黒木 優一郎 院長の独自取材記事
横浜青葉 大腸と胃の内視鏡 くろき消化器内科クリニック
(横浜市青葉区/市が尾駅)
最終更新日:2025/06/13

敷居は低く医療レベルは高く。「横浜青葉 大腸と胃の内視鏡 くろき消化器内科クリニック」の黒木優一郎院長はそのようなクリニックをめざして、研修医時代から慣れ親しんだ横浜市青葉区に専門クリニックを開業した。内視鏡検査機器は、微小な病変の発見・適切な診断を可能にするために、機能が充実した先進のタイプを導入。内視鏡検査の専門知識を持つ看護師やスタッフも在籍しており、安心して受診できるような設備と体制が整っている。「シェアード・ディシジョン・メイキング(共同意思決定)」を大切に、柔軟な診療をモットーとする黒木院長に、同院の診療方針や開院にあたっての思いを聞いた。
(取材日2025年5月22日/情報更新日2025年6月1日)
医療の窓口であり受け皿でもあるのがクリニック
先生はなぜ開業の道を選ばれたのですか?

内視鏡検査を受けたことのない方も、忙しくて時間の取りにくい方も、誰もが気軽に相談できるクリニックをつくりたかったからです。私はこれまで約25年間にわたり、大学病院を中心に消化器疾患の診療に携わってきました。地域医療の中で、大学病院には緊急性の高い症状や難症例を診るという役割があり、通常の外来診療や内視鏡検査の枠には予約枠などの制限が生じます。私も50歳を過ぎて医師として進むべき道を考えた末に「それならば」と日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医として培った知識と経験を生かして、開業医の立場から地域医療に貢献することを決めました。患者さんのニーズに柔軟に対応する医療の窓口でもあり、病院で手術や集中治療を終えた患者さんのアフターフォローを担う医療の受け皿でもあります。
気軽に通えるのはクリニックならではの良さですね。
当院の理念は「敷居は低く医療レベルは高く」。おなかの痛み、胸やけ、便秘、下痢など、消化器系のお悩みがあれば気軽にいらしてください。症状を伺って内視鏡検査をお勧めすることもありますが、無理強いはしませんし、他のアプローチから入ることも多いです。例えば便秘の症状があったとして、去年も一昨年も内視鏡検査を受けて異常がなかったならば、まずは食事や運動を見直したり、薬を使いながら様子を見ることもありますね。「消化器の専門家の意見を聞きたい」と思ったときに、電話やインターネットですぐに予約が取れるのもクリニックならでは。体内でどのようなことが起きているのか、治療の選択肢やそのメリット・デメリットもわかりやすくお伝えします。
現代では、胃がんや大腸がんの患者は増えているのでしょうか?

胃がんについては、ピロリ菌に感染する割合が減り、感染しても除菌する方が増えてきたこともあって減少傾向に。一方、大腸がんについては、食生活の欧米化などの要因から、増加傾向にあるといわれています。腫瘍の形状によっては便潜血検査が陰性の場合もありますから、便潜血検査だけでは大腸がんか否かの正確な判断はできません。また消化器の病気は胃がんや大腸がんだけでなく、逆流性食道炎や胃潰瘍から胸やけが起きていたり、厚生労働省の指定難病である潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患が潜んでいることもあるんですよ。内視鏡検査や組織検査を行うことで、胃やおなかの不快感の原因を突き止めて、これらの病気の早期発見をめざすことが可能です。
患者に合わせてカスタマイズ。内容を選べる内視鏡検査
こちらで導入している内視鏡検査機器について教えてください。

精度の高い内視鏡検査を行うためには、医師の技術と性能の良い検査機器の両方が必要です。当院では胃内視鏡・大腸内視鏡ともに、大学病院で使用されているレベルの内視鏡検査機器を導入。病変の発見や適切な診断を可能にするために、撮影箇所の一部をズームアップしたり、色調を変えることで血管を強調したりする機能が備わっています。さらに大腸内視鏡と併用してAIを用いた画像解析ソフトを使用することで、疑わしい部分をマークして知らせてくれるんです。あくまで医師の補助としての役割ですが、私と一緒に確認してくれているようで心強いですね。形状や大きさによっては、ポリープの切除もその場で可能です。またストレッチャーには安全監視装置がついており、体内の酸素濃度や体の動きをチェック。検査後はストレッチャーのままリカバリー室にご移動いただき、休憩中も装置が患者さんの体調を随時確認しています。
検査を受けられる曜日や時間は限られているのですか?
診療日の9時から15時までの間ならば、いつでもご予約が可能です。土曜午後も内視鏡検査を行っていますし、週によっては日曜の予約も受けつけています。お仕事の都合や生活スタイルに合わせて検査の時間を選べることで、内視鏡検査に対するハードルが下がればいいなと思っています。選べるのは曜日や時間だけでなく、ご希望があれば鎮静剤の使用も可能ですし、胃内視鏡検査は経口と経鼻のどちらにも対応。大腸内視鏡検査の前に飲む下剤も数種類そろえており、以前に飲んで合わなかったものがあれば種類を変えることもできます。精度の高さに努めるだけでなく、症状やご希望に合わせてカスタマイズできる点も、当院の内視鏡検査の特徴です。
スタッフの皆さんも専門知識をお持ちだと伺いました。

そうなんです。当院には、内視鏡検査に関して専門的な知識を持つ看護師や、消化器内科や内視鏡検査の分野に長年携わってきた看護師・スタッフが在籍しています。内視鏡検査のポイントや注意点についてもよく知っていますから、下剤の飲み方や注意点を患者さんに説明する際など、きめ細かな対応やアドバイスを行っています。また事前に患者さんにご回答いただくウェブ問診の内容も院内全体で共有。アレルギーの有無や普段飲んでいる薬、鎮静剤の希望など、皆で把握した上で患者さんをお迎えするので検査がスムーズに進みます。不安そうな患者さんの検査にスタッフが同席してにそっと手を差し伸べたり、受付時や帰り際のちょっとした悩みの相談窓口になったりと、看護師やスタッフたちは心理面からも患者さんをサポートしているんですよ。
「シェアード・ディシジョン・メイキング」を大切に
こちらでは健康診断や超音波検査も受けられるそうですね。

大腸がんや胃がんの検診はもちろん、健康診断や人間ドックも当院で受けられます。2025年6月からは、経験豊富な超音波検査スタッフによる超音波検査の提供を始めました。超音波検査では、腹部の肝臓や胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱の検査の他、男性の方は前立腺の観察も可能です。また、頸動脈エコーによる動脈硬化のチェックや甲状腺、心臓、下肢血管の検査にも対応します。今後も患者さんからの声を参考にしながら診療の幅を徐々に広げ、消化器内科を中心に、広く健康管理を行う地域のかかりつけ医になっていきたいですね。
診療で大切にしていることは何ですか?
当院では「シェアード・ディシジョン・メイキング(共同意思決定)」、医師と患者さんが一緒に考えていくことを大切にしています。例えば胸やけの原因が逆流性食道炎だとわかったとして、薬の処方を希望される方もいれば、「できるだけ薬を飲みたくない」と考える方もいます。そもそも胸やけの原因を探るための内視鏡検査に消極的な方もいます。検査や治療に対して提案はしますが押しつけることはせず、患者さんと一緒に考えるのが当院の方針です。生活改善のアドバイスについても同じこと。好きなコーヒーや焼き肉などを「完全にやめましょう」というのは、その方の楽しみを奪ってしまうことにもなりかねません。できる範囲で節制し、その分定期的に検査を受けるなど、一人ひとりに合った工夫を考えていきます。重い病気だったり、明らかに悪影響を及ぼす習慣についてはその限りではありませんが、その場合にはご理解いただけるようしっかりと説明を行います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

消化器疾患の診療に携わってきた経験を生かし、研修医時代から慣れ親しんだ横浜市青葉区に専門クリニックを開院することとなりました。市が尾駅の目の前で、安心して受診していただける設備や体制を整えています。消化器系のお悩みがある方も、高い精度を追求した大腸や胃の内視鏡検査をお求めの方も、お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/1万8000円~ ※詳細はクリニックへお問い合わせください