島田 昂 院長、島田 ケイラ 副院長の独自取材記事
しまだ歯科矯正歯科
(出雲市/雲州平田駅)
最終更新日:2025/05/29

北松江線・雲州平田駅から徒歩1分。2025年4月24日に開業した「しまだ歯科矯正歯科」。同院の前身は、島田昂(たかし)院長の両親が営んでいた「島田歯科医院」。もともとこの地にあった「わかば歯科」の閉業に伴い、「島田歯科医院」が移転。昂院長の継承に伴い、クリニック名を新たにリニューアルオープンという形でスタートした。長年、地域の歯の健康を支えてきた歯科医院を継いだ昂院長と、矯正歯科を強みとする妻で副院長の島田ケイラ先生が協力し、一般歯科から小児歯科、矯正歯科、歯科口腔外科まで幅広い診療を提供している。丁寧な説明と先進設備を駆使した精密な治療で、地域住民が長く通える歯科クリニックをめざしたいと意気込む2人に、これまでの歩みや診療のこだわり、地域医療への思いを聞いた。
(取材日2025年5月1日)
夫婦それぞれの経験と強みを生かす地域密着の歯科医院
まず、歯科医師を志したきっかけと専門分野について教えてください。

【昂院長】両親とも歯科医師という家庭で育ったため、幼い頃から歯科医療が身近にあったんです。地域に根差し、生き生きと働く両親の姿を見て、自分も自然と同じ道を志すようになりました。新潟の歯科大学を卒業した後に、九州大学病院に移って研修医として過ごしたのは、将来的に島根へ戻ることを考え、より地元に近い場所で研究をするためです。その当時、病院を建て替えたばかりで先進の設備もそろっていたので、良い環境で先進的な治療を学べそうだと考えたというのもありました。大学ではインプラント治療や義歯、補綴を専門に学び、高齢者の治療技術を磨きました。
ケイラ先生はいかがでしょうか?
【ケイラ副院長】 もともと私は歯科医院が苦手で、良い思い出がなかったんです。だからこそ、自分が歯科医師になったら子どもたちがリラックスして、「また行きたいな」と思えるような場所にしたいと思いました。矯正歯科を選んだのは、大学時代のワイヤー矯正の実習で「これだ!」と感じたからです。歯並びがその人の表情や気持ち、自信に大きく影響を与えるという点も心惹かれました。今も、当院に来られた患者さんが自信をつけていけるようサポートできるのが何よりのやりがいです。
開業前は、どのようなご経験を積まれてきましたか?

【昂院長】九州大学病院に33歳くらいまでいて、その後は非常勤でさまざまな歯科クリニックで働いていました。開業を見据えて、それぞれのクリニックでのスタッフの動きや院内の流れを学びたかったんです。大学病院では一人の患者さんをじっくり診ることができ、非常勤のクリニックでは経営や現場の工夫を知ることができたので、どちらの経験もとても役立っています。
【ケイラ副院長】私も非常勤の矯正歯科医師として、10軒以上の歯科クリニックを回ってきました。一つの場所に縛られないことで学びが増え、各地の人たちともつながれました。都会の方は審美面、地方の方は費用面など、地域によって重視されるポイントも異なるので、それに応じたベストな治療を考えるのがとても勉強になりましたね。
患者の安心感にこだわった設備と先進的な治療が魅力
ご実家の歯科医院を継承しようと思った理由をお聞かせください。

【昂院長】実家の歯科医院があったのは、人口の多いエリアではないですが、「地域に根づいた歯医者さん」として、多くの患者さんがずっと通ってくださっていました。もし閉業してしまったら皆さんの行き場がなくなってしまうなと感じたんです。せっかくかかりつけの歯科医院として信頼をいただいてきたので、その思いを大切にして、私が引き継ごうと決めました。
【ケイラ副院長】本当に皆さんに頼っていただいていて、親しみを持って多世代の患者さんが通ってくださっていたんです。そんな皆さんのお口の健康をこれからも守っていきたいですし、今ある治療だけでなく、院長と私の専門知識を生かした新しい治療も加えて、これまで以上にパワーアップした形で地域の皆さんをサポートしていきたいと思いました。
リニューアルオープンの際に、こだわったポイントを教えてください。
【昂院長】設備面では、患者さんが安心して通える環境づくりに力を入れました。屋外駐車場に加え、屋内駐車場を5台そなえているので、雨天時も安心です。駐車場からはエレベーターをご利用いただけるため、足腰の不自由な方やベビーカーをお使いの方も安心してご来院いただけます。プライバシーに配慮した半個室の診療スペースも特徴です。治療面では、夫婦それぞれの専門性を生かし、インプラント治療や歯列矯正など幅広く対応していることがポイントです。県内でも珍しい先端のスキャナー機器を導入しているので、精密な治療が可能です。矯正はワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正の両方に対応しており、お子さんの歯並びのご相談も大歓迎です。
診療の際、大事にしていることは何ですか?

【昂院長】一番大事にしているのは「しっかり説明すること」です。歯科って、「今何をされているんだろう」と不安になることが多いですよね。当院ではそうならないよう、各ユニットの前に大きめのモニターを設置し、口腔内の写真やエックス線画像を一緒に見ながら治療内容を説明します。いきなり治療を始めるのではなく、検査結果をもとに現在の状況や治療の選択肢を詳しくお話しして、患者さんが納得してから進めるようにしています。患者さんが安心して通えるように、視覚的にもわかりやすく、細かいところまで妥協せず説明することを心がけています。
幅広い世代の患者が気軽に通える、身近な存在をめざす
スタッフの皆さんについても教えてください。

【ケイラ副院長】スタッフは前身「島田歯科医院」のメンバーに加え、元わかば歯科からも1人来てもらっています。10年以上一緒に働いてきた仲間なのでチームワークは抜群で、安心感がありますね。患者さんもこれまでと同じような感覚で通っていただけると思います。20年以上勤めているスタッフもいて、皆本当に仲が良いんですよ。結婚してから来た私が一番新参者なんです(笑)。
【昂院長】今はスタッフが5人、歯科医師が私たち夫婦と私の父母を含めて4人という体制でやっています。父は主に訪問歯科を担当しています。また、歯科技工士も院内に常駐しているので、入れ歯の調整や研磨といった作業もスムーズに対応できるのも強みですね。
まだ開業して間もないですが、今後の目標をお聞かせください。
【ケイラ副院長】まずは地域の方々に「りんごのマークの歯医者さん」として親しんでもらい、当院の歯科治療を経験していただきたいです。今まで固定の歯科医院がなかった方にも、当院を受診して「ここなら長く通いたいな」と思ってもらえたらうれしいですね。
【昂院長】歯科医院は痛くなってから行く場所ではなく、お口の健康、ひいては全身の健康を維持するために通う場所です。小さな違和感や心配事も気軽に相談してもらえるような存在になりたいですね。地域に根差した歯科医院として、4世代をサポートできる歯科医院をめざしています。すでに3世代で通ってくださっている方もいますが、歯が生えてきたばかりの赤ちゃんも含めて、家族皆で来てもらえるようにしたいです。
【ケイラ副院長】キッズルームにはテレビや絵本もありますし、治療中のモニターでは好きなテレビ番組や動画も見られます。お子さんにも安心して来ていただきたいですね。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

【昂院長】皆さんにとって身近な存在になり、気軽に通ってもらえる場所にしたいと思っています。美容院に行くのと同じくらいの感覚で、生活の一部として定期的に来てもらえるよう、歯科医院のハードルを下げたいですね。
歯科の治療って、治しているわけではないんです。例えば、転んでケガをしても、皮膚を戻すための治療方法がありますよね。でも歯は一度削ってしまうと、治療をして詰め物で補うことはできても、歯が元の状態に戻るわけではありません。だからこそ、どれだけ削らないかが大事なんです。高齢の方ならメンテナンス、若い方は虫歯を予防することが大切です。歯科医師の仕事はこれまで削って詰めることが中心でしたが、これからはメンテナンスの時代です。適切にメンテナンスをするためにも、多くの世代の方が気軽に通える場所となり、お口の健康から地域の皆さんの快適な生活を支えていきたいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/1本35万円~
ワイヤー矯正/成人矯正:72万6000円~、小児矯正:39万6000円~
マウスピース型装置を用いた矯正/成人矯正:66万円~、小児矯正:55万円~
※施術する部位や内容によって料金が異なります。詳しくはお問い合わせください