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西本 泰浩 院長の独自取材記事

あざぶの丘クリニック

(みよし市/三好ヶ丘駅)

最終更新日:2025/07/11

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック main

勤務医として、総合内科の前線で診療と後進育成に力を注ぎ、救命救急科や災害医療チームのメンバーとしての経験を経て、2025年4月に「あざぶの丘クリニック」を開業した西本泰浩院長。幼い頃に接した医療関係者に憧れを抱き、医師の道へ進み、30年ものキャリアを積んできた。次にめざすのは「地域の主治医」になること。「何科にかかれば良いのかわからない、病院に相談しにくいなど、悩み事があれば何でも相談してほしい」と話す西本院長。患者が安心して受診できるよう、感染症対策や院内の雰囲気にも気を配っている。家族で同院のロゴマークを作製するなど、患者思いなだけでなく、家族思いな一面も見せる西本院長に、総合内科の診療内容や院長が考える主治医の役割などについて聞いた。

(取材日2025年5月12日)

内科全般を診療する「総合内科」を受診のきっかけに

開業前は総合内科の診療や救命救急科、災害医療の現場で活躍されるなどたくさんのご経験をされていますね。

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック1

豊田厚生病院の総合内科では、主に原因がわからない内科疾患や、各内科の狭間にあるような疾患を診ていました。並行して、救急医療や災害医療の現場にも携わり、緊急度の高い患者さんを診ることも多く、必要に応じて他科との連携をとって対応していく、といった経験を多くしてきました。災害医療で向かった現場先は、宮城県の南三陸町や石川県でした。ただ、救急といっても私は外科ではなく、内科疾患が専門ですので災害の現場が起こってすぐは外科のチームがまず駆けつけます。その後すぐにわれわれ内科のチームが病院支援や避難先の学校の保健室などへ出向きます。緊急性の高い患者さんの容態を診て、瞬時に判断していく多くの経験と、専門とする総合内科の経験を併せ、「何科にかかれば良いのかわからない」「複数の内科疾患がある」など悩みを抱える患者さんに応えていきたいと開業をしました。

現在は、どのような患者さんが訪れていますか?

風邪や健康診断で異常を指摘された方、ほかの医療機関を受診したけれど病気の原因がわからずお困りの方、これまで医療機関への受診をためらっていた方などが訪れています。年齢層は小学生以下のお子さんから90代まで幅広いですね。当院は小児科を標榜していませんが、希望があれば了承を得た上で診察しています。勤務医時代から全身を総合的に診療し続けていますが、開業後は内科領域を超えた総合診療科のような役割も求められているように感じています。心療内科や精神科の受診にハードルを感じ、内科に心身の不調を相談されることも。患者さんのお悩みに応じて専門の医療機関や私が勤務していた豊田厚生病院などを紹介しますので、受診の第一歩として気軽に相談してください。

感染症対策として、院内をエリア分けされているそうですね。

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック2

一般の患者さんと感染症の疑いがある患者さんとのエリアを分け、患者さん同士が接触しないように工夫しています。発熱や喉の痛み、下痢や嘔吐などの症状がある方は、ウェブ予約や電話予約の際に症状をお伝えいただき、感染症の方専用の出入り口から院内に入っていただきます。当日の予約も可能です。感染症対策エリアには、専用の待合室、診察室、お手洗いがあり、診察から会計までエリア内で完結します。院内感染対策には、スタッフの協力も欠かせません。日々の健康状態の確認や院内の清掃、消毒のほか、院内感染対策の勉強会を開き、知識の共有に努めています。

「主治医」として患者の全身の健康に責任を持つ

クリニックのコンセプトを教えてください。

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック3

「あなたの主治医として、しっかり聴いて、診て、考えます」がコンセプトです。私が考える「主治医」とは、責任を持って診療や助言をする医師のこと。眼科のかかりつけ医や歯科のかかりつけ医があるように、当院も内科のかかりつけ医としての役割を果たしながら、主治医として全身の状態を総合的に診て診療しています。主治医として、という考えを持つようになったのは、大学時代です。自身の専門を問わず患者さんの病気を把握し、総合的に評価して診断する「総合プロブレム方式」という診療方式を学んで以来、現在まで継続して実践しています。主治医として責任を持って診療するためには、患者さんのことを知り、理解することが重要です。疾患だけではなく、服用中の薬から既往歴、家族歴、生活習慣など、患者さんの情報を多角的に把握するよう努めています。

診察の際に心がけていることは何でしょうか? 

まずは、患者さんから丁寧に話を聞き、頭から爪先まで時間をかけて診るようにしています。専門としている総合内科の特長は、1つの分野にとどまらず、疾患を横断的に診て診断・治療することです。何科にかかれば良いのかわからない方や、不調が長引いている方、病気の原因がわからずお困りの方は、症状を言葉にするのが難しいことがあります。こちらから質問して患者さんの訴えを引き出し、さらに全身の状態を診て検査をするため、どうしても時間がかかってしまうのです。スムーズに診察するため、患者さんには問診票の記入をお願いしています。当院では、ウェブ問診票と紙の問診票の2種類を用意し、患者さんにお好きなほうを選んでいただきます。ウェブ予約をされる方は、予約と同時に記入が可能です。問診票の項目は、現在の症状や既往歴、家族や仕事のことなど、多岐にわたります。問診票の情報は、全身の健康状態や遺伝性の病気を把握するのにも有用です。

患者さんに説明するときに工夫されていることがあれば教えてください。

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック4

生活習慣病や心疾患などで長期的に治療が必要な患者さんには、現在の症状や病気の説明、治療方針をまとめた用紙をお渡ししています。その目的は、患者さんに自分の病気のことや病気へのアプローチ方法、めざすゴールを理解していただくことです。治療の途中経過もしっかりと示し、治療のモチベーションが保てるよう工夫しています。患者さんの情報はすべてカルテにまとめていますが、その情報を隠さずに患者さんと共有することで、「先生と一緒に治療を頑張っていこう」と思っていただけるのではないかと考えています。また、体調の変化に素早く気づけるよう、患者さんの体重測定を行っています。当院には手すりつきの体重計がありますので、高齢の方や直立が困難で自宅での測定が難しい方も、測定が可能です。体重の増減は、健康状態を知るバロメーター。栄養状態の把握やむくみの早期発見などにつながります。

自身が経験した医療現場の「感動」を地域に還元したい

治療では漢方薬も取り入れているそうですね。

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック5

症状に応じて漢方薬を処方し、時には西洋薬と併用することもあります。「気が足りていない」「血液の流れが滞った状態だ」などと気づけるのは、全身の状態を把握するように努めているから。漢方薬でアプローチし、症状の改善につなげています。処方薬や漢方薬については、近隣に調剤薬局があるので患者さんにとっても便利だと思います。

どのようなときに、やりがいや難しさを感じますか?

私が医師をめざしたのは、子どもの頃にけがや病気による手術と入院を経験し、医療関係者の優しさにふれたのがきっかけでした。感動するほど親身になって接してもらい、入院中は勉強も教わりました。医師になってからは、私がお世話になった先生のように患者さんの病気や悩みに寄り添い、患者さんの幸せを願って診療したいという思いで診療しています。私が経験した感動を患者さんにも感じてもらえるとうれしいですね。医師になって難しさや医療の現実を知ることも多々ありましたが、大学時代から「総合的に診る」という診療を貫き、総合内科の前線で診療を続ける中で後進も育ってきました。最後まで病院に勤務することも考えていましたが、後進の育成もひと段落し、ちょうどこの場所と出会えたので開業したのです。

これまでのご経験を生かして開業されたのですね。最後に、地域の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

西本泰浩院長 あざぶの丘クリニック6

患者さんの主治医として責任を持って診療しますので、気になる症状があれば気軽にご相談ください。一度受診したからと言って、必ずしも当院を主治医にする必要はありません。症状によっては当院で対応できないこともあります。その際は責任を持って紹介状を出しますので、ご安心ください。受診の第一歩として当院にお越しいただければと思います。今後は訪問診療にも対応する予定です。全身を診る診療、内科全般に対応する診療で、地域の皆さんの健康をサポートしていきたいと考えています。

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