病気の早期発見の要
定期的な内視鏡検査の重要性
あかどうじクリニック
(江南市/江南駅)
最終更新日:2025/07/10


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ピロリ菌の除菌が浸透しつつある現在、重篤な胃がんは減る一方、大腸がんは増加傾向にある。しかし、大腸がんと胃がんは早期発見と早期治療が生死を分けるが、どちらも初期症状はほぼない。そこで重要になるのが、症状がない段階での内視鏡検査だ。胃や大腸の内視鏡検査に注力している「あかどうじクリニック」の山田健太院長は、「40歳を超えると、がんのリスクが上がるため、内視鏡検査を受けてほしい」と語る。同院では、内視鏡検査の苦痛やストレスをなるべく軽減するため、プライバシーに配慮した環境の整備、鎮静剤の積極的な利用なども心がけている。がんの早期発見と治療に重きを置く山田院長に内視鏡検査を受けるべき症状や年代、定期検査の必要性について詳しく教えてもらった。
(取材日2025年6月7日)
目次
40歳を過ぎたら要注意。内視鏡検査とCT検査で病気の早期発見につなげよう
- Q胃内視鏡検査では、どのようなことがわかるのでしょうか?
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A
▲胃内視鏡は患者の負担を軽減するために、細径内視鏡を採用
一般的に「胃カメラ」と呼ばれますが、咽頭から十二指腸まで幅広い範囲の粘膜を直接観察できる検査です。咽頭部では、早期がんが見つかる場合があります。食道では逆流性食道炎や食道がん、胃では胃炎、胃潰瘍、胃ポリープ、ピロリ菌の感染状況、早期胃がんの発見に有用な検査です。さらに十二指腸では、十二指腸潰瘍や十二指腸炎なども診断できます。当院では、先進の細径内視鏡を採用しており、高精度な画像技術により、小さな病変も見逃さないよう努めています。検査の頻度については、健康な方は2年に1回程度で十分ですが、ピロリ菌感染がある方や除菌治療後の方は、がんのリスクを考慮して年1回の受診をお勧めしています。
- Q大腸内視鏡検査は、どのような症状や年代の方に必要ですか?
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A
▲40歳を過ぎたら一度検査を受けてほしいと話す山田院長
血便がある方、便秘や下痢が続く方、おなかの張りを感じる方は、一度検査を受けていただいたほうが良いでしょう。また、大腸がんのリスクが徐々に上がってくる40歳を過ぎたら一度検査を受けてほしいです。早期の大腸がんや大腸ポリープは症状が出にくいため、便検査で異常がなくても存在している可能性があり、定期的な検査が早期発見への鍵となります。当院では、ポリープが見つかった場合は、その場で切除することを原則としています。家族歴などのリスク要因がある方は、より若い年齢でも検査を受けることをお勧めします。大腸内視鏡検査は、結果を見てフォローアップの頻度を決めるため、まずは一度受診していただくことが大切です。
- Q内視鏡検査は「つらい」「怖い」といったイメージがあります。
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A
▲不安が強い方には積極的に鎮静剤を使用している
当院では患者さんの負担を軽減するために、胃内視鏡については細径内視鏡を採用しています。喉を通る時の嘔吐反射は、従来のものと比べて軽減されています。鼻からの内視鏡では、鼻の麻酔も入念に行いますので、鎮静剤を使わなくても問題なく検査できるでしょう。会話をしながら検査が可能で、余裕があれば目の前の画面で、ご自身のおなかの中の様子をご覧いただくこともできます。不安が強い方には積極的に鎮静剤を使用。眠っていただくか、うとうとした状態で検査を受けていただけます。検査時間は胃内視鏡が5~10分程度。大腸内視鏡が15~20分程度で、ポリープ切除を行う場合でも1時間以内には終了します。
- Q症状がなくても定期的に内視鏡検査を受けるべきでしょうか?
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A
▲病気の早期発見のためには、症状がない段階での検査がとても重要
症状がない段階での定期的な検査こそが、病気の早期発見の要となります。特に40歳以降はがんのリスクが上がってくるため、ぜひ受診していただきたいです。胃がんの場合、原因の一つとされるピロリ菌の検査を行い、必要に応じて除菌を行うことで、進行がんの発症軽減につなげていますが、その一方で、大腸がんは増加傾向にあります。致命的な状態になる前に、発見することが何より大切です。症状が出てからでは遅い場合もありますので、症状がなくても積極的に検査を受けていただければと思います。また、ピロリ菌の除菌後に検査を受けない方も少なくないですが、感染していない方よりはリスクが高いため、定期的な検査が必要です。
- QCT検査と内視鏡検査の違いと活用法について教えてください。
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A
▲CT検査による診断にも対応している
CT検査は体の外から断面を撮影するものです。さまざまな臓器の位置関係、虫垂炎などの病変の範囲を診断するのに優れています。例えばおなかが痛い場合は、CT検査を行うことが多いです。一方、内視鏡検査は消化管の粘膜を直接観察する検査で、CT検査では映らないような小さな病変まで確認できます。また、必要に応じて組織を採取して病理診断を行うことも可能です。大切なのはそれぞれの特性に応じて使い分けること。当院では、どちらの検査もできる体制を整えており、患者さんの症状に応じて、ご案内をさせていただいています。両方の検査を行うケースもありますが、症状や状況を考慮し、優先順位をつけて検査を進めています。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック:胃カメラ/1万8700円 大腸カメラ/2万2000円