吉川 幸輝 院長の独自取材記事
清澄白河駅前歯科クリニック
(江東区/清澄白河駅)
最終更新日:2025/06/02

2025年3月5日に開業した「清澄白河駅前歯科クリニック」は、都営大江戸線および東京メトロ半蔵門線の清澄白河駅から徒歩5分以内の好立地にある。バリアフリー設計の院内は、ベビーカーや車いす利用者にも優しいフルフラットで、5台の診療ユニットもゆとりを持たせて配置されている。院長を務めるのは、日本歯周病学会歯周病専門医である吉川幸輝先生。大学病院での豊富な経験を生かし、精密な診断と丁寧な治療の提供に努めている。「健康な歯をできるだけ残せるように」と、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療に努め、口腔と全身の健康をサポートしているという吉川院長に、診療する上で大切にしている思いや今後の展望などを聞いた。
(取材日2025年4月21日)
口の中を知ることが、予防への第一歩
まず、先生のご経歴をお聞かせいただけますか?

私は東京歯科大学を卒業後、同大学の歯周病学講座に在籍し、大学院では臨床と研究に取り組んできました。中でも、洗口液に関しては大手企業との共同研究や、歯周病原細菌の基礎研究にも携わり、幅広い経験を積むことができました。歯周病は40歳~50歳の約8割が罹患するといわれており、その多因子的な原因をしっかり学びたいという思いから、専門分野として選びました。開業にあたって清澄白河という場所を選んだのは、大学病院時代から継続して診てきた患者さんを今後もフォローできる都心の立地で、交通の便が良く、東京歯科大学水道橋病院からも近いという理由からです。長年にわたり信頼関係を築いてきた患者さんに、引き続き安心して通っていただける歯科医療を提供したいと考えています。
めざす医院像と、院内のこだわりを教えてください。
開業にあたっては、地域の皆さんに対して各分野の専門的な治療を提供できる歯科医院をめざしたいという思いがありました。私自身は歯周病を専門としてまいりましたが、根管治療や矯正歯科など、それぞれの分野の専門家がチームとして連携し、大学病院のように専門的な歯科医療を、より身近な地域で提供できるように体制を整えました。院内の設計にもこだわり、エックス線画像や口腔内カメラの映像をできるだけわかりやすくご覧いただけるよう、大型モニターを1~2台、ユニットごとに導入しました。また、院内の動線はすべて段差を抑えた設計。車いすやベビーカーをご利用の方でも、スムーズに診療ユニットまで移動できるようにしました。患者さんとスタッフの動線も分けて設計し、快適かつ安全に過ごしていただける環境を大切にしていますね。
小さなお子さん連れでも安心ですね。また、積極的に先進の機器も導入していると伺いました。

歯科用CTや顕微鏡、フェイシャルスキャンなどの先進機器を導入しているのは、精密な診断と安全性に配慮した治療計画を実現するためです。CTで歯や骨の形態を細かく把握し、再生療法やインプラント治療において、適切な術式と材料を選択。顕微鏡も活用し、細部までこだわった治療を提供しています。顔と口腔内のデータを統合できるフェイシャルスキャンは、特に前歯の治療などにおいて自然なバランスを取るためにとても有用です。これは見た目の調和を大切にするためだけでなく、医療チーム内での情報共有にも役立ちますし、患者さんとのコミュニケーションもよりスムーズに行えるようになるんです。治療後のスキャンデータを二次元バーコードで患者さんに共有し、スマートフォンで確認できる体制も整えました。自分の口の中を知ることが予防への第一歩。歯の健康を意識していただくきっかけになればと思っていますね。
健康な歯をできるだけ残すために
「痛みの少ない治療」というのも大切にされているそうですね。

「痛みが怖くて歯科医院に行きづらい」という思いを抱える方にも安心して通っていただけるよう、痛みや不安に配慮した治療を大切にしています。表面麻酔をしっかり行い、使用する針もできるだけ細いものを選ぶほか、一定の速度で麻酔を注入できる電動麻酔器も導入し、患者さんのご希望に応じて使用しています。麻酔科の医師にも来ていただいているので、インプラント治療などでは、ご希望があれば不安を抑えるため静脈内鎮静を用いた治療も可能です。できるだけ痛みを抑えるだけでなく、「怖くない」と感じていただける環境づくりを心がけていますね。また、健康な歯をできるだけ残すという方針のもと、マイクロスコープや拡大鏡を使って、虫歯の部分だけを丁寧に削る低侵襲な治療にも注力しています。患者さんの心と体の負担を最小限に抑える歯科医療を提供したいと考えています。
患者さんに寄り添う姿勢が感じられます。改めて、診療において重視していることについて教えてください。
診療の際に心がけているのは、患者さんとフラットな関係でお話しすることです。できるだけ同じ目の高さで、エックス線画像や口腔内写真などの情報を共有しながら、現状や治療の選択肢を一緒に考えていけるよう努めていますね。ご自身の状況を正しく理解していただくことが、納得感のある診療につながると考えています。また、私自身は歯周病を専門にしてきた経緯もあり、「できるだけご自身の歯で一生を過ごしていただきたい」という想いを強く持っております。歯を残すことが患者さんの将来にとって最善であれば、可能な限りその道を探ります。しかし、場合によっては残すことでリスクが高くなる場合もありますので、その際は他の選択肢も含めて、最善のご提案ができるよう心がけています。
一人ひとりを丁寧に診療するために、心がけていることはありますか?

開業当初は、これまで培ってきた知識や技術で、どれだけ良い医療を提供できるか、という思いでいっぱいでした。だからこそ、今でも大切にしているのは一人ひとりの患者さんに丁寧に向き合う姿勢です。忙しさに流されるのではなく、常に「この方にとって最善の治療は何か」を考えながら診療にあたるようにしています。おかげさまで、現在は予約が埋まりやすい状況にあり、予約を取りづらいというお声をいただくことも増えてきました。その現状を踏まえつつ、質を落とさずに対応できるよう、今後の体制強化を検討中です。現在は非常勤の先生方にサポートをいただいていますが、患者さんのニーズがさらに高まった際には、勤務体制やスタッフの増員なども含めて、より患者さんを受け入れやすい環境を整えていきたいと考えています。
専門性と温かい診療で、信頼される歯科医院をめざして
今後、力を入れていきたいことを教えてください。

各分野の専門家が診断に携わる体制を整えていることが、当院の特徴の一つです。今後も、専門的な診断と治療を通して、より安心していただける歯科医療の提供をめざしていきたいですね。私自身、歯周病を専門にしてきましたので、歯周組織再生療法や歯周形成手術といった、歯茎への外科的処置にも注力しています。そうした技術面で、少しずつ患者さんからの信頼を得られればうれしいですね。患者さんが笑顔で帰られる姿を見ると、とてもやりがいを感じるんですよ。その積み重ねが日々の原動力になっています。
患者さんの笑顔が先生の喜びなのですね。ところで、先生が歯科医師を志したきっかけを教えてください。
私が歯科医師をめざしたのは、両親が歯科医師だったことがきっかけですね。実家の1階が歯科医院、2階が自宅という環境で育ち、自然と自分も両親と同じ道を志すようになりました。実際に開業してみて、当時の両親の苦労を少しずつ理解しています。「そういえば、あの時は忙しそうだったな」と(笑)。私自身も開業した今からがスタートです。どれだけ社会貢献ができるかが大切だと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

現在、「他の歯科医院では治療できないと言われた」という方や、大学病院から紹介された方など、さまざまな患者さんがいらしてくださっています。私自身の専門知識を生かし、小さなお子さんからお年寄りまで幅広く、お口の悩みに寄り添いたいと思っています。もちろん「歯がざらつく」「入れ歯が噛みにくい」といった小さな困り事でも、どうぞ気軽にご相談ください。歯周病専門医だからといって、ハードルを感じる必要はまったくありません。歯の健康を守る鍵は早期発見とケアです。鏡でご自身のお口をチェックしたり、定期検診で私たちと一緒に確認したりすることで、トラブルを未然に防げるようにしていきます。どんな些細なことでも、皆さんの笑顔のために全力でサポートしますので、困ったときはぜひお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/88万円~、詰め物/5万5000円~、かぶせ物/11万円~、インプラント治療/46万円~、ホワイトニング/3万3000円~