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橋本 政史 院長の独自取材記事

はしもと内科クリニック

(高岡市/越中中川駅)

最終更新日:2025/06/30

橋本政史院長 はしもと内科クリニック main

高岡市中川栄町、ドラッグストアの隣にあり利便性の良い場所に2025年5月に新規開院した「はしもと内科クリニック」。日本循環器学会循環器専門医である院長の橋本政史先生は、北陸の基幹病院を中心に急性期医療の現場で循環器疾患を中心に内科全般に豊富な経験を重ねてきた。「人と人とのつながりの中で、一人ひとりに寄り添った医療を提供したい」との思いから、地域医療に軸足を移し、開院を決意。コンセプトは「何でも相談できるクリニック」。「早期発見・早期治療が大切。些細なことでも気軽に足を運んでほしい」と語る橋本院長。つい話したくなるような、優しい雰囲気を醸し出す橋本院長に、クリニックの特徴や診療のモットー、そして、地域医療への思いについて話を聞いた。

(取材日2025年6月20日)

循環器疾患から内科全般、幅広く相談できる身近な存在

2025年5月にご開院されたばかりですが、院内はホッとできる雰囲気ですね。

橋本政史院長 はしもと内科クリニック1

ありがとうございます。院内は「明るく、自然な雰囲気」を大切にして設計しました。窓を大きく取り、日差しが差し込むようにすることで、患者さんがリラックスできる空間づくりを心がけています。当院の患者さんは、ご高齢で心臓の疾患を抱えた方も多いため、車いす対応のバリアフリー設計にし、院内には車いすも備えています。足腰に不安がある方でも安心して通っていただけるよう配慮しました。また、木のぬくもりを感じられる内装を選びましたので、「木の香りがして落ち着く」と言われることもありますね。近隣に小学校や中学校があるため、お子さんの風邪症状などで来られる方もいらっしゃいます。地域の皆さんにとって「かかりつけ医」として、年齢問わず安心して立ち寄っていただけるような医院づくりを、スタッフとともに心がけています。

どのようなクリニックをめざされていますか?

高岡地区には循環器、特に心臓を専門に診るクリニックが少ない現状があり、総合病院へ通われる患者さんが多いのが実情です。私自身、前職の高岡市民病院に勤務していた際に、症状が落ち着いた患者さんを地域のクリニックにお願いしようとした際もなかなか紹介先が見つからないこともありました。そうした中で、できるだけ循環器の専門的な部分も地域で診られるようなクリニックをめざしています。また、風邪や腹痛などの一般内科の診療や生活習慣病に加え、訪問診療も行い、地域の皆さんが気軽に相談できる場になれたらと思っています。

日々の診療の中で大切にされていることは何でしょう。

橋本政史院長 はしもと内科クリニック2

日々の診療では、患者さんの思いや生活背景にしっかり耳を傾けることを大切にしています。ガイドラインに沿った治療ももちろん重要ですが、「薬はなるべく使いたくない」などの希望にも丁寧に寄り添い、その方にとって無理のない治療を心がけています。「血圧が高い」「動悸がする」といった訴えの裏に、不安や緊張による一時的な変化が隠れていることもあり、まずはしっかりお話を伺うことから始めています。「話を聞いてほしくて来た」とおっしゃる方も多く、笑顔で「来て良かった」と言っていただけることが励みです。地域のクリニックだからこそ、顔の見える関係の中で、安心していただける存在でありたいですね。

画一的な治療ではなく、対話から始まる医療を

開院の経緯や先生のご経歴についてお聞かせください。

橋本政史院長 はしもと内科クリニック3

これまで高岡市民病院をはじめ、北陸の基幹病院で循環器内科を専門とし、急性期医療に携わってきました。心筋梗塞や狭心症など心臓の血管疾患に対するカテーテル治療を中心に、足の血管に対する下肢末梢動脈疾患の治療にも経験を積んできました。しかし、私の家族に重い病気が見つかり、介護が必要な状況になったことで、夜間や緊急対応が求められる病院勤務を続けるのが難しくなりました。生命の危機に関わる現場に立つ医師としてのやりがいも大きかったのですが、家族を支えること、そして自分らしく医療と向き合うことを考え、生まれ育ったこの地域で当院を開業することを決めました。

ご家族のご病気は、とても大きな心の動きがあったのではないでしょうか。

そうですね、医師としても家族としても、「どうしてあげればいいのか」という葛藤がありました。残念ながら治療の難しい病気だったので、最初はつらさもありましたが、幸いにも妻が「明るく接しよう」と前向きな気持ちで捉えてくれて、今は本当に楽しく、家族みんなで日々を過ごせています。家族が病気を患ったことをきっかけに回復期・慢性期医療、そして地域包括ケアといった地域医療の重要性を実感しました。基幹病院にいた頃には見えていなかった地域の支えや、人と人とのつながりの中での医療の在り方を学ぶきっかけとなり、地域密着型のクリニックを実現したいという原動力になりました。

これまでのご経験を、地域医療にどのように生かしていきたいとお考えですか?

橋本政史院長 はしもと内科クリニック4

これまで基幹病院では重症の心疾患を多く担当し、命に関わる場面に立ち会ってきました。一方、地域のクリニックでは健康診断での異常や風邪など軽い症状の段階で来られる方が多く、病気の進行を防ぐ予防的な役割を感じています。心臓の病気は早期発見・早期対応がとても重要です。来院されたその日に必要な検査を実施できるよう体制を整え、できるだけその場で安心していただけるよう努めています。「循環器内科」と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、主に心臓や血管の病気を診る診療科です。例えば、胸の痛みや息切れ、足のむくみ、動悸などの症状がある方は、気軽にご相談いただければと思います。「これくらいで病院に行っていいのかな」と迷われる方も多いと思いますが、大きな病院に行くほどではないと感じる症状でも、地域クリニックで診られることが多くあります。大きな病気になる前に、身近な窓口としてご利用いただければと思います。

身近で温かく、生涯付き合えるクリニックをめざして

循環器内科の医師を志したきっかけ、また、これまで印象に残る患者さんのエピソードをお聞かせください。

橋本政史院長 はしもと内科クリニック5

医師を志したきっかけははっきりとは覚えていません。幼稚園の頃の夢にも「お医者さん」と書いていたようで、幼い時期から自然と医師をめざしていたみたいですね。循環器内科を専門に選んだのは、命に関わる場面が多い中で、治療によって人の命を救うために手を差し伸べる大きなやりがいを感じたからです。多くの患者さんと向き合ってきましたが、特に印象に残っているのは、父を治療した時のことです。外来で診療しているだけでは見えづらいご家族の不安や心配についてこの時初めて気づくことがあり、「寄り添う医療」の大切さをあらためて実感しました。この経験は、医師としての原点を見つめ直す大きなきっかけにもなったと感じています。

お忙しい日々だと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

重い病気を抱えた家族がいますので、妻が主に介護を担当してくれています。だから遊びたい盛りの子どもの世話は私の担当です。最近はカメラにも興味があって、一眼レフカメラを購入しました。小さい子どもの、その時にしか見られない瞬間を残しておきたいなと思ったんです。後から写真を見返して、「こんなことがあったな」「こんな表情を見せてくれていたんだな」と思い出すのも、幸せを感じるひとときですね。写真を見ると、その時の気持ちや家族との何げない会話がよみがえってくるので、やっぱり写真っていいなと感じますね。

今後のご展望や抱負、そして地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

橋本政史院長 はしもと内科クリニック6

当院は、「何でも相談できる、気軽に立ち寄れるクリニック」をめざしています。「こんなことを相談していいのかな」「この程度で受診してもいいのかな」と迷われる方もいらっしゃるかもしれませんが、どんな些細なことでも遠慮なくご相談ください。心臓のことに限らず、体調の変化やちょっとした不安にも丁寧に向き合い、安心してお話しいただける場所でありたいと考えています。「ここなら話しやすい」「ちょっと寄ってみようかな」と思っていただけるような、身近で温かい存在であり続けたい。そして地域の皆さんにとって、生涯付き合えるクリニックであることが私たちの願いです。

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