精密な診断と適切な治療で
頭痛の軽減をめざす
橿原脳神経外科クリニック
(橿原市/金橋駅)
最終更新日:2025/05/30


- 保険診療
「頭痛薬が手元にないと不安」、そんな悩みを抱える人も多いのではないだろうか。その場しのぎで市販薬を常用し続け、なんとかやりすごしているという状態なのであれば、一度クリニックでの検査を検討してみてほしい。「頭痛には300種類以上ものタイプがあり、症状によって治療方法も異なるからこそ、クリニックを頼ってください。くも膜下出血など、中には重篤な病気が見つかることもあるんです」と語るのは「橿原脳神経外科クリニック」の吉田正太院長。まだ解明されていない部分も多い頭痛だが、近年では片頭痛のメカニズムが少しずつ明らかになり、それに対応する新たな治療薬も登場しているという。吉田院長に、頭痛の種類や痛みが起きるメカニズム、検査方法についてなど、さまざまな視点から話を聞いた。
(取材日2025年05月9日)
目次
頭痛について気軽に相談できるのはもちろん、大きな病気も見逃さないよう検査に注力
- Q頭痛にはどのような種類がありますか?
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A
▲MRI検査で早期発見・早期治療をめざす
頭痛には実は300種類以上ものタイプがあるといわれており、その中でも片頭痛だけで約200種類に分類されるほど種類が多いんですよ。頭痛の原因もさまざまですが、大きく分けると2種類あります。片頭痛や緊張型頭痛など病気が原因ではない「一次性頭痛」と、脳腫瘍やくも膜下出血など何らかの病気によって引き起こされる「二次性頭痛」です。その中で、さらに症状ごとに細かく分けられており、気圧の変化で起こる「気圧性頭痛」や、冷たい物を食べた時にキーンとする「寒冷頭痛」など多岐にわたります。
- Qそもそも、なぜ痛みを感じるのでしょうか?
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A
▲自己判断せずに早めに受診し、正しい診断治療を
頭痛は、いまだに解明されていないことが多い症状なんです。しかし、片頭痛においては痛みが起きるメカニズムも徐々に明らかになってきており、痛みを伝える神経から放出された物質が血管を刺激することで痛みが生じることがわかってきました。最近では、こうした仕組みにアプローチする新しい薬も登場していますが、まだ高価なものが多いのが現状です。症状によってそれぞれ治療方法も異なるため、まずはご自身が何が原因で頭痛を引き起こしているのか見極めることが大切です。診察では、問診や検査を通じてこれらの頭痛を一つずつ丁寧に除外しながら、正しい診断にたどり着くよう努めています。
- Q受診せず市販の頭痛薬で対処するのはいけませんか?
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A
▲脳神経外科、脳卒中、血管内治療に精通している院長
日常生活に支障がないのであれば、飲み続けても大きな問題はない場合もあります。しかし、効かないのに何となく飲み続けている状態なのであれば受診していただきたいです。最近はインターネットで薬や病気などの情報も簡単に得られる時代ですが、やはり医師は多くの患者さんの症例を診てきた経験がある分、頭痛の原因を多角的に見極めることができます。ご本人では気づきにくい症状の背景や、見逃してはいけない疾患が隠れている可能性もゼロではありません。だからこそ、自己判断で市販薬に頼りすぎず、症状が続くようであれば一度しっかり受診してみることをお勧めします。
- Q受診した際はどのような検査を受けることになりますか?
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A
▲疾患を見逃さないように幅広い検査に対応
当院では、必要に応じてMRIとCTの2種類を症状によって使い分けて検査を行います。脳出血や脳腫瘍などの有無をチェックするため、主にMRIを使って脳の状態を詳しく調べることが多いですね。一方でCTは、頭をぶつけた際に骨折の可能性がある場合など、骨の状態を確認したい時に使用します。ただし、お子さんの場合は被ばくのリスクを考慮して、基本的にCTは行いません。頭蓋骨は丸みを帯びており骨折の判断が難しいですが、その点を見極めることができるのは、さまざまな症例を経験してきた私の強みでもあります。もちろん、検査の結果、重症と判断されるようなケースでは、速やかに総合病院や大学病院へご紹介いたします。
- Q頭痛を予防することはできるのでしょうか?
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A
▲専門のクリニックならではの充実した設備
頭痛はストレスや天候、ホルモンの変化など、さまざまな要因が絡んで起こるため、ゼロにするのは正直なところなかなか難しいです。しかし、薬を上手に使いながら、うまく付き合っていくことは十分に可能です。片頭痛の場合は、年齢とともに症状が軽くなってくることも多いので、それまでの間、適切なお薬を処方しながら、できる限り日常生活を快適に送っていただけるようにサポートしていきます。「痛いのは仕方ない」と我慢せずに、生活の質を少しでも上げることをめざして、一緒に治療していきましょう。そのための手助けをするのが、私たち医師の役割だと思っています。