に自衛官には、平時の訓練や災害時の即応体制を取る必要がありますので、仕事との両立を考えた治療が求められました。女性も男性も問わず限られた時間の中で無理なく治療を進める工夫は、今でも生かされています。防衛医科大学校病院や自衛隊中央病院勤務の際は現役の自衛官だけでなく、地域の一般の方の診療も担当していました。小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんを診させていただいたことは、開業後の診療にも非常に役立っています。また、これまで重症の感染症やがんの診療にも携わり、容体が急変するなど、瞬時の判断を求められる場面もありました。そうした経験の積み重ねも、現在の診療につながっていると感じています。
この場所を開業地に選ばれた理由は?

もともと駅に近くて地域の方が通院しやすい場所に拠点を持ちたいという思いがありました。特に耳鼻咽喉科は、ご高齢の方や小さなお子さん連れの方が多く来院されます。ベビーカーや車いす、つえを使っている方でも安心して来ていただける環境にしたかったので、段差のない1階に開業できたことは良かったと思います。また、地域的な意味でもご縁がありました。私は防衛医科大学校の出身なので、同じ西武線沿線であること、そして妻の出身がこのエリアだということもあり、そういったご縁も含めて、この場所を選びました。
なんでも気軽に相談できるクリニックをめざして
診療される上で、大切にされているのはどのような点ですか?

一番大事にしているのは、患者さんが何に困って来院されているのかをしっかりくみ取ることです。その上で必要最小限の検査で無駄を省きつつ、的確な診断につなげていくことを意識しています。また、耳鼻咽喉科の症状は曖昧で、いろいろな科を受診してもなかなか治療に至らなかった、という方も少なくありません。そういった患者さんにも、改善につながるように丁寧にお話を伺っています。中には、検査で異常が見つからない方もいらっしゃいます。ですが、「何もなかったです」で終わるのではなく、「この部分には異常が見られなかったので、その点はご安心くださいね」としっかり伝えるようにしています。それだけでも、症状が少し軽くなったり、気持ちが落ち着かれたりする方は多い印象です。
患者さんへの説明で大切にされていることはありますか?
症状や状態をしっかり確認して、どんな病気なのかをきちんと説明するようにしています。必要に応じてカメラで鼓膜の状態をお見せしながら、「今こんなふうになっていますよ」と、できるだけ視覚的にもわかりやすく伝えることを心がけています。また、お子さんを連れての通院は、時間的にもなかなか大変なことが多いと思います。ですので、次回の診察については、親御さんと相談しながらスケジュールを決めるようにしています。急ぎでない場合は「次はお時間あるときで大丈夫ですよ」とお伝えしますし、逆に経過観察が必要な場合は、「この日くらいにまた診させてくださいね」と明確にお伝えしています。
院内の雰囲気づくりで意識されたことはありますか?

まず意識したのは明るさと開放感です。院内は基本的に白を基調としたデザインにして、全体が明るくなるように設計しました。それに加えて、天井を少し高めにして狭さを感じさせないように工夫しています。患者さんにも少しでもリラックスしていただけるような設計にしたかったんです。天井が高いだけで、気持ちも違うと思います。家具や内装は緑を多く取り入れて、壁には木目調の腰板を使っています。全体として、明るさと温かさのバランスが取れた空間になったと思っています。
患者ファーストの診療、慢性疾患にも根気良く向き合う
設備面でこだわったことをお聞かせください。

診療の精度を高めるために、設備はできる限り充実させたいと考えました。診察ユニット、内視鏡、聴力検査装置といった基本的な機器はもちろんそろえています。他に、副鼻腔炎や中耳炎などを正確に診断できるよう、耳鼻咽喉科用CTを導入しています。また、めまいの診断には重心動揺計、赤外線CCDカメラによる眼振計も備えています。補聴器の適合検査にも対応できるよう機器も導入しました。治療面では、アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法や炭酸ガスレーザー治療、鼻血に対する粘膜焼灼止血、睡眠時無呼吸症候群に対する検査・CPAP治療も行っています。さらに、慢性上咽頭炎に対するBスポット療法(EAT)にも対応可能です。入院を必要としない症状については、クリニック内で完結できるよう、体制を整えています。
今後、特に注力していきたい分野はありますか?
今後さらに力を入れていきたいのは、慢性疾患への対応です。耳鼻咽喉科には風邪のような急性症状だけでなく、慢性副鼻腔炎や慢性中耳炎など長く付き合っていかなければならない疾患を抱えた方が多くいらっしゃいます。また、睡眠時無呼吸症候群も、検査やCPAP治療など、より身近に受けられるような環境を整えていきたいです。さらに、最近ご相談が増えているのが上咽頭炎です。長引く喉の奥の不調、痰がらみ、慢性的な不快感が取れないといった症状を訴える方も多く、そういった方に向けてBスポット療法(EAT)の需要が今後も高まっていくと感じています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院は駅前のアクセスしやすい立地にあり、お買い物や通勤・通学のついでにも立ち寄りやすい場所です。事前の予約は不要で、思い立った時にそのままお越しいただけます。検査はできるだけ必要最小限で無理のない、負担の少ない診療を大切にしています。「ちょっとした不調かな?」という軽い症状から、長年気になっていた耳・鼻・喉の不調まで、どうぞ気軽にご相談ください。