吉村 一宏 院長の独自取材記事
瀬戸つばき歯科
(瀬戸市/三郷駅)
最終更新日:2025/10/15

医療法人応世会の5つ目の医院として、愛知県瀬戸市西本地町にオープンした瀬戸つばき歯科。吉村一宏院長が「子どもの頃から過ごした地域の方々に歯科医療で貢献したい」との考えで、この地を設立場所に選んだという。医院名には瀬戸市の花である「つばき」の名を冠し、医院内には木材を多く取り入れるなど、自然と調和した、ナチュラルで居心地の良い空間づくりに取り組んでいる。季節ごとのアロマの香りが院内全体を優しく包み込み、歯科医院特有の臭いが苦手な患者も過ごしやすいように配慮されている。子どもから高齢者まで、多様な疾患に対応する総合歯科医療を掲げ、近隣住民が気軽に相談できる歯科医院をめざしている。2025年3月に開業したばかりの新しい院内で、吉村院長が診療時に大切にしていることや得意な治療などについて話を聞いた。
(取材日2025年3月31日)
リラックスできる空間で、先進機器を用いて診療
歯科医師になったきっかけを教えてください。

きっかけはいろいろありますが、学生の頃から、資格を有する職業に就きたいと考えていて、父の友人の歯科医師から勧められたからです。それから、歯科医師は、患者さんのお口の健康を守ることで社会貢献ができる、ということも理由の一つですね。手先が器用で、指先を使うことが好きだったのも歯科医師に向いているのかな、と。実際に歯科医師になり、患者さんを診療し、お口の中の状態を見ていくことができるのはうれしいですね。特に「先生に診てもらえて良かった」と感謝の言葉をいただいたなら、自分ならではの取り組みが良い結果につながったことを実感でき、やりがいを感じます。
すてきな歯科医院ですね。こだわった点についてお聞かせください。
歯科医院には独特の臭いがある、暗いといったマイナスのイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。そういったイメージを変えたいと思い、当院は北欧の雰囲気を取り入れ、ナチュラルで居心地の良い歯科医院をめざしました。待合室にある大きな窓から太陽の光が差し込むので、院内はとても明るいです。ふんだんに使った木材と、毎月変わるアロマの香りで、皆さんにリラックスして、温かみと癒やしを感じてもらえる空間になっていると思います。窓の外にある芝生のスペースではお子さんが遊べるようになっていて、保護者の方は大きな窓からその様子を見守れるようにしました。ユニットは4台あり、1つはインプラント治療時などに使う完全個室で、3つは半個室になっています。
さまざまな先進機器を導入されていますね。

歯科用CTやマイクロスコープをはじめ、口腔内スキャナー、エアフロー、口腔外バキュームなどを導入しています。中でも口腔内スキャナーは、最近は保険適用の治療が増えてきているため、診療で使う機会も多くなりました。プルプルした粘土のような感触の印象材による型採りを経験したことがある方もいると思いますが、口腔内スキャナーは印象材に代わる機器です。印象材での型採りが苦手という方もいますし、時間がかかります。口腔内スキャナーの場合、小型カメラで口腔内を連続撮影するだけで、短時間で精密に歯型を記録します。時間だけでなく心理的な部分にも配慮して歯型を採ることができます。
世代を問わず、幅広くトータルな診療をめざす
診療方針についてお聞かせください。

当院はこの地域の幅広い年齢層の患者さんに対し、総合的に対応できる歯科医院をめざしています。虫歯や歯周病の治療、入れ歯の作製、インプラント治療などの他に、私は歯科口腔外科の分野を専門に学んだので、親知らずの抜歯や外傷・腫瘍などの外科的処置なども含めて、歯科全般の治療を行っています。また、矯正を専門的に学んだ女性歯科医師も在籍しています。お子さんはやがて成人になり、高齢者になっていきます。そういった患者さん一人ひとりの一生に寄り添い、お口の健康を管理するためには、診療内容も年齢も問わず、幅広く診ていくことが大事という考えに行きつきました。患者さんと長くお付き合いできるような信頼関係を築いていきたいです。また、歯科医院へ通院することが困難な方には訪問歯科診療も行っております。対応エリアは医院から直線距離で16kmの範囲内です。
その中でも、先生が注力されている治療は何でしょうか?
インプラント治療に力を入れています。当院を開業するまでにインプラント治療の研鑽を積み、自身でも得意な分野だと思っています。法人内の別の歯科医院で勤務していた時は、後輩の歯科医師にインプラント治療の指導も行っていました。歯を失ったときの選択肢として、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3種類があります。硬い物でも自分の歯のように噛むためには、インプラントが向いています。特に食事を楽しみたい方にはお勧めですが、自由診療のため、どうしても高額になるというデメリットもあります。患者さんに説明する際はメリット・デメリットをわかりやすく説明し、似た症例を見せるなど、患者さんが納得して治療法を選ぶことができるように配慮しています。
診療で大事にしていることはありますか?

私が診療時に必ず行うことは、口腔内の写真を撮り、それをお見せしながら説明することです。歯科医院で、自分で鏡を持ち、お口の中を映しながら説明を受けたことがある患者さんも多いと思います。ですが、あの状態ではとても見づらいと思うんです。いろいろ説明されてもどの歯のことかよくわからない、ということもあると思います。デジタル写真の場合は拡大ができるので、それを示しながら説明します。患者さんには、症状を理解して納得して治療を受けてほしいですから。説明後、患者さんが「?」というお顔をされているときは私の説明不足だと思っています。患者さんの希望どおりの治療が選択できるまで、丁寧に説明するように心がけています。
長く定期的に通える歯科医院をめざし、きめ細かに配慮
痛みに配慮した診療をされているそうですね。

当院では、電動麻酔器や表面麻酔などを使うことで、痛みに配慮した診療を行っています。痛みを感じるのは麻酔の針を刺す時と薬を注入する時です。針を刺す時の痛みは刺し方にコツがあり、歯科医師のテクニックが必要とされます。実は腕にはちょっと自信がありますので、安心していただけたら、と思っています。薬を注入する時の痛みに対しては、注入する速度を一定に保てる電動麻酔器を使い、痛みの軽減に努めています。また、怖いと思う緊張感から痛みが増すこともあるので、できるだけリラックスしていただけるように、アロマの香りやBGMを活用しています。
スタッフとともに予防歯科にも注力されていると伺いました。
お口の中は、悪くなってから治療するのではなく、悪くならないようにメンテナンスをしていくことが大事です。口腔内の環境が悪くなると生活習慣病も悪化するといわれており、それを防ぐことが歯科医師の役割だと思います。治療をしたら終わりではなく、定期的にメンテナンスに通ってもらいながら、長くお口の中を良い状態で守り続けていくために、患者さんにもそれを理解してもらう必要があります。ですから、メンテナンスを直接担当する歯科衛生士などのスタッフからも予防歯科の大切さを患者さんに伝えてもらい、クリニック全体で予防歯科に注力しています。定期的に美容院などに行くような感覚で歯科医院にも来てもらえると良いなと思うので、雰囲気や接遇に気をつけて診療を行っています。
今後の展望と、読者の方へメッセージをお願いします。

この周辺は以前から歯科医院が少なかったそうで、内覧会に来てくださった方から「歯科医院ができて良かった」というお声をいただきました。いずれは診療台を増設し、診療できる人数を増やしていけたらと考えています。そして、今まで歯科医院から足が遠のいていた方たちにも、気軽に通ってもらえるような場所をめざしています。自分の故郷であるこの地域の人たちのお口の健康を守ることに貢献できたらうれしいです。皆さんのお口の悩みに真摯に向き合って対応していますので、何か困ったことがあったら、いつでも相談してください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/29万8000円~、成人矯正/88万円~