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田口 芳雄 院長の独自取材記事

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院

(横浜市旭区/三ツ境駅)

最終更新日:2019/08/28

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相鉄線三ツ境駅下車、野境道路沿いに1kmほど進むと、緑に覆われた大きな病院が見えてくる。「聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院」だ。横浜市西部地区の中核を担う病院として開院以来、地域の人々の健康と福祉の向上に尽くしてきた。大学病院と聞くと、待ち時間が長くて診療が短いなどという印象を持つ人もいるだろうが、院長・田口芳雄先生の話を聞けば、そんなイメージはあっという間に吹き飛ぶはず。「医療において最も大事なことは信頼です」と言い切る院長。患者の信頼に応えることこそ自分の誇りだという田口先生に、医療に対する考え方や地域での役割について聞いた。
(取材日2014年7月30日/情報更新日2018年8月15日)

かかりつけ医と連携し地域医療の中核を担う

病院の歩みや特徴を教えてください。

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当院は聖マリアンナ医科大学の附属病院として1987年に開院しました。横浜西部エリアの中核病院の一つとして、地域のかかりつけ医と連携し、精密検査や手術、入院治療などを担っています。また、地域全体の医療レベルを向上させるための支援も、当院の大事な役割です。一般的に、市区町村単位の医療圏において、日常の健康管理はかかりつけ医が、高度な検査や治療は総合病院が担います。ですから当院の受診を検討している方でも、一旦かかりつけ医を受診し、そこでは難しい治療となれば、当院のような総合病院を受診していただきたいと思います。

日本医療機能評価機構の評価を受けたそうですね。

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病院を客観的に判断するための機会として、2003年以降、3度にわたり病院の運営状況や質の評価を受けてきました。病院全般の安全性を高めるために気をつけている点は、患者さんはもちろん、当院で働く人々が互いに信頼関係を築き合う環境をつくることです。私自身も患者さんの顔を覚えたり、週に一度、職員と昼食をともにしたりしています。こちらの思いや、スタッフの要望を直接聞くことができる良いきっかけづくりの場でもありますね。こうした取り組みが、周囲からの評価につながったのだと思います。外部との連携については、地域のクリニックと多方向の連携をとっています。例えば糖尿病治療を得意としているクリニックから要請があった際は、当院が治療の方向づけを行い、場合によっては一緒に患者さんのケアを行うこともあります。地域のクリニックの得意な治療を把握し、患者さんに適切な医療機関を紹介することも、大学病院の大事な役目です。

大学病院は、若い医師の勉強の場でもありますね。

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医師や看護師にとって、大学病院は経験値を上げ、知識を豊富にするための修行の場でもあります。ですから皆さんも、注射を一度で刺せない看護師に会ったとしても、どうか大目にみてほしいのです。失敗からの学びは、いずれ医療の質を高め、社会全体を良くすることにつながります。理想は日本中どこでも同レベルの治療が受けられることですが、現在はそうではありません。日本の医療の“均てん化”は、社会全体で取り組むべき課題です。また、新しい病気を発見、明らかにし、治療法を確立することも大学病院の役割です。これには、かかりつけ医との連携が欠かせません。長年にわたり診療を経験した地域の医師だからこそ見えてくる疑問や、不安な症状が見つかることもあるでしょう。そんな時は、ぜひ患者さんを当院へ紹介してほしいと考えています。

先生が医療において最も大事にされていることは何ですか?

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「信頼」ですね。目の前の患者さんについて、真剣に考えることを大切にしています。意識している言葉は「未来の十万人のためよりも、今の目の前にいる一人のため」。私は今も手術を担当していますが、この考えは私が医師でいる限り変わりません。患者さんと信頼関係をつくるために気をつけている点は、医師の独りよがりではなく、患者さんが何を求めているのかを大事にした治療をすること。同じ病気でも、求める治療は人によって違います。患者さんにとって何が一番なのかを理解することが大切ですね。私が脳神経外科を専門としたのは、難しさの中に、やりがいがあると感じたから。脳という難しい部位の手術は、もちろん怖さがあります。しかし、その難しさや怖さを乗り越えて患者さんの信頼に応えることが、私のプライドなのです。「やるぞ」という気持ちと「できる」という自信がなければ、脳の手術を受ける患者さんとは向き合えません。

病院の今後の展望を教えてください。

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メディアで「病気の名医」が特集されるたび、患者さんが自身の住まいから遠い地域に出向き、治療するという不思議な状況を目にします。本来、医療は、その医療圏の中で完結するべきだと私は思うのです。当院も、地域の中で強化するべきことは何かを常に模索し続けたいですね。周辺の病院で行っていない治療や、優秀な人材、先進の医療機器を導入することも、その一つです。3年前からは不整脈のカテーテル治療を始め、最近は足関節部を治療する整形外科の医師を整形外科部長として迎えました。こうした新たな取り組みの結果、患者さんの数は増えていっています。地域の中でそれぞれの病院がどうあるべきか、患者さんにとって何が必要かを考えれば、おのずと病院の方向性は決まっていくのです。

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