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瀬上 友見 院長の独自取材記事

自由が丘ぶどうの木こどもクリニック

(世田谷区/九品仏駅)

最終更新日:2025/07/04

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック main

「地域のサポートがある安心感の中で子育てできる環境をつくりたい」。2025年5月、等々力通り沿いに開業した「自由が丘ぶどうの木こどもクリニック」の瀬上友見(せがみ・ゆみ)院長は、やわらかな笑顔でそう話す。同院では、院長自身が育児で悩みを抱えた経験から、小児科の外来診療と育児支援の両輪に力を注ぐ。特に育児支援については、じっくり悩みを話せるようにと相談専用の予約枠と部屋を設けている。また、発熱などの患者の入り口を別にしたり、土曜午後や月2回の日曜診療を行ったりと受診しやすい体制も特徴だ。「地域医療の安心の入り口」をめざし、親子に優しく寄り添う瀬上院長に、診療で心がけていることや育児支援に対する思いなど、話を聞いた。

(取材日2025年5月29日)

自らの経験から、育児の悩みに寄り添いたいと開業

まずはクリニックを開業された理由をお伺いします。

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック1

私自身が小児科医でありながら、育児にいろいろな葛藤や悩みを抱えてきたことが大きいですね。上の子はもう18歳なんですが、乳児の頃から現在に至るまでステージごとに悩みがありました。育児で一番大変な時期は、0ヵ月とも言えないし、イヤイヤ期の2歳、それとも思春期が一番とも言えないんですよね。常に葛藤があるものだと思います。そうしたこれまでの経験からお母さんたちが悩んでいることに共感できますし、身近な場所にあるクリニックであれば、それぞれの方の生活に合わせたサポートができるのではないかと考えています。開業にあたっては、子ども時代から過ごしてきた大切な地元である奥沢を選びました。この街に思い入れがあり、地域特性も理解しているからこそ、貢献したいという思いも強いかもしれません。

先生が診療において大切にされていることを教えてください。

まずは子どもの話をしっかり聞くようにしています。まだ話せない年齢のお子さんでも表情で伝えてくれることがありますし、自分の気持ちを一生懸命伝えようとする姿勢を尊重したいと思っています。患者さんとの日常会話や親子の何げない会話に耳を傾けることも大切ですね。その子がどんなことに興味があって、何が嫌なのかを知る手がかりになるからです。また、診療の最後に「他に気になることはありませんか?」と親御さんに声をかけ、表情にまで注意を払うようにしています。生活全体や親子関係も含めて見ていくことが、より良いサポートにつながると思います。加えて、お母さん方に寄り添うために受診のハードルを下げることも大事にしている一つです。

受診のハードルを下げるためにどんなことをされていますか?

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック2

ワクチン接種や健康診断、育児相談の際に、「風邪をうつされたらどうしよう」といった不安を感じないでもらえるように、発熱や咳症状などの方がかかるエリアは入り口を別にしました。受付や待合室も分離した空間にしています。親御さんが風邪をもらってしまった時には、お子さんと一緒に診療も可能です。また、院内の一番奥の静かな場所に、育児や心の相談専用スペースとして「親子支援室」を設置しました。靴を脱いで入るカーペット敷きの部屋で、ゆっくり焦らずに悩みを話していただきたいです。さらに、受診しやすい体制の一環として、土曜午後や毎月第2・第4日曜にも診療を提供しています。週末は休診日のクリニックが多いので、どこを受診していいかお困りの時はぜひお越しいただきたいです。

専用の時間・部屋で子育ての相談にじっくり耳を傾ける

育児支援に力を入れていらっしゃるそうですね。

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック3

そうなんです。昭和医科大学病院のNICU(新生児集中治療室)にいた頃、母乳育児のサポートに力を入れていた環境だったことが、育児支援に興味を持つきっかけになりました。授乳だけでなく、その後の離乳食や幼児食、睡眠の問題など、医学的な治療は必要でなくても、お母さんたちが悩み苦しんでいることはたくさんあります。特に、夜泣きや寝ぐずりなどの睡眠トラブルは、お母さんにとって本当につらいものですし、お父さんも寝不足になって家族全体のQOL(生活の質)に関わる問題になりがちです。そうした悩みに対して、ご家庭の生活リズムや環境に合わせた具体的なアドバイスができるように、子どもの睡眠に関する専門知識も勉強しました。「寝るまでに時間がかかる」「2歳になったのに夜泣きが何回もある」といった声をよく聞きますので、親御さんはもちろん、お子さんもきちんと寝かせてあげたいと思っています。

「心の相談の外来」についても教えてください。

開業前は育児支援に注力する小児科クリニックに加え、精神科クリニックでも働いていました。産前産後は精神的な不調が起こりやすい時期ですから、必要に応じて精神科を専門とする先生に診ていただくことは大切です。一方で、受診をお勧めしても「精神科は……」とためらう方が多い現状があり、例えば、子どもがワクチン接種を受けるついでに親御さんが心の相談を気軽にできるような場があればと考えました。小児科医として子育てに寄り添いつつ、お母さんのメンタル不調を診ていくこともとても大事だと思っています。

育児相談の外来や「心の相談の外来」はどうやって予約すればいいでしょうか?

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック4

まずは一度お電話をいただけたらと思います。どんな悩みかお聞きした上で予約時間を確保します。もちろん、普段お子さんが受診される時に何でも相談してもらっても大丈夫なんです。ただ、お母さんごとにテンポがあって、診療のついでにぱっと相談できる方もいれば、時間をかけて話したい方もいらっしゃいます。抱えているものがあるからこそ、他の方が待っている中ではなかなか出せない時もあるんですよね。その時間は他の診療を入れず、親子支援室で30分、私がじっくり耳を傾けます。空間や時間を分けることで、本来話したかったことをゆっくり話せるようになるのではないでしょうか。また相談を聞きながら、行政をはじめサポートしてくれる地域の支援者とつなげたほうがいいと思えば、橋渡しすることもあります。

地域全体でサポートし、母親が安心できる環境づくりを

地域の支援者との連携について教えてください。

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック5

お母さんにとって地域のつながりは非常に大切だと思っています。先ほどふれたとおり、開業前にいくつかのクリニックで診療していたので、保健師さんや助産師さんをはじめ、世田谷・目黒地域の子育て支援者との関係も培ってきました。そうした方々と親御さんをつなげられることは私の強みの一つですね。「一人で子育てしている」という感覚は、孤独感がとても強くなるものです。私自身、気持ちが落ち込む感覚になったことがあります。そんな時にママ友や地域のつながり、小児科など、「周りで誰かがサポートしてくれている」という安心感を得られれば、もっと子育てがしやすくなるはずです。

外来診療の他に育児支援も積極的に行うことについて、先生の思いをお聞かせください。

正直なことをお話しすると、外来診療だけをやるのと比べれば、育児支援との2つの柱でやっていくことは大変な面もあります。でも、せっかく小児科医になったのだから、ちょっと手間暇はかかるかもしれないけれど、子どもの成長を見守るという意味でも「育児に寄り添う支援」を大事にしたいのです。また、お母さんたちにとって、孤独の中で子どもを育てたという経験になってしまうと、「次の子はもういいです」となることもあるんですね。そこをきちんと地域の皆でサポートすることで、「子育てって悪くないな」「大変だけれど楽しいこともあるな」と感じてもらえるような社会にしていくことも大切ではないかなと思っていて……。そのために、当院でセミナーや交流会もやっていけたらいいなと考えています。

最後に、地域で子育て中の方々へのメッセージをお願いします。

瀬上友見院長 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック6

お母さんたちからよく「こんなことを聞いていいのかわからないのですが」という言葉をいただくのですが、気にせずに何でも聞いてもらえたらと思います。インターネットで調べるより、専門的な知識をもとにした話ができますし、もっと受診のハードルを下げてもらい、遠慮せずに来ていただけたらうれしいですね。クリニック名にある「ぶどうの木」は、長い根を張り、手間をかけてやっと実がなるもの。子育ても同じで手がかかりますが、地域に根差したクリニックとして、お子さんたちの成長をサポートしていけたらと願っています。ロゴにあるカラフルなぶどうの粒には、「いろんな才能や性格があっていい」という思いを込めました。一人で子育てするのではなく、みんなで支え合う環境づくりに貢献していきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

赤ちゃんの頭の形のヘルメット治療/35万円~、心の相談の外来/初診予約料:3300円(30分)、育児相談の外来/初診予約料:3300円(30分) ※頭の形の外来、心の相談の外来、育児相談の外来は予約制で、頭の形の外来は初回の相談は保険適用、心の相談の外来と育児相談の外来は保険適用です。

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