川島 祐也 院長の独自取材記事
辻堂かわしま歯科
(藤沢市/辻堂駅)
最終更新日:2025/07/11

「一人ひとりのお口を一生涯支えたい」そう語るのは、「辻堂かわしま歯科」の院長・川島祐也先生だ。JR東海道本線辻堂駅から徒歩10分ほどの住宅街に位置する同院は、赤ちゃんから高齢者まで家族全員が安心して通えるような“かかりつけ歯科医院”をめざしている。3Dスキャナーによる可視化と説明を重視した診療をはじめ、短時間で補綴物を作製する削り出し機器の導入など、先進的な設備を活用しつつ、スタッフとチーム一丸となった丁寧な診療を行っていることが特徴だ。靴を脱いでリラックスできる設計や、ベビーカー・車いすにも配慮したフラットな院内など、通いやすさへのこだわりが随所に光る。川島院長に、開業に込めた想いを聞いた。
(取材日2025年6月9日)
自分らしい医療を求めてたどり着いた開業という選択
歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

僕の家族は全員、歯科医師なんです。小さい頃から「自分もきっと歯科医師になるだろう」と思っていましたが、特別に強い意志があったわけではなかったんです。ただ、僕自身が子どもの頃に手術を受けた経験がありまして。そこから、「人の役に立てる仕事がしたい」と強く思うようになりました。その気持ちがずっと根底にあって、自然と歯科医師という道に進んでいました。もともとは研究職にも興味がありましたし、医療職にもいろいろな選択肢がありましたが、やっぱり実際に目の前の人に関われる仕事に魅力を感じていました。そんな中で、現場で人と接する歯科医師の仕事は、僕にとってはとても自然な選択だったように思います。
開業に至るまでの経緯についてお聞きします。
最初は長野県の総合病院で、歯科口腔外科分野の基礎を学びました。その後、開業を見据えて一般歯科を学ぶため、父の歯科医院に戻って経験を積みました。基本的な診療スタイルを身につけた後、さらなるスキルアップをめざして東京の歯科医院にも勤務しましたね。開業については、もともと「ずっと勤務してもいいかな」と思っていたんです。でも、それだとどうしても自分の裁量でスタッフに還元したり、全体の方針を決めたりすることが難しいと感じていて、理事長や経営陣とスタッフの間に挟まれてしまうことも多かったんです。だったら、自分で責任を持って、スタッフのやりがいや患者さんの満足を大切にできる環境をつくろうと決意し、開業に踏み切りました。
辻堂を開業地に選ばれた理由はなんでしょうか?

場所に対するこだわりは正直そこまでありませんでした。実家の歯科医院を継ぐつもりがなかったので、どこで開業してもいいという気持ちで探していました。でも、地域に密着した診療をしたいという想いはありました。スーパーマーケットや公園など、生活の場に歯科医院があることで、日常の一部として気軽に立ち寄ってもらえるような所が理想だったんです。そんな時に辻堂という土地に出会って「ここならその理想がかなう」と直感的に思いました。海が好きだから、というような理由ではなく、本当に生活の中に根差す場所として魅力を感じたんです。偶然にも、理想の環境が辻堂にあった、というのが本音ですね。
家族で通える「安心の場所」をめざして
どのような患者さんに来てほしいと考えていますか?

特別に「こんな患者さんに来てほしい」という限定的な考えはありません。当院では、「関わる人すべてに感謝を伝え、笑顔を築く」という理念を掲げており、その上で「やりがいを持ってチーム一丸となり、患者さんとご家族全員のお口の健康を一生涯支える」というビジョンを持っています。ですので、年齢や症状に関わらず、どんな方でも安心して通っていただける歯科医院でありたいと考えています。実際に来院される方も幅広く、0歳のお子さんから80代~90代の方までいらっしゃいます。お子さん、ご両親、おじいちゃん・おばあちゃんまで、家族全員で通ってくださるケースも少なくありません。生活圏の一部として、無理なく足を運べる身近な存在であること。それが当院の理想とする歯科医院の在り方です。
トリートメントコーディネーターの役割や、チーム連携で大切にしていることを教えてください。
患者さんとの信頼関係を築く上で、スタッフの存在は欠かせません。僕1人では何もできませんし、だからこそ、スタッフがやりがいを持ち、安心して働ける環境づくりを大切にしています。当院では、歯科医師と患者さんの間に立ってくれるトリートメントコーディネーターを配置しています。このトリートメントコーディネーターによるカウンセリング体制を整え、初診時には患者さんの主訴や悩みを丁寧に伺っています。また、歯磨きのアドバイスなども行っており、染め出し後の3Dスキャンデータを活用して、磨き残しの多い部位に合わせた歯磨き指導も行っています。こうしたチームでの連携が、患者さんの安心と満足につながっているのではと感じています。
小児歯科に対する考え方や、こだわりについて教えてください。

僕の父はかつて障害者歯科領域に携わっており、子どもや配慮が必要な方への対応がとても上手でした。その姿を間近で見てきたことが、今の小児歯科診療の土台になっていると感じます。子どもはとても正直で、痛ければ「痛い」と言い、楽しければ笑ってくれます。その反応に僕自身も学ぶ日々です。治療は無理に進めず、少しずつ慣れてもらうよう段階を踏んでいます。麻酔や処置も、できるだけ気づかれないように行うことを意識しています。また、来院してくれたお子さんにはもちろん、連れて来てくださった保護者の方にも「ありがとう」を伝えるようにしています。「また来てね」ではなく、「また遊びに来てね」と声をかけるのも、歯科医院を少しでも楽しい場所だと感じてもらいたいからです。そうした気持ちを込めて、小児歯科診療に取り組んでいます。
選べる治療とチームで支える「納得の歯科医療」を
得意とされている治療や、力を入れている分野はありますか?

僕は特定の分野だけに特化しているというより、患者さんのお口を一生涯支えるために、幅広い治療を提供することを大切にしています。小児歯科はもちろん、父の影響で入れ歯の治療にも力を入れてきました。入れ歯は見た目や使いやすさだけでなく、生活の質に直結する大切な治療なので、丁寧に時間をかけて対応しています。また、インプラント治療も提供していますが、“インプラントありき”ではありません。大切なのは、その方にとって適切な選択肢であるかどうかです。例えば、入れ歯でも十分生活できるという方にはそちらを選んでいただくこともありますし、インプラントが良いと判断したケースには、その理由をしっかり説明しています。どの治療法でも、患者さん自身が納得して選んでいただくことを大切にしています。
設備や機器についてのこだわりを教えてください。
当院では、口腔内の3Dスキャナーを導入しており、治療のためだけでなく、患者さんへの説明ツールとしても活用しています。例えば初診の方には必ずスキャンを行い、口腔内の状態を立体的に見ていただいています。ご自身の口の中を3Dで見る機会って、なかなかないですよね。データはスマートフォンに送信し、ご自宅でも確認できるようにしています。お子さんの場合は、歯並びや虫歯の染め出し状態もスキャンしてお見せできるようにしていますよ。これによって、どこに汚れがたまりやすいのかが視覚的にわかり、ご家族にも歯磨きのポイントをしっかり伝えることができると思っています。また、削り出し機器を使って、かぶせ物をその場で設計・加工できる環境も整えています。通常であれば数回かかる治療が迅速に完結できることもあり、忙しい方に喜ばれると思い導入しました。
今後の展望についてお聞かせください。

家族で安心して通える歯科医院として、地域にしっかり根を張っていきたいと考えています。お子さんからご高齢の方まで、それぞれのライフステージに合わせた治療を通じて、お口の健康を一生涯にわたって支えていくのが目標です。「子どもが通っているから」「お母さんも一緒に」など、ご家族全員で来てくださる姿を見る度に、大きなやりがいと責任を感じます。歯科医院としても、ただ診療を提供するだけでなく、「ここに来るとほっとする」「また来たい」と思っていただけるような、温かい空間づくりを大切にしています。今後もスタッフ全員と力を合わせながら、感謝の気持ちを忘れず、通ってくださる皆さんの生活に寄り添う存在でいたいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/42万円~