北澤 哲史 院長の独自取材記事
ふじさわ北整形外科
(藤沢市/藤沢本町駅)
最終更新日:2025/05/12

小田急江ノ島線藤沢本町駅から徒歩8分、車でのアクセスもしやすいエリアに2025年3月にオープンした「ふじさわ北整形外科」。北澤哲史院長は、神奈川県内の病院を中心に救命救急や整形外科手術に携わってきた日本整形外科学会整形外科専門医。「小児から高齢者まで幅広く診療できるクリニックにしたい」という想いのもと、四肢や脊椎の運動疾患、骨粗しょう症、スポーツ障害など幅広い疾患に対応している。また、受付から処方までワンストップで進めるため、院内処方を採用する他、病院のように精度の高い検査が期待できるMRIも導入し、外部に頼らなくてもある程度の治療まで完結できる仕組みを整えている。「症状の見極めや改善を希望する方に気軽に来てほしい」と穏やかに語る北澤院長に、診療への想いや今後の展望について話を聞いた。
(取材日2025年4月15日)
ワンストップ診療で患者とスタッフ双方の負担を軽減
大きな本棚が印象的な、明るく広々とした待合室ですね。

待合室は図書館やカフェのような、落ち着いてリラックスできる雰囲気をイメージして設計を依頼しました。患者さまが過ごしやすく、スタッフが働きやすい動線も意識しています。また、小さなお子さまの診療を目的に来院された場合、周りの目を気にせず安心して過ごせるよう、診療室の一つを臨時キッズスペースとして使用しています。待ち時間だけでなく診療もキッズスペース内で行うので、移動にかかる手間や時間が少なくなり、お子さまとご家族の方のストレス軽減やスムーズな診療につながっているのではないかと感じています。
診療を効率良く進めるため、ワンストップで診療が終わる仕組みづくりに力を入れているそうですね。
当院では、受付・診療・検査・リハビリテーション・処方まで院内で完了するシステムを取り入れています。当院受診後に薬局に薬を受け取りに行く手間を省くなど、診療以外での患者さまの負担をできるだけ軽減することで、気軽に通いやすい存在をめざしています。その一環として、電子カルテの利用や開業の整形外科クリニックでは珍しいMRI装置も導入しています。私が病院に勤めていた時、MRI目的で来院される方や町のクリニックを受診後に病院でMRIを撮ってくるよう医師に指示されていらっしゃる方が多かったんです。MRI検査のために何度も手続きを踏むのは、医師にとっても患者さまにとっても手間がかかる作業なので、当院ではMRI検査ができる環境を整え、MRI検査を身近なものにしたいと考えました。また、この地域は若い方が多いので、仕事や勉強で忙しい方でも利用しやすくするためにも効率的な診療システムをめざしています。
MRI検査のメリットやCT検査との違いを教えてください。

基本的にCT検査は骨の状態を詳しく見る検査なので、それ以外の部分は詳細に把握できないのが難点です。一方、MRI検査は骨だけでなく、軟骨や靱帯など体内にあるさまざまな組織の状態が精密に診断できるのが魅力です。私は、整形外科で精密検査をするなら、MRI検査が適当だと考えています。ただし、CT検査のほうが検査時間がかかりませんし、手術前に骨折した骨のかけらを詳しく確認したいなどの場合はCT検査が適するケースもあります。そのため、患者さまの状態や治療内容によって、MRI検査とCT検査を使い分けています。また、当院では、MRI装置を使用した脳ドックも実施しています。読影は私だけでなく、放射線科の医師への依頼も可能です。検査結果で気になる点があったり、治療が必要だと判断したりした場合は、脳神経外科専門の医師を紹介しますので安心してご利用ください。
救命救急や手術で培ったスキルで必要な治療を見極める
クリニックのコンセプトや診療方針を教えてください。

先ほどお話ししたとおり、ワンストップ診療をコンセプトにしており、高性能な設備を導入することで手術以外の治療を当院で完結できる体制をめざしています。また、提供できる治療の幅が広いので、複数の選択肢から患者さまのニーズに適したものを選んでいただけるのも特徴です。例えば、痛みを和らげるための注射などは超音波機器を使用しながら行うと精度が高くなるので、目視だけで実施するよりもより高い効果が期待できると考えています。また、長く通っていただくよりも、できる限りその場で症状を和らげられるような治療を心がけています。
幅広い診療項目の中でも、特に得意な診療は何ですか?
長く病院で救命救急や整形外科手術に携わっていたので、骨折や外傷などの診断や治療に強みがあります。救急車の受け入れが多い病院で、研究よりも現場対応をメインに働いてきたので、治療や手術の経験はかなり多いと思います。そのため、手術が必要な症状かどうかの見極めは、迅速で適切だと自負しています。先ほどお話ししたとおり、精密検査が受けられるようにMRI装置を導入していますし、手術が必要だと判断したらスムーズに病院や専門の医師へつなげられる人脈もあります。手術が必要ない場合なら、当院で完結できる設備を整えています。基本的に手術以外は当院で行うことが可能なので、どこの整形外科にかかるべきか悩んだ際の入り口として利用してほしいです。
骨粗しょう症の検査や治療も受けられるそうですね。

骨粗しょう症は、年を重ねることで少しずつ骨がもろくなり、骨折しやすくなる疾患です。高齢化が進んでいる日本では、年々患者数が増えていますね。ご高齢の方が骨折してしまうと回復に時間がかかるので、そのまま寝たきりになってしまうことも少なくありません。年を重ねれば誰にでも起こりうる身近な問題ですが、予防や治療ができる疾患でもあります。当院では骨密度測定の機器を導入し、治療が必要な場合は投薬や注射など患者さま一人ひとりに適した治療方法を提案します。骨粗しょう症の予防には、バランスの良い食事と適度な運動、ある程度の日光浴が効果的だとされています。自覚症状がなく、骨折してから発覚するケースも多い疾患なので、自治体の定期健診を利用したり、50代~60代を迎えたら自主的に検査を受けたりして、自身の骨の健康状態を把握しておくことをお勧めします。
多角的なリハビリテーションで再発防止をめざす
2階のリハビリテーションスペースでは、どのようなリハビリテーションが受けられますか?

理学療法士が、膝や腰に痛みを抱える高齢者向けのリハビリテーションや、外傷などで運動器に機能障害が生じた学生や社会人の方の社会復帰をめざしたリハビリテーションを提供しています。当院の理学療法士は、特にスポーツ分野に精通しており、ちょっとしたケガから慢性的な痛みまで、スポーツによる障害に関しても得意としていますね。硬くなってしまった関節や弱っている筋肉を探して改善を図っていくなど、症状のある部位だけでなくさまざまな運動器へ多角的に処置をすることで根本的な解決や再発予防をめざし、患者さま一人ひとりに適したリハビリテーションにあたっています。
休日のリフレッシュ方法や楽しまれている趣味などを教えてください。
スポーツが好きなので、時間が取れる時にはジョギングをしています。季節のスポーツも好きで、暖かい季節は藤沢の海でウィンドサーフィンにチャレンジしていますし、冬になると雪山でスキーを楽しんでいます。ウィンドサーフィンだったらショップ、スキーならスキー教室など、それぞれのプレイヤーが集まりやすい場所に顔を出して仲間をつくるなど、その場でしか出会えない方との交流も大切にしていますね。整形外科医を志したのも、手術に興味があったことと、医療の中で最もスポーツに関連した分野で面白そうだと魅力を感じたのが大きいです。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

高性能な機材と優秀なスタッフがそろっているので、それらのポテンシャルをフルに発揮できる環境を整えることで、患者さまに提供できる治療の幅をさらに広げていきたいです。当院は乳幼児やスポーツをしている学生や社会人、ご高齢の方まで、あらゆる年齢層の整形外科疾患を受け入れられるような体制を整えています。ゆったりと過ごせる待合室や診療にも使用できるキッズルーム、そして受付から処方まで完結するワンストップシステムを導入し、患者さまの負担を軽減する仕組みづくりに尽力しています。また、高度な運動器診療を積極的に提供していますので、突発的なケガはもちろん、長引く痛みや症状に悩まれている方もお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは脳ドック/2万円~、体外衝撃波/2000円~