受け口や出っ歯などの噛み合わせ
悩んだら小児矯正の検討を
仙川にこにこ歯科
(調布市/仙川駅)
最終更新日:2025/07/15


- 自由診療
歯の健康だけでなく、審美性にも関心が高まりつつある昨今。「わが子の歯並びを改善したい」との思いから、小児矯正を検討する親は少なくない。だが、何歳から始めるべきか、痛みはあるのか、子どもへの負担はどれくらいか……など、不安に思い一歩踏み出せないケースも多い。「仙川にこにこ歯科」では、そうした悩みにも寄り添う診療を行っている。「成長期に矯正を行う利点は、体への負担が少ない状態で正しい噛み合わせや歯並びをめざせることです」と語るのは、同院の河田圭一郎院長だ。これまで多くの小児矯正を担当した河田院長に、小児矯正を始める時期や始めるべき症状、矯正の流れやメリットを聞いた。
(取材日2025年6月10日)
目次
成長期に行う小児矯正は、少ないストレスで進めることができ、将来的な疾患リスクの軽減にもつながる
- Qどのような場合に小児矯正が必要なのでしょうか?
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A
▲子どもにも配慮を忘れない院内づくりも特徴
下の前歯が上の前歯よりも出ている「受け口」や、上の前歯が下の前歯を覆い隠してしまう「過蓋咬合(かがいこうごう)」など、正しい歯並びや噛み合わせになっていない場合に小児矯正を行うケースが多いです。不正咬合と呼ばれるこれらの状態は、放っておくと永久歯に生え替わった後の虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、顎の成長や顔立ち、咀嚼や発音にも影響します。小児の矯正は、大人の矯正のように歯並びを治すというよりも、顎の健全な成長を誘導し、永久歯が正しい位置に並ぶよう土台を整える目的が大きいです。ですので、将来の歯並びのために矯正を始めるパターンも多く見られます。
- Q小児矯正は何歳から始めると良いでしょうか?
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A
▲患者に寄り添い、ハード面ソフト面どちらにも気を配る河田院長
小児矯正は、乳歯が抜け始める時期からスタートします。生え替わりの早さには個人差がありますが、大体6~7歳頃に始める場合が多いですね。先ほどお話ししたように、当院の小児矯正は顎の成長の誘導に重きを置いています。例えば、大人になってから受け口や過蓋咬合を治そうとすると、外科的な処置を検討しなければいけないケースが出てきます。しかし小児のうちから矯正を行えば、成長を生かして、大きな処置を必要とせずに平均の状態に近づけることも期待できます。もちろんすべての症状に対応できるわけではありませんが、その外科的負担の軽減を見込める点が、成長期に矯正を行う最大のメリットといえるでしょう。
- Qこちらでの小児矯正を始めるフローや通院頻度を教えてください。
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A
▲メリットデメリットを丁寧に説明する
矯正が決定したら、まずは基本的に1~2回ほど「MFT(口腔筋機能療法)」という口周りの機能トレーニングを行い、その後オーバーレイという処置を行います。これは乳歯の奥歯にかぶせ物をつけて咬合を調整するというものです。その後の通院頻度は3~4ヵ月に1度。タイミングを見て、ワイヤー矯正に移行することになります。ワイヤー矯正中の通院頻度はおよそ1~2ヵ月に1度で、段階によって通院頻度が変動します。また、開始からだいたい1年ほどで自然な噛み合わせが期待できるようになるので、必要に応じて適宜MFTを実施します。個人差がありますが、小児矯正は大体の歯が永久歯に生え替わる12歳前後まで行うケースが多いです。
- Q小児矯正を行った際日常生活への影響はどうなのでしょうか?
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A
▲精密な検査に欠かせないレントゲン検査
オーバーレイでは、金属やプラスチックでできたかぶせ物を奥歯の上に装着します。あまり目立ちませんし、痛みもほぼありません。装置を入れた直後は違和感がありますが、数日たてば気にならなくなるでしょう。注意点として、慣れるまではかぶせ物の上で固いものを噛まないこと、歯磨きがしにくくなるので、周囲の大人がサポートしてあげることが挙げられます。ただし、歯科医院で定期的にクリーニングを行うので大きな負担ではないでしょう。その後に行うワイヤー矯正は、汚れが取れにくく虫歯リスクが高いため、丁寧な歯磨きとメンテナンスが必要です。ガムや硬い食べ物で装置が外れることもあるので注意し、外れた場合はすぐにご連絡ください。
- Q先生の考える小児矯正のメリットを教えてください。
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A
▲患者の生活背景も察する診察を心がけ、信頼関係を築く
変化を受け入れやすい成長期に歯や顎を動かすことで、不正咬合の改善が期待できる点が大きなメリットです。理想的な噛み合わせをつくることができれば、永久歯に生え替わってからの虫歯や歯周病のリスク、また顎関節症といった顎の疾患のリスクを下げることが望めます。また矯正を経て、自分の口腔環境は自分で守らないといけないという意識が芽生える子も多いです。成長期の体の変化をより良い方向へ誘導できるよう、チャンスを逃さず、お子さまの歯の成長を一緒にサポートしていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはMFT(口腔筋機能療法)/3300円~、小児矯正(オーバーレイ+ワイヤー矯正)/44万円~