坂本 壮平 院長の独自取材記事
茅ヶ崎さかもとデンタルクリニック
(茅ヶ崎市/茅ケ崎駅)
最終更新日:2025/09/04
茅ヶ崎駅北口から徒歩6分ほど。国道1号と一里塚通りが交わる交差点に面した、白地に黒で文字をあしらった看板が目に入る。2025年4月にオープンした「茅ヶ崎さかもとデンタルクリニック」だ。2面に大きく窓を設けた待合室は、明るく開放感ある空間。一画には、柱を大きな樹に見立てた、楽しげなキッズスペースも用意されている。午前の診療を終えたタイミングに、朗らかな笑顔で迎えてくれたのは、坂本壮平院長。地元・湘南出身で、いずれ同エリアで開業することを念頭に、歯科医師としてのキャリアを歩んできたという。「めざすのは、気軽に相談できるアットホームな歯科医院。歯医者さんが苦手という方にこそ来ていただきたいですね」と抱負を語る。そんな坂本院長に、同院の特徴や今後の展望などを詳しく聞いた。
(取材日2025年4月24日)
愛着ある地元エリアでの開業をめざし、幅広く研鑽
新規開院おめでとうございます。この場所での開業に至ったきっかけは?

ありがとうございます。かねてより、歯科医師としていずれは地元である湘南エリアに自分のクリニックを持つことを考えてきました。そのために、必要となる知識と技術を習得できる勤務先を選んで経験を積んできましたし、ニーズに応えるために求められる工夫なども身につけることを心がけてきました。ちょうど自分の中でそろそろ機が熟したかなと感じ、物件を探していた最中に、毎日の通勤で通りかかるこの場所に空きテナントが出ていることに気づいたのです。広さがあり、角地の1階であるために採光も望めそう。さらに、交通量の多い通りに面していて、視認性も高いことから、この場所での開業を決めました。
これまでの臨床経験を通して、学ばれたことは何ですか。
お子さんからご高齢の方まで、多様な患者さんに頼られる歯科医師になりたいと思ってきたので、あえて専門性を絞ることなく、幅広く経験を積んできました。インプラント治療、根管治療、歯科口腔外科治療なども手がけるとともに、できるだけ痛みを出さない、可能な限り歯や神経を残す治療にも注力してきました。同時に、より多くのニーズに応えるための治療スピードや、隠れたニーズを引き出し、患者さんの満足度向上にも貢献するコミュニケーションといったテクニックも磨くことができましたね。
診療方針を教えてください。

予防から治療まで、患者さんのニーズに合った治療を提供することを大切にしています。中でも「お話しすること」は特に重視していて、時に治療の手を止めて会話に集中することもあるほどです。お話ししている中で、「そんなことはこれまで歯科医院で言われたことがない」と驚かれるかもしれません。患者さんには「○○された」といった受け身の感覚を持ってほしくないというのが私の考えなのです。もしかすると、何をされているか十分に理解されないまま歯科治療を受けてきた方も少なくないかもしれません。当院ではそのようなことがないように、一般的な歯科医師が患者さんに開示しないような内容もお伝えし、一緒に治療について考えていただく機会を持つようにしています。
さまざまな工夫や「伝えること」で痛みの軽減にも尽力
痛みに配慮した治療を心がけていらっしゃると伺いました。

もちろん、痛くないのがベストですよね。痛みや不快感をきっかけに、歯科医院から足が遠のくことは、決して患者さんの将来のためになりません。とはいえ、治療内容によってはどうしても痛みが出てしまうこともあります。当院では、表面麻酔を用いるなど痛みをできる限り軽減するための工夫は施しながら、痛みが出そうな処置を行う前には、必ずひと言お声がけするようにしています。心構えができるだけで、痛みの感じ方も違ってくるもの。治療後に「言われたほど痛くなかったよ」などと言っていただけるような診療が目標です。そのためにはやはり、「伝えること」が大切ですね。
クリニックの空間づくりで工夫された点はありますか。
ホワイトとブラウンのグラデーションで、統一感ある居心地の良い空間をめざしました。実は私自身、センスにはあまり自信がないので、歯科衛生士である妻の意見を取り入れた部分が大きいんですよ。ホワイトとブラウンは、夫婦で飼っている2匹の小型犬「おもち」と「きなこ」の毛色をイメージしたものです。よく見るとクリニックのロゴマークにも犬の足跡をあしらってあったり、院内にイラストを飾ってあったりするので探してみてください。また、歯科医院では「見られたくない」「聞かれたくない」ことも多いもの。プライバシーを確保した半個室と個室の診療室は、それぞれ予防専用と治療専用として使い分けています。予防用の空間は待合室からつながる居心地を大切に設計。治療用のユニットはとにかく座り心地にこだわってセレクトしました。
設備面でのこだわりも教えてください。

口腔外科治療やインプラント治療に欠かせない歯科用CTやデジタルエックス線検査装置、根管治療に活用できるマイクロスコープといった機器をそろえている他、ペンのような形をした小型の口腔内カメラも備えています。患部の状態をさまざまな角度から撮影してモニターに映し出せるので、治療の説明などに役立てています。診療の前後を見比べていただくといった使い方もできるので、治療や処置の説明に説得力をプラスできるのではないかなと思っています。また、レーザー治療器も導入し、知覚過敏治療や歯肉切開、歯周ポケットの殺菌などに活用していく予定です。すべての予防用ユニットに微細なパウダーと水をジェット噴射して歯の表面の着色汚れやバイオフィルムを落とすための機器を設置しました。良質なクリーニングを提供していきたいですね。
歯科が苦手な人こそ来てほしい、通いやすい歯科医院に
スタッフさんはどのような方がいらっしゃいますか。

もともと同じ職場で働いてきた、信頼できる仲間がそろいました。言葉にせずとも互いの意図が伝わる気心の知れたメンバーなので、細かい指示を出すことなく業務がスムーズに進み非常に助かっています。多くがプライベートでも時間をともにする親しい仲で、和気あいあいとした雰囲気ですね。院長としてメンバーに大切にしてほしいと伝えていることは、「患者さんファースト」に尽きます。あとは何かあったら共有してほしいということと、にぎやかで楽しいのもいいけれど仕事はきちんとしようということくらいでしょうか(笑)。
歯科医師をめざされたきっかけと、歯科医師としての強みを教えてください。
親族が総入れ歯で苦労していて、なんとかしてあげたいと思ったのが歯科医師をめざしたきっかけでしょうか。もともと、祖父も父も医師という家庭環境にあり、医療職が身近にあったことも理由の一つです。特定の分野に強みを持っているわけではありませんが、形を整える作業は得意と感じています。あとは、話すことと聞くこと。年齢差のあるご高齢の方々との対話も心から楽しいと感じていますし、診療を重ねるにつれて少しずつお互いのことを知り合う過程も歯科医師の仕事の面白さの一つだと思いますね。以前の勤務先からの患者さんも多く来ていただいていて、皆さんよくお話しされるので、お互いにしゃべりすぎて時間がなくなってしまうなんてこともあるくらいなんです。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

よく聞きよく話すこと、できる限り痛くない治療を軸に、老若男女どなたでも通いやすいクリニックをめざしています。特にこれまでの歯科受診で嫌な思いをされた方や、歯科医療に苦手意識を持っていらっしゃる方などには、一度ご来院いただきたいですね。もちろん、歯科医師も患者さんも、お互いに人間同士である以上、合う合わないがあると思います。どうしてほしいのか、何が嫌なのかといったことを気軽にお伝えいただき、相性を試していただければと思います。まずは気軽に足を運んでみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万円~、オフィスホワイトニング/4万円、ホームホワイトニング/3万円

