加藤 壮紀 院長、加藤 美香 副院長の独自取材記事
仲宿かとう整形外科・内科
(板橋区/板橋区役所前駅)
最終更新日:2025/07/15

板橋区役所前駅より徒歩1分。にぎやかな商店街で2025年4月より診療を行う「仲宿かとう整形外科・内科」は、子どもから高齢者まで家族で通えるアットホームなクリニックだ。大学病院で数多くの手術を手がけてきた加藤壮紀院長が専門とする整形外科・リハビリテーション、加藤美香副院長が専門とする循環器内科だけでなく風邪などによる体調不良、生活習慣病の継続的な管理など内科全般に広く対応。2人の母校である東京慈恵会医科大学の理念「病気を診ずして病人を診よ」をモットーとし、患者さん一人ひとりに向き合った診療に努めているのだそう。高い専門性を持ちながら敷居の高さを感じさせず、「笑顔あふれる『町のかかりつけ医』をめざしたい」と優しく語る両先生に、同院の診療の特徴や心がけについて聞いた。
(取材日2025年4月24日)
家族で通えるアットホームなクリニック
どのようなクリニックをめざしていらっしゃいますか?

【壮紀院長】当院がめざすのは、ご家族で通える親しみやすいクリニックです。私は整形外科を、副院長は循環器内科を専門としていますが、その専門性を生かしながらさまざまな症状や疾患に対応しています。小さなお子さんや学生さんから、働き盛りの方・ご高齢の方まで幅広い年代の方がいらっしゃっています。肩や膝、腰が痛むなどの身体的不調、内科疾患による体調不良、そのほか「何科を受診したら良いかわからない」というときにも気軽にご相談ください。院内は、患者さんの不安を和らげるために、診察室では黒を使わず明るい色を使い、リハビリ室には光が入るようにして、明るい気持ちでリハビリに臨めるようにしています。
開業はずっと考えていらっしゃったんですか?
【壮紀院長】私は愛媛県出身で、父も整形外科の開業医です。父が地域の患者さんに真剣に向き合い、信頼されている姿を見て育ったので、私も自然と医師の道に進みました。大学病院で勤務する中で、手術をする前の保存療法の重要性を感じ、開院を決めました。父のように患者さんに慕われ、頼りにされる「町のかかりつけ医」をめざしていきたいです。
【美香副院長】私は、病院嫌いだった祖父が突然倒れて亡くなってしまったことがきっかけで医師をめざしました。小学生だった私は「医師になって、誰もが気軽に足を運べて、何でも相談できるクリニックをつくりたい」と思いました。板橋は私の生まれ育った場所なんです。この商店街も近くの動物公園も、子どもの頃から何度も訪れました。夫婦でこの地で開業することができてとてもうれしく思います。
整形外科と内科・循環器内科のいずれも診られる良さは何でしょうか。

【壮紀院長】当院は整形外科と内科を柱に診療しております。関節の痛みや骨粗しょう症に悩む方の中には高血圧や糖尿病など内科の病気もお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。それぞれの治療を整形外科と内科で連携しながら治療できるのが他にはないところでしょうか。
【美香副院長】胸の痛みで受診される方の中には、心臓疾患の方と肋間神経痛や肩の痛みの方といらっしゃいます。整形外科と内科・循環器内科の両方に対応できることで、診断の精度が上がりますし、患者さんにも利便性を感じていただけ、満足度の高い治療を提供できるのではないかと思います。
安心と信頼の整形外科診療
院長のこれまでのご経歴や、こちらでの整形外科診療についてお聞かせください。

【壮紀院長】私は27年間、母校である東京慈恵会医科大学附属病院や関連病院の整形外科で研鑽を積んできました。中でも専門としていたのは肩関節の治療です。五十肩や肩腱板断裂、変形性肩関節症などの保存療法から人工肩関節などの外科手術まで幅広く肩関節治療を行ってきました。現在も大学病院の非常勤として肩関節の外来を行っております。開業した今は小さなお子さんや学生さんのけが・骨折から、働き盛りの方・ご高齢の方の肩や膝・腰の痛みなど、幅広い年代の方がいらっしゃり、整形外科領域のさまざまな症状をご相談いただいています。また月に1回土曜日に、膝関節を専門とする私の双子の兄も診療を担当しており、膝治療に関しても一人ひとりに合った治療法を提案することができます。
肩がご専門の先生はそこまで多くないような気がします。
【壮紀院長】そうですね。肩の専門家は整形外科の中でも少ないので、肩の痛みで受診された患者さんにはより専門的な診断をし、保存療法から手術まで患者さん一人ひとりに合った適切な治療を提案できます。大学の私の肩関節の外来には、手術適応がないような方もクリニックでは診断がつかなくて、たくさん紹介され来られていました。そういった患者さんも、当院ではしっかり診断をし、注射やリハビリで症状緩和が期待できます。一方で、手術が必要な患者さんは、ずっとクリニックで抱えることなく、適切な時期に大学病院に紹介できますし、術後はまた当院でリハビリが可能です。
リハビリテーションはどのような方針で行っていますか?

【壮紀院長】当院では電気を当てたりする物理療法に加えて、運動器リハビリテーションに注力しています。複数のベテラン理学療法士が在籍しており、医師の治療方針を共有した上で、一対一で指導を行い、症状に合わせ個別プログラムを作成しています。女性の理学療法士が2人在籍しているので、男性に体を触られるのは抵抗があるという方にも安心してリハビリに取り組んでいただけると思います。薬や注射で痛みを取るよう図り、リハビリに通われると、体が動かしやすくなることが望めて、ご満足いただけると思います。理学療法士たちの明るい対応と経験によって培われた技術で、通うのが楽しくなるようなリハビリテーションの提供に努めています。
母校の教えを胸に、一人ひとりにしっかりと向き合う
症状が重い場合には、どのように対応していますか?

【壮紀院長】より専門的な検査や治療が必要と判断した場合には、近隣の病院や東京慈恵会医科大学附属病院など設備の整った医療機関に速やかにおつなぎします。今も母校の整形外科で非常勤で診療を行っており、強固な連携体制は当院の強みの一つです。今後は大学病院で手術を終えた患者さんのフォローアップも受け入れていきたいです。
【美香副院長】私も同じく慈恵医大の循環器内科で非常勤で外来を担当してます。不整脈治療の「カテーテルアブレーション」も同病院に紹介できますし、私自身がその手術を経験してきたからこそ、その治療が適しているのかどうかの判断も可能です。手術後の患者さんに対しては、24時間ホルター心電図などを用いながらこまやかにフォローいたします。また心筋梗塞や急性心不全など、緊急の対応が必要な場合には近隣の病院にすぐに連絡をし、救急受診できる連携体制も整っております。
診療の際に心がけていることは何でしょう。
【壮紀院長】患者さんの訴えが最も診断の根拠につながりますから、話を聞き、何に一番困っているのかを知るようにしています。そして、適切な検査をして診断をつけ、わかりやすい説明で患者さんが納得された上で、その人に合った治療を行っています。すべての患者さんに全力で向き合うと、「もしかしたら、次の方をお待たせしてしまうのでは」という懸念もありますが、初診の際にはなるべく時間をかけて話を聞くようにしています。
【美香副院長】患者さんの話をよく聞き、その方にとってのベストな治療を提案できるよう心がけています。「この病気ならばこの治療」という医学的な答えはあるかもしれませんが、患者さんの生活スタイル、背景によっては、必ずしもベストになるとは限りません。母校の建学の精神である「病気を診ずして病人を診よ」の教えのとおり、その人にとって何が一番いいのかを提示するよう心がけています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【壮紀院長】私と副院長は夫婦であり、同窓生です。だからこそ同じ理念に共感し、同じ方向を向いて一緒に進むことができると思っています。専門性の高い診療に努めていますが、決して敷居の高いクリニックではありません。不安なことや心配なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。病気によっては、時間を置いてしまうことで悪化してしまったり、治療の選択肢が狭まってしまうものもあります。何もなければそれに越したことはありませんので、商店街でのお買い物がてら、ちょっと立ち寄るというつもりで、お気軽にご相談いただければと思います。